新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

「まだ」は「もう」なり、「もう」は「まだ」なりー政治・経済編

 今日は久しぶりの雨でした。指導学生さんはいよいよ明日大学院入試です。これまで東京に住んでいて地方大学を受験することになって、あまりに辺鄙なところに驚いていました。おじさんもわかるような気がします。結果次第では、また東京で過ごすことになるかもしれません。
 
 今日は今年度の指導学生さんのために論文調査に行きました。ここの大学は図書館の他に文系資料室があって、そこも利用できます。今回はこの文系資料室に資料がありました。「日本語教育」という雑誌に掲載された論文です。ここは、大学教員しか利用できない上に、事前の連絡が必要です。
 
 昨日きちんと連絡していたので、無事資料を手に入れることができました。ところで株式市況ですがぼちぼち上がってきています。新日鉄と住金の合併にともなう値上がりも一段落のようです。おじさんの持ち株も、某機械メーカーが昨日値上がりしましたが、今日は小幅ですが値下がりです。
 
 一方建設会社の方も値上がりしました。ただ値下がり幅が大きいので少々値上がりしてもまだまだ評価損がでています。さて今日は株式の格言です。それを現代社会に応用してみたいと思います。この格言は、時を見ることの難しさを言い表しているのです。
 
 まず一番身近な中国経済から見てみましょう。「もう中国経済は崩壊する。」と何度も論評されましたが、「まだ中国経済は成長を維持」しています。北朝鮮の場合はもっと長い「もう」が続いています。キムイルソン氏が死去した時から「もう北朝鮮は崩壊する。」といわれてきましたが「まだ崩壊していません。」
 
 一方日本の経済も「もう回復するだろう」といわれてきましたが、「まだ回復しません。」バブルの時は逆でした。「まだバブルではない。」と言われたのに、あっという間に崩壊しました。アメリカの住宅バブルもそうです。中東の政治不安についてもエジプトは「もうだめか」と言われたのに「まだ何とか持ち答えています。」
 
 ところで「もう民主党はだめだ。総辞職か総選挙しかない。」といわれていますが、「まだ何とか持ちこたえています。」どこで一気に局面が変化するのでしょうか。政治でも経済でもその潮目の見分けがとても難しいです。日銀は踊り場を超えつつあるということでしたが、「もう大丈夫」なのか「まだ駄目」なのか難しいです。
 
 財政赤字もそうです。「まだ国債は大丈夫」なのか「もう国債は無理」なのかも見極めが難しいです。貿易交渉も「まだ検討する時間がある」のか「もう時間がないのか」どちらでしょうか。おうおうにして、人間は自分に都合のよいように「もう」と「まだ」を使い分けています。かく言うおじさんもこれで相当儲けそこないました。
 
 これだけは、どんな優れた専門家でも難しいのかもしれません。明日はやっと休日になります。