新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

別な存在となること又は何かに化けること

 木曜日は大学で、金曜日は娘の家の留守番で、今日(土曜日)帰ってきました。木曜日は曇り空でしたが、昨日と今日は良い天気でした。とくに今日は暖かくて布団干しなどもやりました。ツマクマは少し足がよくなったのですが、それでも大事にしなければならないので、今日もお手伝いです。
 
 木曜日で大学の授業は終わりです。組織神学は先週レポートと試験(レポート内容をさらにダイジェストしたもの)を提出したのですが、それについての先生のコメントがありました。と言ってもおじさんは聴講生なので何だか雑談状態でした。授業の最後におじさんがこれで終わりになるので挨拶をしてくださいと言われました。
 
 旧約聖書神学も最終授業でした。先生が授業の途中で、突然「10分ほどお時間をいただきたい」と言ったので、皆何だろうと思っていたら、突然、「私は魔法のメダルを持っています。これを入れれば飲み物が出てきます。」と言いました。先生は今年で70歳、定年の年なのに、子供のような冗談をいいます。
 
 魔法のメダルはもちろん100円硬貨です。それで皆缶コーヒーなどを買って飲みました。それから、先生が1年間の終了の挨拶をしました。先生のお別れ講義は2月にあるそうです。この授業は学生(おじさんも含めて)は8人です。そもそも、学部の学生全員でも1学年30人ほどなのだそうです。
 
 さすがに神学部だけあって、先生も学生も全員顔見知りで和気あいあいとしています。株価の方も上昇傾向でありがたいです。今日帰ると証券会社から現在の評価額が来ていましたが、数百万円単位の評価損がでています。今週の値上がりで少し(多分数十万単位)評価損が減ったと思います。
 
 さて、娘の家でおもしろい小説を読みました。ある犯罪捜査のために、刑事がホテルのフロントに化ける話です。その刑事がだんだん本物のフロントらしくなるという筋です。もちろんおじさんは何かに化けたりしたことはありません。(厳密には身分を詐称したこともあります。それについては後述します。)
 
 しかし、時々勘違いされた挨拶されることはありました。それについて今日は書きます。おじさんの本当の姿を知っている人はなるほどと思うでしょうし、このブログでしか知らない方はおじさんの本当の姿を想像されてください。
 
 同業他社について当然のことですが勘違いされることがあります。今通っている大学でも、事務の方にすれ違う時何回か挨拶されました。最初は後ろの人にだろうと思ったのですが、振り向いても誰もいないので、おじさんだと分かりました。なぜ事務の人と分かったかと言うと、首から身分証をぶら下げているからです。
 
 おじさんの年で、書類カバンを持って堂々としていれば、常識で考えて学生とは思えないし、自校の先生とも思えないので、多分非常勤の他学の先生と思った思います。40代の頃は総合病院などで病院の人から挨拶されました。企業関係者とはとても思えない雰囲気だから、他の病院の先生と思ったのでしょう。(患者さんには挨拶していなかったので)
 
 中国の時も大学構内で、学生さんからよく道を聞かれました。企業関係者らしい人からも聞かれたことがあります。驚いたことに警察のパトカーからも道を聞かれました。もちろん大学教員なのですから外国人教師とは家堂々としていますし、外見からは日本人か中国人か分からないからです。
 
 随分昔、一度教師の仕事で警察署へ行ったことがあります。交通課とか総務課と言った1階にある誰でも行けるところではなく、捜査1課とか捜査2課とかある階です。当然警察官か関係者以外とても入れない雰囲気のところです。用事も結構深刻な内容だったのです。(犯罪被害者とかでなく、教師としての仕事です。)その時、部屋の外で待っていたのですが、突然若い私服刑事が室内の敬礼をしました。深刻な内容の仕事だったので、相当怖い顔をしていたと思います。(普段はいつもにこにこしています。)
 
 おじさんは生まれて初めて警察官から室内の敬礼を受けました。(室内では挙手ではなく、腰を曲げてやります。)若い刑事さんは、多分県警辺りから来た警察官だと思ったのでしょう。(文人風のおじさんですから、きっと知能犯担当くらいに思ったと思います。どうみても暴力団対策課などには見えませんから。)
 
 教師と言っても格闘技系(サッカーとかラグビーなど)の体育教師は、生徒指導などで警察に行くと間違いなく刑事の間違えられて敬礼されるのだそうです。(おじさんのいたある高校のラグビー部の顧問教師立派な体格で色黒の上にパンチパーマをかけていました。)
 
 ある時、街で変な人にからまれたことがありました。仕事を言わないとどうも解放してくれないようなのです。ここで県立高校の教師など言えば面倒なことになるし、そもそも公務員というのもこじれそうなので、会社員だといいました。
 
 するとどこの会社かというのです。とっさに業種を思いつかないし、雰囲気から考えて製造業に見えないし、(その時会議にでる予定だったのでスーツ姿です。)それで銀行関係です。と言いました。その人はしつこく名刺を出せと言いましたが、会社に迷惑がかかるの一転張りでその場を切り抜けました。
 
 まあ銀行関係ならブログで書くように結構知識があるので、何か聞かれても答えることができたからです。いくら化けると言っても全く知識のない世界は無理です。この出来事の数年前にも、ある銀行で外貨預金の話をしていたら(預金の申し込みのため)いたら、「お宅はどこの銀行の方ですか。」と言われました。
 
 本職の人でも勘違いするので、それ以来飲みに行ったりして、仕事の話をしなければならない時は金融関係と言っています。もちろん、見破られたことは一度もありません。不動産関係などで、市町村の課に行った時はおもいっきり公務員風に振る舞います。すると同業者だと分かって意外と踏み込んだ話をしてくれます。
 
 おじさんも教師とは言え県職員なのです。どこの世界でも同業者にはそれなりの扱いをしてくれます。大学院の修士論文のために数県の教育委員会に調査に行った時も、現職だと分かるとそれはそれは丁寧な扱いを受けました。
 
 ある教育委員会の場合など、偉い人(課長級)がでてきて、こちらで資料を全てコピーしますので、こちらでコーヒーでも飲んで待っておいてくださいと言ってもらえました。もし若い大学院生だったら、まず調査自身させてもらえたかどうか分かりません。下手をすると忙しいから駄目と言われたかもしれません。(先生もそんな話をしていました。)
 
 この時ほど、同業者同士の協力関係を感じたことはありません。読者の方はけしからんと思われるかもしれませんが、笑った許してください。そう言えば、調査に行く際手土産を持って行ったのですが、ある教育員会の関係者だけは受け取りませんでした。さすがだと思いました。
 
 明日は教会です。