新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

どうなるのか円安傾向

今日は朝から晴天でとても温かい1日です。月曜日から水曜日まで別荘の手入れに行っていました。主に畑の整備と草抜きです。今年は月一回程度行っているので、雑草もそれほどひどくありません。野菜を今回も植えました。ごぼうです。今植えているのは、玉ねぎとジャガイモ、それに今回植えたごぼうです。

 今日は中国関係のニュースとして、重慶市の党書記が解任されたと報道されていました。中国では市長より党書記の方が上位です。重慶市は中国最大の都市で人口3000万人です。北京・上海より人口が多く、広さも北海道ほどあります。この書記は、前職は中央政府の通商部長(通産大臣)です。報道された次の党書記は中央政府の副首相ですから、それを見てもこの市のレベルが分かると思います。

 今回失脚した書記は次のトップの習近平氏に近い人です。今重慶市の経済成長率は18%と大変な高度成長なのですが、側近の副市長の汚職問題から解任されたようです。中国ではたたいて埃の出ない政治家はいないので、汚職が表面に出ること自体がすでに権力闘争に敗北したことを意味します。

 どこの国にも派閥がありますが、目立つ人間を反対側の派閥が狙い撃ちしたというところでしょう。狙われた側にも隙があったということです。重慶市の書記は、演説も上手で市民の人気も高かったようですが、やはり目立ちすぎて中央からにらまれたのでしょう。

 ところで株式相場は今日も値上がりで終わりました。2週間くらいの間に急ピッチの上昇です。上昇スピードが早すぎる気もしますが、相場というのはこんなものなのでしょう。円安が一番の材料だと思います。日本のような輸出立国では、対ドル相場が企業業績に大きな影響を与えます。

 巨大企業(トヨタパナソニックなど)ではドルが1円動くだけで数十億単位の利益を動くと思います。それが76円くらいから84円近くまで急激に動いたのですから、業績は大きく好転すると思います。輸出不振の最大の原因が円高だと思うからです。

 中国でも値段が韓国製品とそんなに変わらなければ間違いなく日本製品を買います。ですから、円が90円を突破して100円近くまで行けば、現在の業績は急速に黒字化するでしょう。ところで円安の原因はやはりアメリカの景気回復だと思います。

 またヨーロッパの国債をめぐる危機が緩和されたことも大きいと思います。特にギリシャに対する民間金融機関の債務放棄を大きいです。これはギリシャがデフォルト(国債支払い放棄)すると、民間金融機関は膨大な損失を被るので、とりあえずそれよりは、債務を放棄したほうが得だと考えてののことでしょう。

 抜本的な解決ではありませんが、取りあえずユーロ崩壊だけは避けられたようです。円安はどこまで続くのか分かりませんが、イラン問題が不透明のままだと円安傾向は続くと思います。日本は原油を海外に依存しているので、イラン問題がおかしくなると景気が減速します。

 そうなると円の価値が危なくなるので、円売りが出て円安傾向が続くかもしれません。アメリカの経済回復にともなって、オバマ大統領の再選が有力になれば、アメリカの政治の不安定化も解消されるかもしれません。そうなれば、ドル買いに向かうでしょう。

 さらに消費税の値上げを見込んで日本国債の格付けは下がっていません。しかし、民主党内の反対や野党の参議院での反対などで否決されたり、解散総選挙となり消費税の値上げが中止になったりするようだ、海外の失望売りがでて、やはり円安の傾向が強まるでしょう。(海外で財政赤字が膨大でも円が買われるのは、消費税を上げれば、赤字を解消できると考えているからです。)

 こう考えてみると当分円安傾向は続きそうです。今の調子でいくと4月には90円台まで円安が進みそうです。というより円高に反転する理由を見つけるのは難しいです。そうなれば株式相場も上昇し、景気回復のきざしが見えるかもしれません。

 株高になれば、株式保有者は利益がでるので、購買力も上昇するでしょう。株式を多く保有している金融機関の業績も上向きます。ただ株高になると預貯金を取り崩したり、国債を売却して、そのお金を株式市場に投資する人もでてきます。

 そうなると恐れていた国債の下落が始まるかもしれません。その結果日本の信用が下落してさらなる円安へと繋がる可能性もあります。

 どう考えても、円安傾向が続くという見通しは変わりそうにないです。いつも書くようにおじさんはドル建てやその他の外貨建てのファンドを持っているので、円安はありがたいです。

 明日はのんびり過ごします。