西洋絵画と聖書
今日は日曜日なので教会でした。恒例の教会ネタです。今日はサウル王の話だったので読者のみなさんに馴染みがありません。それで先日見学した美術展から書きます。
西洋絵画でも近現代のものは風景や人物などなどがテーマです。しかし、近代以前の西洋絵画の中心テーマは聖書でありギリシャ神話です。
先日見た西洋絵画も大部分が聖書に題材をとっていました。聖書をほとんど読まない日本人には絵に込められたメッセージがほとんど理解できないだろうと思いました。
絵のうまい下手は分かりますが、そもそも何を言いたいのかが分からないはずです。ちょうど日本の山笠の飾りに歴史的事件や神話が描かれているようなものです。
音声ガイドや図録を見れば解説がありますがそんな熱心な人は少ないです。聖書の話を知らない人が大半なので何となく絵をみているだけです。絵の中では老人が子供を殺そうとしています。父アブラハムが子イサクを神の命令でいけにえとして捧げようとしている場面なのです。
ここまでは何となくわかりますが、そこに羊が描かれています。この羊の意味が不明でしょう。実は聖書ではアブラハムがイサクを殺そうとしたときに角を茨に取られた羊でいるのです。神はその羊を代わりにいけにえにするよう命じるのです。
そして夫のウリアを死地に追いやり殺すのです。そのウリアの死をダビデ王が聞く場面なのです。ちなみにバテシバの産む子が有名なソロモン王なのです。
新約聖書でも「聖ペテロの否認」という絵があります。キャンバスには女と男しか描かれていません。男が聖ペテロであることは分かります。ところで女は誰なのでしょうか。
神は町を振り返ってはいけないというのですが、ロトの妻は町を振り返って見てしまいます。そのため塩の人形になってしまうのです。絵の中には遠景にその姿が描かれています。
ロトの娘はもう自分たちの夫になる男はいない。このまま子供も残さず死ねないと父親に強い酒を飲ませて父親の子だねをもらうのです。
簡単に言えば近親相姦なのです。絵は姉妹が父親にお酒を飲ませて居る場面です。その後に起こるおぞましい出来事は絵からは想像できません。この絵が近親相姦の場面だと気づく日本人は少ないでしょう。
教会に行って聖書に親しんでいるので西洋絵画の世界がとても良く理解できます。明日は庭の手入れなどをして過ごします。