新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

ある事件についてー公安警察の闇

今日も午前中は寒かったのですが、午後からはぽかぽかでした。今日は学校です。1月は後6回あります。2月に4回あってこれで今年度の授業は終わりです。

 もちろん期末考査に年度末成績提出などの事務仕事が2月にあります。ところで株式市況は大方の予想に反して下落で終わりました。去年の今頃はアベノミックスと異次元緩和を囃して行け行けどんどんだったのですが、年が変わってからは一変しています。

 節分天井と言いますから、もう一度値上がりして後は下げると思っています。お盆頃には日経平均14000円台くらいまで下げるからもしれません。それも対ドル相場次第です。

 さて今日は珍しく事件ネタです。おじさんのブログでは世間の人が余り注目しない話題について書くのを得意としてます。特に世間の人が忘れたようで実は重大なネタを取り上げるのです。

 都知事選挙については、すでにセンセーショナリズムで有名な「週刊ポスト」が大きな見出しで「細川・小泉連合なら都知事選は圧勝」と書いています。その横には「舛添要一の凄すぎる女とカネ」とタイトルがついています。内容を見ると彼は結婚3回離婚2回、子供3人に愛人の子3人、現在隠し子養育費裁判係争中とあります。

 それまでマスコミは舛添さんで決まりと書いていたのですが、この変わりようはびっくりです。どうも舛添さんは、かって学者だった割には下半身に問題があるようです。ここまで書かれたら、東京の女性有権者は投票する気にならないでしょう。

 ついでに「安倍政権はアメリカに潰される」というタイトルもあります。いい得て妙です。靖国参拝で「失望した」とまで言われた政権をアメリカが見捨てるのも道理でしょう。小泉さんは独特なカンでそれを掴んだのかもしれません。

 まあ選挙は水ものですから投票箱のふたが開くまで分かりませんが。ところで本題です。朝日新聞に「テロ資料流出訴訟 警視庁に過失 9000万円賠償命令」とありました。9000万円といえば日本の行政を相手取った訴訟では大変な額です。

 記事によれば流出した資料はイスラム原理主義などのテロを捜査する警視庁公安部外事3課の資料と断定しています。小説などによっては日本の公安警察はピカ一だと書いています。しかし、公安部の資料が外部に流出するようでは情報管理はどうなっているのでしょう。

 これがもし外部による犯行だとすると警視庁の管理の甘さが指摘されます。それでも外部からネットに侵入した形跡はなさそうです。警視庁のそれも公安部に賊が侵入したとなれば大笑いです。おまけに資料を持ち出して公開したとなれば世界中の情報機関の物笑いのタネです。

 どこの捜査機関も警視庁を信用しなくなるでしょう。ところが判決では、犯人について「警視庁職員が、外部記録媒体を用いて持ち出した」と断定しています。不思議なのは軍事問題などで強硬意見を述べる通称ネットウヨクと言われる人たちは全くこの問題に触れません。

 警視庁のサイトがこの問題で抗議が多すぎて炎上したと言う話は聞きません。今日の新聞で大きく取り上げられているのですが、反応はありません。軍備拡大を主張する民族派の人は多いです。しかし、どんな立派な兵器を備えても、こちらの情報が筒抜けなら何の役にも立ちません。

 第二次大戦でも敵の情報を混乱させて勝利に導きました。問題は警視庁公安部内部に裏切り者がいるということです。それが誰なのかが問題です。戦前ならスパイ罪で死刑ということも可能ですが、今はせいぜい地方公務員法違反、あるいは威力業務妨害くらいの罪にしかなりません。

 警視庁は犯人を特定できたのでしょうか。それは深い闇の中です。裁判所に指摘されるまでもなく、内部の犯行だということは明らかです。しかし、犯人を特定できたとしても、その動機が明らかになれば、最低でも公安部長は解任、下手をすれば警視総監クラスまで引責ということになるでしょう。

 寡聞にして警視庁公安部長が解任されたり、警視総監が引責辞任したという話は聞きません。逆説的ですが、犯人が不明なら、今も捜査中ということになります。それなら、次々に事案を引き継ぐということで、責任は発生しません。

 未解決な事件が出るたびに担当部長が解任されたら刑事部長のなり手はいないでしょう。秘密調査が専門の公安部が間違いなく内部にいる犯人を見つけられないはずはありません。なぜなら、該当する公安部関係者の数は限られるからです。

 絶対あり得ない人(公安部長や外事3課長など)を除けばさらに少なくなるはずです。それでは実際はどうしたのでしょう。まさかドラマではないのでひそかに処分(殺す)したなどということもないと思います。それとなく公安部からはずし、お前が犯人だと分かっているのだということを示したはずです。

 他の部署にすぐ移せばだれが犯人かすぐ周りに分かります。それで定期異動の時にさりげなく不自然でない異動をし、その次くらいで左遷の形で暗黙に示したと思います。

 これは公務員の端くれであったおじさんでも考えることです。その後犯人とおぼしき人物の動きはありません。公安部が変な動き(マスコミへの通報など)をしないよう、昼夜見張っているはずです。見張りは公安部の得意わざです。(盗聴なども含めて)

 こうしてこの事件は深い闇の中に閉ざされました。多分永遠に犯行の動機や犯人が明らかになることはありません。おじさんのような秘密の少ない教育公務員であっても、墓場まで持って行かないといけない秘密があります。

 まして社会の裏側だけを見る公安関係者ならなおさらです。犯人が資料漏洩までした動機は多分金銭的な問題ではないでしょう。組織内部のやり方に対する憤りだと思います。不満があるなら転勤を申しでればいいだけです。

 もしかしたら上司に対する不満かもしれません。上司のやり方が許せない場合、他の部署でもこのような事件が起こります。(学校ですと、試験問題が漏洩したりします。)9000万円を払っても警視庁内部の結束を重視した事件だったと思います。

 ぜひ他国の非難をし、自国のすばらしさを称賛するネットウヨクの方々にこの問題に対する憤りを書いてもらいたいものです。

 明日は義弟が来ます。