新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国での体験から日本の英語力に思う

 今日は午前中は雨でしたが、午後から天気が回復しました。東北地方はまだ雪がひどいようです。東北地方の大学に交換留学で来ているツマクマの教え子さんも雪にうんざりだと言っていました。この学生さんは福建省の出身なので、雪が最初は珍しかったそうです。
 
 しかし、延々と降り続くのでいやになったそうです。おじさんのいた大学のある地方は3年間で1度しか雪がふりませんでした。それでも9年ぶりの雪だと言われました。
 
 株価も為替市場もちょっと一服といったところです。極秘会談後解散風が吹いているようです。当面は消費税値上げ前か後かというところが正念場でしょう。それに小沢さんの裁判の結果も加わって早ければ6月遅くても9月前にには総選挙ということになりそうです。
 
 その時期を過ぎれば、年越しして任期満了衆参同時選挙ということにもなりかねません。新党結成の動きもでているようです。いずれにしても現在抱えている問題は一刀両断のもとに問題解決とはいかないでしょう。複雑な高次方程式の解をひとつひとつ出すようなものです。
 
 物足らない人も多いと思いますが、真理は些事に宿ると言われるように、事細かに物事を見ていかないと結局は禍根を残すか、さらに問題を複雑にするだけだと思います。(鳩山政権の沖縄基地県外移設問題など典型的な例)いつも書くように、外から見ると歯がゆくなるほど、のろのろしているような問題でも、いざ自分でやってみるとやはりうまくいかないものです。(免許取り立ての頃を思い出してください。皆すいすい運転できるのに、いざ自分でやってみるとうまくいかないものです。)
 
 簡単にいかないのはそれだけの目に見えない、あるいは外から伺いしれない問題があるのです。特に行政が抱えている問題はそうだと思います。
 
 さて昨日の朝日新聞で英語力のことが取り上げられていました。以前は小学校で英語を教えることの可否の問題が世間を賑わせたことがありました。今は企業の公用語を英語にしようという動きまであります。
 
 今日はそのことについて書きます。これはこれからの日本が国際化し、グロバルリズムを受け入れるかにかかっています。幸か不幸か日本は島国で、おまけにそれなりに現在は豊かな国です。ですからほとんどの人は英語が全くできなくても何の不自由もありません。
 
 一生海外旅行にも行かず海外勤務もないし、海外の企業と連携していくこともない人がほとんどだと思います。もし日本がグローバル経済に巻き込まれることもなく、海外の企業と連携したり支配下に置かれることがなければ英語力がなくても構わないのですが、一旦そうなった時英語が使えないと相当みじめです。
 
 中国にいた時、英語をまじめに勉強すべきだと思ったことが何度もありました。地方政府や大学主催のパーテイに出席した時、中国はもちろん全ての国の人の話す言葉は英語です。もちろん中国人同士で話す時も英語です。なぜなら中国語で話すと他の出席者が不愉快になるからです。
 
 中国ではスタバーもマックもケンタッキーもピザハットも全ての店に英語が流暢に話せる店長がいます。皆さんの街のマックの店長が流暢な英語が使えるでしょうか。それどころか、あるCDショップに行った時も流暢な英語で話しかけてきました。
 
 それは中国人だけでなく、マンション(官舎)の同じ階に住む小学6年生の韓国人の少年も流暢な英語で話しかけてきました。おじさんの大学でも英語は重要な科目です。朝8時くらいから英語の授業のために大きな声で英語の本を読んでいました。
 
 もちろん外国語学部の学生でなく、理系の学生です。理系であっても英語の授業は週4コマあるそうです。(45分授業が週8回)ある時教員休憩室で休んでいると、英語の先生が一人一人学生を呼んで目の前で暗唱した英文を発音していました。不合格だと再試があるようです。
 
 企業の大卒募集要件にも英語検定4級以上などと書かれています。中国に来て思ったのは、中国語の音声は英語を話すのに有利になっています。母音単独か母音と子音の組み合わせである日本語は世界中でも英語の発音に最も不利な言語の一つだと思います。
 
 それに中国語の文法構造は英語などと同じです。さらに読者の方には意外かもしれませんが、中国人の気質はアメリカ人の気質に近いものがあります。おなじ東アジアでも気質的には日本人の細やかで恥ずかしがり屋ですが、駄目もとでどんどん前に出てくる中国人とは相当違います。中国の文化自身、とにかくやってみて、途中でもよいからどんどん使う主義です。(完成前のデパートでも2階くらいまで開店しています。3階以上はいまだ工事中です。それでもお客さんはどんどん来ます。)
 
 とにかく黙っていると負けてしまう世界です。ですから、どんなに下手でもどんどん英語を使うのだろうと思います。もちろん中国人の学生でも英語が苦手だったり下手だったりする人もいます。ただ中国人の英語の先生はとても発音がきれいです。(ほとんど大学の先生になる前かなってすぐ欧米に留学しています。)
 
 アメリカ人よりよほどきれいな発音をします。ALTといって英語指導主事助手が各高校などに配置されています。給料は1月30万円だと聞きました。(手取り)もし中国人で英語が堪能な学生を雇えば20万円で来てくれると思います。(英会話の学校でも同様です。発音のきれいさでは欧米人のアマチュアに負けません。)
 
 日本人でもこれからの若者はどんどん英語を勉強しなければと思います。東南アジア辺りにいくと、怪しげな英語を話す人も大勢います。おじさんの経験では、まず何でもいいから英語で話すことです。それから、沢山単語を覚えなければなりません。
 
 大人の会話だとやはり日常会話で使う以上の単語力が必要です。極端に言えば単語を並べるだけでも意味は通じます。流暢でなくてもコミュニュケーションはできます。昔赤尾の豆単一冊を覚えたら大学に合格できるといわれました。今は暗記教育ははやりませんが、英単語を4000語以上覚えておく必要があります。
 
 英会話学校行くのも良いのですが、友達と今日は全て英語で会話しようと約束してもいいです。それから繰り返し英語を聞くことも良いと思います。おじさんは、もうあきらめていますが、お若い方は是非実行してみてください。
 
 明日は確定申告に行きます。