新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

複雑な日本人の政治意識

今日は一日ツマクマの所用に付き合っていました。午前中は所用で、午後はツマクマの友人と会ったりしました。それで今頃これを書いています。

 今日は晴れていましたが、明日からは台風の影響で雨が降るようです。株価の方はアメリカの政治問題からとうとう14000円を割ってしまいました。政府機関の閉鎖も1週間に及びます。デフォルトまで残り10日になってしまいました。今週中に妥協が成立しないと、週末には13000円台すら割り込むかもしれません。

 まあ遠いアメリカのそれも議会と大統領の争いなのでおじさんたちにはどうにもできません。さすがの安倍さんもどうにもならないようです。いくら異次元の金融緩和をし円安を演出しても、アメリカがデフォルトとなれば全て吹っ飛んでしまいます。

 ところで今日の朝刊で世論調査の結果がでていました。結果を見ておやおやと思いました。まず安倍政権の支持率が消費税を値上げしたのにそれほど下がっていないということです。おまけに消費税の値上げを評価する人の割合も結構高かったです。

 以前の世論調査では消費税値上げ反対の人が多かったのに、いざ値上げするとそれを評価する人が増えています。これはそもそも質問の仕方が悪いのだと思います。だれでも消費税値上げに賛成ですか反対ですかと聞けば当然反対と答える人が多いでしょう。

 しかし、値上げには反対だが仕方がないと思っている人も大勢います。ですからすでに値上げされた現在となっては、反対と言っても仕方がないので、決断を評価するということになるのでしょう。

 日本人はすべからく、既成事実に弱いです。先の戦争でもそうですが、戦争には反対だが一旦戦争となればそれを追認すると言うことなります。中国大陸からの撤退でも、大勢の犠牲を払ったのだから、絶対に撤退はできないとしました。ですから逆に天皇陛下が戦争をやめると宣言したのだからそれに従おうということになります。

 消費税値上げが決まった後まで反対を主張するのはちょっと難しいようです。一旦決まったのにいまさらということになります。どうもTPP交渉の聖域についても同様のようです。聖域を守ると言っていながら、交渉をまとめるために仕方なかったと言えば反対できないのです。

 一旦条約が結ばれれば、その既成事実に反対できなくなります。それならば政権支持率をダウンさせることで意思表示をすることもできるのですが、安部政権はよくやっているという評価です。小泉さんや橋下さんは既成勢力を倒すことを主張しました。

 しかし、今国民は総既成勢力になってしまったようです。景気回復で将来に希望が持てるのに、今更現在の体制を変化させる必要はないと考えているようです。

 ただおもしろいのは地方選挙では国政と違った動きがあります。堺市長選挙では維新の会の候補が落選しました。橋下さんはどちらかと言うと安倍さん寄りなのに候補者は当選できませんでした。安倍さんとしては橋下さんには借りがあるので、応援したかったようですが、残念ながらだめでした。

 昨日武蔵野市市長選挙があったようですが、民・共・社などの革新勢力が推す市長が自公推薦の候補を破っていました。票数でもかなりの差がでました。ですからどこでも自公が優勢な分けではないようです。

 以前から言われるように、地方選挙では自公の圧倒的な勝利ではないのに内閣支持率政党支持率では自公が圧倒的に強い。しかしながら個別の政策では政権の政策に反対が多い。それでもいざ反対の多い政策も実行されると受け入れるといった傾向があります。

 TPP・原発再稼働・集団的自衛権・秘密保護法さらには憲法改正と進んだ時でも、既成事実ができると支持していくのでしょうか。また物価が上昇し、税金が上がるのに給与は上がらなくても内閣を支持するのでしょうか。どうもおじさんは日本人の意識が分からなくなってきました。

 明日は台風の影響で大雨のようなので、家に引きこもって水曜日の授業の予習をする予定です。