新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

映画を見に行きました-ヒトラーを欺いた黄色い星

 今日は日曜日なので教会でした。新しく行きだした教会です。今日の説教はイエスが裁判の後ローマ兵に侮辱される話です。
 有名な場面ですが、日本ではほとんど知られていないので、別の話について書きます。礼拝が終わった後、映画を見に行きました。 
 あるサイトで知った映画です。このサイトで紹介される映画は近くの映画館に来ません。県庁所在地にある映画館にだけ来るのです。
 以前もその映画館に見たい映画が来ていました。仕事の関係で見れませんでした。今回は時間が合ったので見に行きました。
 内容はユダヤ人がベルリンを追放された後、ベルリンに残ったユダヤ人の話です。ヒトラーの時代のドイツ人は皆ナチスに同感したわけではありません。
 中にはヒトラーに反感を持った人も多かったのです。その流れの中でヒトラー暗殺計画も起こったのです。また、反ナチス運動もありました。
 今日の映画はもっとすごいのです。ベルリンから強制収容所に移送される前に失踪したユダヤ人が何と7000人くらいいたようです。
 もちろん、ナチスもベルリンに残留しているユダヤ人を捜査し逮捕しました。考えてみれば、隠れるところや、食料がなければ、残留できません。
 実は大勢のドイツ人がユダヤ人をかくまっていたのです。題名の「黄色い星」というのはナチスユダヤ人と分かるように、衣服に黄色いユダヤのマークの星を縫い付けさせたのです。
 もちろん、かくまわれているユダヤ人を密告する人もいました。映画は実話に基づくものです。何とドイツの高官の中にもユダヤ人と知って利用する人もいました。さらにはドイツ軍人の中にも同様な人がいたのです。
 このあたりが日本人と全く違うところです。7000人のうち敗戦時まで1400人ものユダヤ人がベルリンで生き延びたのです。
 映画では4人の人物がそれぞれの事情を抱えながら生き残ります。一番感動的だったのは、ベルリンにソ連軍が入った時、ソ連兵はドイツ人に仕返しをしようとした時のことです。
 ユダヤ人の若者が自分たちはドイツ人でなくユダヤ人だと言います。ソ連兵はユダヤ人は皆ベルリンから追放されたはずだ、それならユダヤ教の祈りの文句を言えというのです。
 日本で言えば「南無阿弥陀仏」のようなものです。もちろん、この若者はヘブライ語で祈りの文句を唱えます。するとソ連兵は彼を抱きしめて大声で泣くのです。
 そのソ連兵はユダヤ人だったのです。それでこの映画は終わります。最後にユダヤ人を助けたドイツ人は皆「諸国民の正義の民」としてイスラエルで今でも記憶されているというのです。
 もちろん、日本人杉原千畝も記憶されています。諸国民というのはユダヤ人以外の人という意味です。あのナチスの圧政の中でも、ユダヤ人をかくまった人たちの勇気には感動しました。
 後パレスチナ人とキリスト教徒との裁判の映画と強制収容所で起こった暴動の映画を見たいと思っています。明日から中学の仕事が始まります。