新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

投資の思い出

 今日は朝から雨でした。霧だったので晴れるかと思いましたが、そのまま雨が降り続きました。今日は今学期最後の授業(試験)でした。これで今学期の予定は全て終了です。後は採点と集計、大学への報告で終わりです。日本への帰国のチケットもとりました。上海万博も終わり日本への旅行客も減少したので、今回やチケットが安かったです。
 
 往復で3900元(約4万8千円くらい)です。日本でも安売りチケットがでているようです。今度息子が東京から帰ってくるのですが、何と片道5千円ちょっとです。デフレの進行もすごい勢いです。おじさんの街から上海まででも片道600元(7200円くらい)するのに、あの物価高の日本でこの値段はないと思います。
 
 さてこのところ中国ネタと大学ネタばかりなので、今日は久しぶりに経済ネタです。おじさんはこれまで何度も書きましたが、教師の収入以外に投資で幾ばくかのお金を手にいれています。その話を書くことにします。もちろん、現在は膨大な評価損がでています。
 
 いつも儲かっているわけではありません。しかし、企業と違って評価損は業績と関係ないのでその点個人は安心です。もちろん全て現物で、先物信用取引は一切しません。ですから、売らないかぎり損失はでないのです。よく投資て儲かりますかと聞かれますが、基本的に買った値段より高く売れば、あるいは売れるまで待てば損はしません。(極端に長く持っている株はバブル以来20年持っています。)
 
 投資信託などと違って、自分で運営するのですから、一切手数料もかかりません。おじさんの場合はこれはと思うものに投資して後は利益が出るまで待つだけです。鶏の放し飼いや牛の放牧のようなものです。これまで投資はいろいろやりました。普通の人とちょっと違うのは外国株投資や外貨投資などをやったことです。
 
 いまでこそ、外貨投資は普通ですが、始めたばかりの頃は東京銀行(現在は三菱UFJ銀行になったと思います。)しかやっていませんでした。おじさんの街には支店がなかったので、遠くの街で始めました。多分30年くらい前だと思います。一般の人で外貨預金をするのは珍しいですね。商社にお勤めですかと銀行の方から言われたのを覚えています。ドル以外ではマルクも手掛けたことがあります。マルクは動きがなく地味でした。
 
 今はドルを持っていますが、さっぱりです。ニュージランドドルも持っています。ドル建ての日本の地方銀行債を持ったこともあります。この頃はドルの金利が高く6%くらいつけていて、最後に償還した時も結構円安だったので、利益がでました。ニュージランドドルも金利の高さにひかれたのですが、円高にやられました。
 
 外国株も持ったことがあります。読者の皆さん全員がご存じなのはIBMです。今はないと思いますが、バブル以前は日本の市場に上場していました。それで買ったのです。もちろん最初に書いた原則通りきちんと利益を出しました。オランダのフィリップという電器メーカーも持っていました。最初はギルダ建てだったのですが、途中からユーロになりました。それに株式分割などで株数も増えました。
 
 最初ユーロも100円以下だったのですが、次第にユーロ高になりとうとう売ってしまいました。結構(買値の3倍くらい)利益がでました。しかし、売った後さらにユーロ高になったので、ツマクマから怒られました。しかし、ずっと持ち続けていても今回のギリシャショックでまたユーロが下がったので、売りは本当に難しいです。
 
 イギリスのBG(ブリッテイシュガス)という会社が民営化されて株式を売り出すというので買ったこともあります。これはイギリス国内だとガス料金が安くなるのですが、日本ですから株主優待はなしです。結構配当金もくれました。おもしろのは、ちゃんと日本語で株主総会の案内や経営報告が送ってきていました。IBMもそうでした。IBMで感心したのは、少数株主からの提案についてもきちんと報告していました。
 
 一番印象に残っているのは、当時アパルトヘイトの残っていた南アフリカになぜIBMは支社を置くのかという少数株主の意見でした。IBMは現地の人を雇用し現地のために奉仕しており、自社が撤退しても他社が進出するだけである。また、当社はアパルトヘイトには反対であることを表明していると書いてありました。堂々とした意見表明に感心したものです。
 
 今アジアの新興国はすごい人気ですが、20年くらい前アジアファンドという外国投資信託を買ったことがあります。証券会社の人が、これをうちの会社も始めて支社にも割り当てが来たけれど、こんな投資信託を買ってくれそうな人はあなたくらいだから(これまで外国株や外国債券を買ったことを知っていたので)だから買ってもらえませんかと言われました。ドル建て投資信託です。
 
 おもしろそうだから買いました。当時は中国株が買えなかったし、確かインドも難しかったようで、タイの株式が多かったような気がします。後はマレーシアやシンガポールなどです。ドル建てだったため、ドル安になると評価損がでるので、そこそこ利益が出たところで売りました。今持っていたら相当利益がでたでしょうに。
 
 日本株では以前持っていて、すでにない会社もあります。アラビア石油といいます。サウジアラビア政府とクエート政府が大株主だったので、倒産はしないだろうと思って買いました。その後オイルショックが来たので一気に値上がりしました。その時初めてストップ高というのを経験しました。(ストップ高というのは、1日で極端に値段が上がるといけないので、1日に値上がりできる限度額のこと)もちろんある程度利益が出たところで売りました。
 
 その後この会社は解散しました。これも良い経験です。私は倒産は経験がないのですが、子供から頼まれてアドバイスしたカネボウが倒産しました。これも丸紅とカネボウで迷ったのですが、丸紅がちょっと前にに値上がりしたので、カネボウにしました。値段はそれほど違わなかったのですが。まさか倒産するとは思いませんでした。
 
 逆に額面割れまでした某鉄鋼メーカーは後に額面の10倍以上に値上がりしました。額面に近いところで数万株持っていたので、そのまま持ち続けたら地方の中古の家が買えるくらいの利益がでたのですが、そこまで持ち続ける勇気がなく売ってしまい、またまたツマクマから怒られました。NTTが上場した時もそこそこで売って怒られました。しかし、ご存じのように結局値下がりして、今は売出値に近いところにあると思います。
 
 おじさんは買いは強いのですが、どうも勝負に弱く、徹して儲けることができません。ここ一番で弱気になって売ってしまいます。やはり投資は売りが一番難しいです。どの幅まで利益が出たら売るか、それがきちんとできる人は相当な投資家だと思います。金も同様でわずかですが金貨を持っていました。(クルーガー金貨など)
これもまさかこんなに上がると思わないので手前で売ってしまいました。
 
 日本に帰って暇になったら、今度は地元の地銀の株を買って株主総会に出たいと思っています。