新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国年末風景点描

 今日は久しぶりに暖かい日になりました。赤ちゃんや高齢者も暖かいので大勢外にでていました。今日も相変わらず採点です。総合日本語と言って4年生の必修科目です。これを落とすと卒業はできますが、学位(学士号)が貰えないようです。来てすぐの年見知らぬ人が、突然試験教室に来て、この科目を受けたいと言い出しました。
 
 一緒に試験監督していたのが、中国人の先生(日本語は話せない)だったので、学生さんに通訳してもらったら、良いとのことだったので受験させました。もちろん授業を受けないで合格するのは無理で結局不合格でした。後で聞くと、単位が未認定でそれで卒業後受験に来たのだそうです。日本では考えられないことです。
 
 4年生になるとほとんど授業に出ない学生もいて、当然そんな学生さんは不合格です。試験は70%で出席点が10%課題点が20%です。まじめに出ていれば、30点はあるので、試験で50点とれば卒業できるのです。(60点以上で単位認定)ところが、授業にも出ず、課題も出さないと試験で80点とっても単位がもらえないのです。実際は授業にでなくても試験で60点とれば単位をやっています。
 
 内容が結構難しいので(文章題は高校1年の現代国語の試験レベル)今回は23人中3人が不合格です。この3人は追試ということになります。さて、今日は年末の中国のおじさんの街の風景です。中国ではご存じの通り旧正月春節)が本当の正月です。ですから簡単に言えばそれほど歳末という雰囲気はありません。
 
 今年は中国のネットでも話題になっていましたが、クリスマスが大ブレークしていました。この2年間メリークリスマスなどと学生さんから言われたことはなかったのに、今年はあちこちで言われました。デパートの飾り付けなどは例年と変わりませんが、一般の人の間にもクリスマスをお祝いする雰囲気が広がったようです。
 
 お店でもサンタスタイルが多く見られました。日本でもクリスマスが本格的に広がっていったのは高度成長期だと思います。さすがに中国ではクリスマスを酒場で過ごす雰囲気はありません。高度成長期のサラリーマンはクリスマスの飲み会をやったようですが。
 
 おじさんの街では日本のようなお酒だけを飲む場所は少ないようです。barと書いた場所やカラオケスナック風の店はいくらかありますが、日本のような飲み屋街というような所は見かけません。おじさんは基本的に夜出歩かないので知らないだけかもしれません。
 
 今は街中看板を入れ替えています。これは市政府の方針のようでもちろん市政府のお金でやっているのです。全てのお店の看板を作りかえて大きさなどを揃えています。ですから街のお店の雰囲気も随分よくなりました。小さな食べ物屋さん(ラーメン店のようなもの)でもやり変えるのです。
 
 日本であれば、個人商店の看板を市役所がきれいにするなどということはありませんが、中国では不思議なことがあります。市場もきれいにしています。大学の近くに2つ自由市場(日本の庶民のつどう市場と同じ)が改装中です。その間一つの市場は完全に営業停止で、もう一つの市場は市場の前の路上に店を出しています。
 
 営業停止中の市場は、市場の前の道を舗装し直しています。ここは雨が降ると汚れていました。それをきれいなタイル張りに変えているのです。今どこの歩道もみなきれいなタイル張りになっています。植木もいたるところあります。緑を豊かにするのが市政府の方針なのです。
 
 繁華街(おじさんのマンションから歩いて20分)ではイルミネーションの準備中です。植木にイルミネーションを巻き付けていました。サイトで見ると中国は電力不足だと言うのですが、こんなところは全く節約しません。中国と言っても広いので、どこで何があっているか分かりません。
 
 日本であれば新聞やテレビで日本中のことを報道するのですが。中国では新聞も読まないしニュースは政府首脳の外国要人との会見のニュースばかりなので見ません。30日には芸術学院の舞踏系の新年晩会があります。これは午後3時からなので是非見に行きたいです。とてもきれいだと思います。おじさんは特に少数民族の踊りが大好きなのです。
 
 今日は夕方からまた卒業論文指導の学生さんが来ます。明日も採点です。