新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

フェースブックに見る文化の違い

  今日は意外と暖かかったです。昨日から息子が帰ってきました。息子は5年前に長女の結婚式に帰省して以来の帰省のような気がします。息子は運よく就職氷河期直前に就職できたのでほっとしています。それに、今の会社は本人に合っているようなので、転職も考えていないというので安心しています。
 
 就職難の中、中小企業やベンチャーへの就職を勧める記事がでています。しかし、親としては安定した人生を願うので、どうしても大企業や公務員になってほしいと思います。今の会社は鉄鋼メーカーで、技術もしっかりしているので、倒産の可能性もなさそうだし、とりあえず安心しています。
 
 さて、昨日は国債の格付けが下がったというニュースが流れていました。国債格付けについては、いろいろな議論があります。将来財政が破たんするという意見と、国債は国内消化であり、また国民や政府の財産があるので、大丈夫という意見です。
 
 結論はやがて分かると思います。とりあえず政府は財政再建を目指していますが、とにかく政府を倒すことだけが野党にとって目標ですから、正面から議論することはなさそうです。これが日本の現状なのでどうしようもありません。最近ではおじさんもあきらめて、政権交代もやむなしと考えています。
 
 ただ、政権交代解散総選挙になれば間違いなくそうなるでしょう。)になれば、前に書いたように問題が解決するわけでもないのです。新しい政府も結局困難な問題を抱えるでけでしょう。御手並み拝見というところです。
 
 さて、今日はそんな問題でなく、フェイスブックが日本で広がるかどうかの問題です。現在のインターネットは匿名が前提です。しかし、今世界的に実名のフェイスブックが爆発的に広がっています。このままでは、日本だけが取り残されそうです。
 
 しかし、日本ではインターネットで実名を使うことは危険だと思います。それは文化の問題のようです。実は中国では、いたるところで実名表示があります。スーパーやホテルなどでは、今月の優秀社員を写真と実名入りで入口に掲げています。病院では、勤務する医者や看護師について写真と実名いりでやはり入口に掲げています。
 
 大学では、優秀教員や優秀学生をやはり実名かつ写真入りで掲示しています。学生の場合ですと、大学の正門に堂々と立て看板で出ています。日本では考えられないと思います。学生さんに、皆からからかわれたりしないのかと聞くと、逆です。皆そんな学生を尊敬し、自分もそうなりたいと思いますと答えていました。
 
 日本では、皆平等が基本なので、自分だけが表彰されて名前や写真がでるのを恥じるでしょう。また、妬まれて嫌がらせを受ける可能性もあります。おじさんが2年半観察してみても、表彰をやめている様子もありません。
このような国では実名のフェースブックが流行する可能性もあります。
 
 しかし、日本では匿名でなければインターネットに書きこみするのはとても危険です。おじさんも、匿名にこだわるのは、書く内容に過激な書きこみをされてもいやだし、ましてブログの炎上などということになるのは困るからです。多分日本では他の国以上に他人を気にしなければならないのでしょう。
 
 いじめについて、中国の大学で授業した時、「中国でもいじめはありますが、日本のようなものと違います。」と言われました。クラスの大半がいじめに加わったり、自分たちと違う人を仲間はずれにしたりはしないそうです。日本のいじめの話をすると信じられないと言っていました。
 
 日本では出る杭は打たれるだし、皆一緒が一番です。色々な記事を見ても、若者はとにかく自分が仲間の間で浮かないように常に空気を読んでいるようです。中国では空気を読むようなことは余りありません。多分アメリカなどもそうだと思います。
 
 日本の強みは同質性ですが、同時にそれが弱みにもなっているようです。明日は家族寄りです。家族写真を撮影して、後は食事会です。息子は明日東京に帰ります。