新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

前門の狼、後門の虎ー経済編

 今日は定例の病院廻りです。例年帰国するとすぐ歯医者と病院に行っています。中国では病院以上に歯科医院は怖いので絶対に行きたくありません。日本でも歯医者さんは腕に差があるので、よほど安心なところ以外飛び込みで行くことはないでしょう。
 
 現在通っているところは数年前から定期的に健診と歯石除去をお願いしています。以前行っていた歯医者の中には患者離れのわるいところもありました。またやたらに丁寧だけどすぐかぶせた義歯が外れたり、やたらに歯をに抜いて義歯を作ったりとぴったり合う歯医者さんに出会いませんでした。最近やっと納得できる歯医者さんに出会って通っています。
 
 今回も健診と歯石除去で1000円ちょっととリーズナブルな値段です。いま一つは恥ずかしながら前立腺の検査です。こちらは少しずつ数値が上がっているので、気になっていました。今回も前回より0.4くらい上がっています。毎回上がっているので、数年前に1度MRIをやったのですが、異常はありませんでした。
 
 また数値があがっているので再度やるようです。ちょっとお金がかかりますが、他に大きな病気(糖尿や高血圧、肥満)などもないのでまあいいかと思っています。とりあえずこの結果が出れば一安心です。
 
 さて今日は久しぶりの経済ネタです。中国ネタばかりでは皆さんに飽きられるので目先を変えます。来月からは無職なので(今月まで契約があります。すでに今月分の給料はもらっていますが)収入アップのためにも株価上昇が必要です。(すでにいくつか応募しました。)
 
 ところがどちらを見ても手詰まり状態です。先行き株価上昇が見込まれるなら、預金を取り崩してでも投資するのですが、今の状況は最悪というより一寸先は闇の状況です。足元の日本自身政治の混乱と原子力発電所の問題でどうなるか分かりません。政治の混乱はそれほど問題ではないのですが(この5年近くは毎年首相やめろの大合唱なので)、原子力発電所の問題は経済に大きな影響を与えると思います。
 
 原発についていえばおじさんは推進派(おじさんはKYなので)です。原発をやめて自然エネルギーによる発電など夢のまた夢のような気がします。日本人は何かあると一方向へ全員が進む傾向にありますが、死者が何千人も出たのなら分かりますが、今の段階で原発をすべて止めるなど経済的な面から無理だと思います。
 
 さて、目を海外に向けるとなぜ日本がこれだけ混乱しているのに円高なのか分かります。めちゃくちゃに日本の首相は批判されていますが、他の国に比べれば経済的問題はほとんどありません。財政赤字と消費税問題くらいです。とりあえず国債暴落はなさそうです。
 
 ところがアメリカを見ると国債がデフォルトされる可能性もささやかれています。大勢は多分民主共和両党がどこかで手打ちするだろうという意見です。しかし、日米開戦はまさかないだろうといわれていながら突入してしまいました。今民主共和両党もメンツがあって勝負から降りれない状態です。当面はこれが解決しないと、株価上昇は無理でしょう。当面ドル高は望めません。
 
 次がヨーロッパにおける国債の格付け問題です。ギリシャはもちろん最近はイタリアも怪しくなってきました。EU自身がこの問題をどう解決するのかも見えてきません。それにリビア情勢も不透明です。中国では6月くらいから日本の報道はほとんどなく、リビア情勢に関するニュースばかりでした。
 
 ユーロ圏の国債が次々に破たんしていくとなるとユーロ解体ともなりかねません。一時ユーロは円に対して相当高値をつけていましたが、この状態では円に対して相当弱くなるのも仕方ありません。
 
 以上が前門の狼だとすると、後門の虎は中国経済です。おじさんがいた3年間を考えてもインフレはすごい勢いだと思います。特に食料品の値上がりがすごいです。以前は買い物しても100元札(中国の最高額紙幣)で結構おつりが来たのですが、帰国直前頃はこの札が次々に出て行きました。
 
 衣類や公共料金の値上がりはそれほどでもありません。電化製品も一時政府の補助があったのでどんどん売れたのですが、最近は売り上げも落ち値上がりもないようです。ですから、庶民はあらゆるところに畑を作って生活防衛しています。中国の人はしたたかなので、上に政策あれば下に対策ありです。
 
 おかげで、おじさんの住んでいたマンションの庭も周りの住民の畑になってしまいました。周りの住民といっても全員大学の職員(事務・現業の人)とその家族です。マンションの管理人さんも警備員さんも一緒になって畑を耕しています。道端も野菜が植えられ始めました。何とマンションのすぐ近くの植え込みには、夕方になるとアヒルさんたちがおばあさんに連れられてやってきます。(「アヒル使いのおばあさん」とおじさんは勝手に名付けていました。)
 
 日本では、創立以来80年の歴史を持つ国立総合大学の構内でアヒルさんが散歩している姿など想像できないでしょう。中国ではニワトリも大学構内で放し飼いです。のどかといえばのどかです。大学は市内のど真ん中にあります。(デパートや専門店街のある繁華街まで歩いて15分の場所)
 
 中国経済がどうなるのかは全く不明です。おじさんが見る街の様子では、今外資系の電機会社が次々に工業団地に工場を作っています。はるかかなたまで続く工業団地には次々の工場が作られ、従業員の数も3年前と比べモノにならないほど多くなっています。
 
 しかし、もし中国経済がペースダウンすれば、また日本の保守派の人がいうように中国経済がバブルでそれが破裂すれば、東アジア全体は大混乱になるでしょう。中国だけでなく韓国や日本も大打撃を受けるはずです。おじさんの街にも原発事故以後も日本の新しい商品(日清食品カップラーメンなど)が続々登場しました。ローソンの新しい店もでき、ユニクロもあります。メーカーだけでなくコンビニも地方都市に進出しているのです。
 
 グロバル経済では、ある国なり地域が破たんすると世界中にその影響が及ぶのです。今年いっぱいは経済がどうなるか目が離せません。もしこの危機を乗り越えれば、株価も震災前の水準を目指して上昇すると思います。