新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

注目される判決が出ましたー司法消極主義からの転換

今日も晴天でした。今日は午前中はツマクマのお手伝いで、午後からはだらだら過ごしました。株価の方は大幅高でした。

 そんな中でおじさんが昨日注文した電機株は年初来安値を更新していました。証券会社からは何も言ってきませんが多分買えたと思います。もうそろそろ自律反発する頃だったので当然でしょう。

 このまま一気に値上がりするとも思えません。取りあえず今回電機株を買ったところでニーサの口座は使い切りました。

 さて昨日注目すべき判決が二つでました。以前なら信じられない判決です。一つは原発の稼働停止を認める判決です。原発を稼働させるかどうかは今大きな政治問題になっています。一企業の問題であると同時に国のエネルギー政策の根幹にかかわる問題です。

 これまでの司法であれば、そのような問題については企業や政府の見解に従うことが多かったです。道路やダム建設なのでそれが象徴的に表れたものです。

 少しでも裁判に関心のある方は司法消極主義という言葉を御存じだと思います。司法は立法(国会)や行政(政府や地方自治体)のすることに対して積極的に意見を言わないという立場をとってきました。しかし、国会議員選挙においても違憲判決がでています。

 この数年行政や立法について積極的に司法が意見を述べるようになりました。かって司法は権力の侍女とまで言われたものです。

 もうひとつの判決はまさに司法消極主義からの転換を示すものです。自衛隊の夜間飛行の禁止の判決です。自衛隊はまさに行政機関の一つです。その自衛隊の訓練というのは行政行為の一つなのです。それを司法の側が停止させるというのは大変なことです。

 さすがに米軍の飛行禁止はできませんでした。これは日本政府が締結し、国会が承認した安保条約に基づくものですから、司法判断でこれを停止させると言うのは無理だと判断したのでしょう。

 裁判官たちの年齢構成も次第にかわってきています。裁判長クラスでもすでに昭和30年以降に生まれた人たちです。左右の倍席判事に至っては昭和50年代に生まれた人たちもいるようです。

 そのような若い方たちはアメリカの司法積極主義を知っていてうらやましと思ったでしょう。最高裁自体も下級裁判所への締め付けをやめたのではないでしょうか。戦前は裁判所は司法省の下にあって、行政機関の一つだったのです。

 最高裁判所の裁判官自身もその人生の大半を戦後に送った人がふえていると思います。確か70歳が定年だったと思います。おじさんたち団塊の世代がすでに67歳ですから、最高裁判所の裁判官の大半はその前後に生まれた人だと思います。

 いずれにしても今回の判決を見てまたぞろ自民党あたりから裁判所への締め付けが厳しくなるでしょう。裁判官はいやなら弁護士になればよいと思っているので、自由に判決を出せるのかもしれません。

 以前ならこの二つの判決が出る前に地裁の所長あたりから注意があったと思うのですが今はそんなことを言う人はいないのかもしれません。かってリベラル派の法律家組織があって、それに裁判官が加わったりしていて問題になったことがありました。

 今はそんな組織はないと思いますが、小泉さん以来の新自由主義的な傾向で自分は自分他人は他人という風潮ができて、自由な判決が下せるようになったのかもしれません。

 政府や大企業にへつらうのでなく、正面から堂々と自分の意見が出せる裁判が行えるようになって良かったと思います。

 明日はツマクマとドライブにでかける予定です。