新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

日本語教師として働くこと

 今日はツマクマの古い友人宅を訪ねました。中国からのおみやげを持って行ったのです。ツマクマが昔働いていた時の同僚です。同じ市内に住んでいます。昼食を一緒にして、それからおじさんの服をデパートに買いに行ったりしました。ツマクマはその友人宅にお泊りです。おじさんだけ家に帰ってこれを書いています。
 
 円高アメリカの財政問題が一応解決したにもかかわらずおさまりません。77円台は日本企業にとっては相当厳しいと思います。日銀などの外国為替相場への介入も考えられますが、世界中が通貨切り下げ傾向にある中、円安へ導くのは難しいと思います。
 
 おかげで又株式相場は下落傾向です。いつ回復するのか目途がつきません。夏相場に期待したのですが、難しそうです。次は秋から年末にかけて東北大震災の復興需要に期待するしかなさそうです。
 
 さて、今日は日本語教師として働くことについて書きます。まず日本語教師として国内で働くには、420時間の講習を受けるか、日本語教師検定試験に合格するかです。おじさんは420時間の講習を修了しました。国語教師の免許状は持っていますが、やはり日本語教師として教えるのとは違います。
 
 中国の場合、授業内容は日本の高等学校の国語の授業に近いです。それ以外の国では、国語の授業とは全く異なっています。それに、国内外を問わず、420時間の講習か検定試験合格が教師採用の最低条件になっています。検定試験は誰でも受験できるのですが、相当難しいです。逆に420時間の講習はそれほど難しくはありませんが、受講料が大学並みに高いです。
 
 おじさんの場合60万円くらいかかりました。おじさんはヒューマンアカデミの日本語教師養成講座を受講しました。近くの某国立大学の大学院博士課程が学生さんが講師の中心でした。日本語専攻ではなく、言語学専攻の学生さんでした。とても優秀な講師の先生方で授業内容のレベルも高く満足しています。
 
 次に資格を得たのちの就職活動について書きます。二つあって、一つは国内で働く道です。働くとなるとやはり実務経験がある方がはるかに有利です。もし、実務経験がなければ、まず非常勤講師として雇ってもらって経験を積み、次に常勤講師になることです。
 
 ただ日本語教師の99%は日本語学校です。日本語学校の場合、学生のレベルも様々だし、経営母体も余りお金がないので、待遇はかなり厳しいです。1時間2000円くらいです。(公立高校の非常勤講師だと2300円くらい)
また、報道では日本語学校の学生さんの大半を占める中国からの就学生が大幅に減少しているようです。ですから、これからはさらに給与ダウンが考えられます。
 
 もう一つは大学・短大などです。こちらは募集が極めて少ない上にほとんど大学院修士以上の学歴と実務経験が3年以上必要です。また研究業績なども求められます。ですから、大学院の日本語教育専攻を修了して、海外で働くか日本語学校で働かなければ応募もできません。おじさんは、修士の学位を持っていますし、中国の大学で3年働いたので、こちらの応募しています。(そのためもあって中国で3年働きました。)
 
 海外の場合は、中国が多いです。募集のサイトもあります。(これは日本国内、海外両方)具体的には「日本語教師公募」とか「日本語教師募集」などの文字をグーグルなど検索サイトに打ち込めばすぐに検索できます。おじさんもこのサイトで偶然中国の大学の募集を見つけて応募しました。おじさんの後の講師の募集もそのサイトにでていました。
 
 中国の場合、昨日書いた専家証の関係で大学卒以上の学歴が必要です。(学部は問いません。)ただおじさんの勤務した大学では、今年から外国人教師であっても大学院修士以上の学歴が求められています。(専攻は問わない。)あるレベル以上の中国の国立大学を目指すとなると中国でも高学歴が求められているようです。(中国では学歴無用論など全く存在しません。)
 
 全ての大学がそうではありません。韓国や台湾の大学の場合は、博士課程修了以上の学歴が求められます。タイやヨーロッパなどの場合、英語が話せることが条件だったりします。やはりレベルの高い大学(当然そのような大学は待遇もいいです。中国の場合も同様です。)は求めている条件も厳しいです。
 
 中国の場合大学卒で最低限度の経験(3年の経験)ですと、4000元(約5万円)程度です。宿舎が提供される場合がほとんどなので、生活費は2000元程度です。ただ若い方だと日本に帰ってからの貯金が全くできない状態になります。これが修士だと5000元(約6万円)になります。中国の1000元は日本の金銭感覚だと10万円くらいになります。ですから、日本以上に学歴による待遇の差は大きいです。
 
 また、以前同じ市内の日本語教師の方々と会食しました。その時各大学の待遇が話題になりましたが、おじさんの大学だけが破格に高い給与でした。多分大学の経済状態と関係すると思います。上海などの大都会は給与も高い代わりに生活費も高いです。(日本ですと国立大学の教員は同じですが、中国では全く別です。)
 
 タイやベトナムなどでは、中国以上に給与が低いです。現地での生活は困りませんが、休暇で帰る際の飛行機代などが大変だと思います。中国の大学の日本語教師の場合、留学生の人がそのままなることもあります。また、自分の知り合いを連れてくる場合もあります。ある方は自分が住みたい地区の日本語学部がある大学に直接メールを送って、就職先を決めたそうです。
 
 前に書いた「日本語教師募集」なり「日本語教師公募」のサイトに、日本語学部のある大学一覧があります。新疆からチベット、さらには内モンゴルまで日本語学部はあります。もし、中国で日本語教師をやってみようと思うなら、直接メールを送って就職活動をするのも手かもしれません。
 
 明日は検診に行きます。