新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

愛知トリプル選挙に思う。

 今日はツマクマの友人と指導学生さんが帰りました。指導学生さんは受験する町へ高速バスで行きました。新幹線を最初考えていたのですが、もしかしたら高速バスもあるかなと思って調べるとJRバスがありました。おまけにバス停はおじさんの家から高速道路で35分くらいでした。(高速料金はなんと250円でした。)
 
 なんとか指導学生さんは大学のある町にたどりついたのですが、とても辺鄙なところで、早速あまりの寂しさにホームシックになったようです。以前から総合大学は町の中心部から郊外へ移転しているようです。それも中心部から相当離れたところで、生活をする学生さんも大変だと思います。
 
 今日は株式相場も値上がりしました。とくにおじさんの持ち株は業績アップと復配を好感して大幅高でした。といっても目標値までだいぶあるのでまだ売る気にはなりません。ただ、金曜日の鉄鋼株もそうですが、大幅高でもあっという間に売りが出ていたので、今日大幅高でも明日はわかりません。
 
 いずれにしても、株式売買も今週いっぱいなので、どちらでもいいです。さて今日は昨日の愛知県でのトリプル選挙について書きます。結果は予想されていたので驚きはしません。これが現代日本の状況なのだから仕方ありません。
 
 民主主義は基本的に国民の意志が投票という形で示されるので、投票結果こそが民意であり正しいとされます。ですからどのよな結果が出てもそれは仕方のないことです。ただ今の流れは以前から書いているように、小泉劇場の流れを組んでいます。小泉劇場の特徴は、身内を敵とし、少数のテーマに的を絞ってそれだけを繰り返し攻撃することです。
 
 特徴としては、争点がきわめて明確かつ単純で、賛成か反対かだけです。小泉劇場の場合、郵政民営化だけに的をしぼり、その他の問題についてはできるだけ触れないようにしました。反対するものはすべて守旧派ということになります。あたかも郵政民営化を進めれば、社会のすべての問題が解決するように主張するのです。
 
 国政であれば、外交問題財政再建などについては触れないのです。あるいは触れても小さくしか触れないのです。愛知の場合であれば減税だけが集中的に取り上げられました。減税に賛成するか反対かそれだけをテーマにします。
 
 愛知県の将来像や名古屋市の市政の細かい問題はできるだけ取り上げないのです。減税問題で当選してもそれ以外は何をするかわからないのです。そういう意味では、減税問題以外のテーマについては、知事や市長に全面委任することになります。
 
 現代社会は複雑であるだけに単純化が難しいのです。単純な問題化はまじめに取り組もうとすればするほど難しくなります。戦術的には選挙テーマを単純化する方が有利です。この問題はもしこうすれば、こんな点とこんな点が難しいし、こうすればこんな点が難しいというのが現代社会の現状なのです。
 
 それが社会の閉塞感を生んでいます。何かとてつもないことをして、この閉塞感を打ち破ってほしいと思います。しかし、減税問題でもそうですが、減税を恒久化するととてつもない財源が必要なはずです。減税によって経済が活性化して税収が増えるという考えもありますが、減税分が消費でなく貯蓄にまわれば、財政赤字になることは当然予想されます。
 
 それに、首長に反対するからと言って議会を解散するリコールを市民に求めるのも変です。議会と首長が対決するのはそれはそれで意味があると思います。公務員と議員を叩くことで市民の喝さいを得ることは問題の本質的な解決にはならないと思うのですが。
 
 取りあえず現在の状況は議会(議員報酬と定数など)と公務員(公務員給与と定数)を叩けば住民の喝さいを得て当選する可能性が高いので、各地方選挙でもこの傾向が出ると思います。とくに大都会では無党派が多いので、選挙戦術としては良いのかもしれません。
 
 阿久根市の例のように、この傾向が続けばどこかで破たんが来ると思います。かって革新自治体がブームになったり、タレントさんが首長になったりしたことがありましたが、その流れのような気がします。これからどうなるのか見てみたいです。明日は資料調査で大学に行きます。