新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

地方分散は可能かー未来は暗い

今日は一日うす曇りでした。今日は家事の手伝いや庭の手入れなどで一日終わりました。最近また地方分散論がでてきました。

 繰り返し地方分散論が出てきます。古くは都会での大学増設の禁止です。それを受けて都心の大学が郊外に大学を移転しました。国立大学なども郊外へ移転しました。その結果都心から郊外へ移転した大学の人気が低下して結局都心へ回帰したようです。

 郊外に移転した国立大学などはそれほど人気に影響を受けなかったようです。都心の国立大学の移転がなかったからです。地方大学は県庁所在地から郊外へ移転しただけです。そもそも地方国立大学を目指す受験生は大学生活をエンジョイすることより勉強が中心ですから影響が少なかったのでしょう。

 次が道州制です。維新やみんなの党が元気だった頃はそれなりに話題になったのですが、維新があの現状では全く話題になりません。そう言えば戦略特区とかも作ったようですがたいして効果はないと思います。

 日本は総論賛成各論反対なのですから、戦略特区だけ際立った政策をすれば皆で足を引っ張ると思います。最近若い女性が地方からいなくなるとの発表があって再び地方再生論が盛んになりました。

 地方と家ってもいろいろです。全くの地方都市と県庁所在地、さらには地域一番の都市とがあります。ほとんどの場合県庁所在地が地方一番の都市ということになります。

 まず町村のほとんどが人口減少に見舞われていると思います。先日ミニバス旅行をしましたが、ある町では町役場前にお店が一軒もありませんでした。役場前のバス停の時間表を見ると一時間に一本バスがあるだけです。

 かっては鉱山で栄えた町だったのですが鉱山が廃坑になって農業だけでやっています。将来拡大する可能性は全くありません。大都市近郊なら住宅地として栄えることもできますが、近隣に大都市がないので無理です。

 ミニバス旅行で気がついたのですが、以前田舎で新しい建物と言えば役場か病院でした。今は違っていました。バスの窓からモダンな建物が見えるので病院かと思ったら何と老人ホームなのです。田舎の方が土地が安いので建設されたのだと思います。

 ツマクマのおばさんも田舎の老人ホームに入っています。大都市圏の老人を地方の老人ホームに住んでもらったら地方の雇用にもなるし、入所までの待機時間も少なくて済むと思うのですが、東京生まれの東京育ちの人が田舎で暮らすのは無理かもしれません。

 限界集落が消滅集落へ10年以内になるだろうと言うのは良く分かります。人口が減少すれば店も病院も全てなくなってしまいます。そうなれば今住んでいる人がいなくなったら新しく住む人がいないのです。

 おじさんが今住んでいるところもかっての新興住宅街ですが人口流失が盛んです。病院もスーパーも学校も保育園もあるのですが、もっと便利なところにマンションがどんどんできています。

 37年前おじさんが家を建てたのと同じ値段で土地付きの中古住宅が売りにでていました。散歩で歩いていると売り地や売り家の広告がでています。

 娘たちも一戸建ては日常の管理が大変だからマンションがいいと言います。確かに戸建てだと庭の手入れや外壁、家の周りの清掃など大変です。共働きしている家庭には負担になると思います。戸建てだと休日に庭の手入れや外周の手入れをしなければなりません。

 庭も何もしないでおくと雑草が生えてジャングルになってしまいます。郊外の新築マンションより都心の中古マンションでもいいと言います。同じ値段なら商業集積の進んだ都会がいいのでしょう。

 よく田舎暮らしをする若者の話が番組でありますが、これは逆に言えば田舎から都会に出て働くのが当たり前だから話題になるのだと思います。

 結論から言えば地方分散は無理でまず中心都市へさらには地域一番の都市へ最後に東京一点集中へと進んでいくのでしょう。九州だと福岡・中国だと広島、北陸の金沢・東北の仙台・北海道の札幌だけがと今日に並んで生き延びるのでしょう。

 まあそれでもいいと思います。取りあえずおじさんたちの時代は今の生活が確保できそうだからです。出生率2,0を数値目標などと夢のようなことを政府は言っているようです。

 それどころか見渡す限り人がいない地方と人があふれる大都会の二極分化がこれから進むでしょう。生活環境の格差は経済格差どうようどんどん広がっていくと思います。

 明日は日曜日なので教会です。