新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

3年間の退職金運用で思うこと

 昨日旅行から帰ってきました。旅行の目的は、日本の大学院で勉強している指導学生さん(日本でいうゼミ生)に会うためです。広島大学の大学院で今勉強しています。中国にいる時は、色々なところ(西安・桂林・雲南・貴州など)に一緒に旅行しました。
 
 今回はその学生さんのアパートを中心に竹原市三次市などを見学しました。最終日に島根県の浜田に泊まりました。広島から浜田までは、高速道路ができていてあっという間に着きました。以前広島へ行った時は、広島市だけだったのですが、今回は大学のある東広島市の他先に書いた都市も見学することができました。
 
 ところで今日は家族が外出中なので、何げなくテレビを見ていたら「たかじんNOマネー」というのをやっていました。テレビや雑誌で有名な経済評論家や経済学者がでていました。今日のテーマは「増税」で、マスコミとしては「増税反対」の方が受けるので、内容もそれに沿っていました。
 
 今週末のアメリカ株式市場は少し上がって終わりましたが、世界的な株価下落と円高は続いています。様々な評論サイトを見ても、アメリカの景気低迷とヨーロッパの財政危機に関する報道ばかりです。日本でも財政に関する問題が多く取り上げられています。
 
 さて、この数年団塊の世代とそれに続く世代が退職をしているので、退職金の運用に関する記事が多いです。おじさんも3年半ほど前に退職して退職金を運用しました。もちろん3年前と経済状況も大きく変わっています。それで今日は結果どうだったかを報告します。
 
 詳細な金額はまずいので書けませんが、大体のイメージだけつかんでください。この3年の大きな要素は、デフレと円高です。まずデフレの影響は良い面と悪い面がありました。よい面は、年金(現在本来貰える年金の3分の2くらい支給)がほとんど目減りしないことです。もしインフレであれば年金の使い前は相当減少します。
 
 もちろんインフレ率と同じかそれ以上の年金の引き上げがあればよいのですが、そんなことはないでしょう。政府は民間企業のように迅速な動きはできないからです。ですから、今年少し年金額が下がりましたが、年金受給者(叔父さんの他60歳以上の人全員)はデフレを有難いと思っています。
 
 悪い面は逆に企業にとってデフレは利益がでないことです。それに伴って税収も減り年金制度が不安定になることです。年金生活者にはこれは直接関係のないことです。直接関係のあるのは、金利が低いことです。3%くらい定期預金の金利があれば、金利収入だけで結構豊かになれるのですが、定期預金の金利は、3年間預けても家族4人でちょっとした食事をすればなくなる程度です。
 
 それでもタンス預金にして盗まれるよりは銀行に入れておけば安心程度のことはあります。おじさんも定期預金をしています。次に外貨ですが、円高のせいで相当評価損になりました。3年前はアメリカも資源国も景気がよくて、結構円安だったのです。それが、今回のアメリカやヨーロッパの経済問題から円高になり、さっぱりです。ニュージランドドルを債券の形で持っていたので、金利は高かったです。しかし、円高にやられてしまいました。(今は外貨MMFにしています。)
 
 ドルも一時は金利が高かったのですが、現在は金利も下がるし、円高でさっぱりです。ニュージランドドルも円安を待っているのですが、さっぱりです。今なら外貨もいいのでしょうが、投資は時期があるのでどうしようもありません。
 
 最大の損失は株式です。東日本の震災の後、アメリカヨーロッパの経済問題で下がりっぱなしです。一番大きな損失額は株式投資です。これがいつ回復するかは全く不明です。おじさんは損切り(損をしても売って別の株を買うこと)はしないので、とにかく待ちの一手です。損切りをしても、早い時点であればさらに損失が膨らんでいたので、まあ良かったです。
 
 実は逆説的なのですが、一番有利だったのは債券投資です。債券は購入した時点で金利が確定するので、途中売却しないかぎり、5年間(債券は全て5年債です。)金利収入があるので有利です。3年前の金利はいまより相当高かったようです。大体1%程度ついています。100万円だと年間1万円きます。
 
 例えば3年間300万円だと9万円ですから、結構な収入になります。金利収入が半年ごとにあるので、ボーナス代わり(6月と12月に金利収入がある。)になります。ただ所有株式で無配のところは少ないので、配当収入だけはあります。
 
 ちなみに債券は、市債・県債・社債の3つを持っています。県債は定年前に購入したもので、来年償還になります。一番利益が出ているのは、今問題になっている国債投資信託です。国債自身を買おうと思ったのですが、取引先の銀行さんからこちらを勧められました。
 
 実は3年前に比べて現在の金利は低いし、国債購入希望者が多いので国債の価格が上昇しているのです。多分年2%くらいで回っていると思います。この投資信託の場合途中で利益を払いだすのでなく、解約時に合計金額でもらうようです。
 
 ですから、今利益が出ていても解約時に国債の相場が下がると利益が減少します。よく投資は物でなく時間を買うといいます。まさにその通りです。いつ買い、いつ売るかが全てなのです。金額はそれほど問題ではないのです。今100万円儲かっていても、来月には100万円損をするかもしれないのです。某鉄鋼メーカーなどは40円の株式が500円になりました。2万株だと80万円が1000万円になるのです。もちろん今は100円ちょっとです。
 
 いつが一番よいのか分かれば、大金持ちになれるでしょう。それはどんな天才でも分からないと思います。よく老後のために投資を勧めますが、デフレ下では、定期預金でお金を減らさないようにするのが、普通の人には一番よいと思います。
 
 一番利益の出ている国債投資信託でも、景気が回復して銀行が国債を売り始めればあっと言う間に暴落するでしょう。景気が回復すれば国債金利より、企業に貸し出した方が銀行は利益がでるからです。そうなれば今度は株価が上昇して、国債投資信託が損をすることになります。
 
 国債が暴落すれば円安になるので、外貨で利益が出ます。おじさんとしては、景気が回復して株価が上昇するほうがありがたいのですが、今の状況ではちょっと無理のようです。明日は教会です。