新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

世論調査とネットのブログ

 今日も晴天でした。しかし、朝は放射冷却なのか相当寒かったです。午後からは暖かくなりました。昨日夜の10時頃にツマクマは帰ってきました。この数日、中国の大学の同僚の先生から質問が来ています。その先生はある文学作品を中国語に翻訳されているのです。
 
 作品は昭和の半ばの作品なので、現代語しか勉強したことのない、中国人の先生には理解できない言葉があります。また文学作品独特の比喩的な表現などもあります。おもしろいことに、ダジャレや方言などは全く理解できないようです。とりあえず質問に答えることができて良かったです。質問はスカイプを使って応答しています。
 
 また日本に留学中の学生さん(大学院生)からも質問がありました。某国立大学の大学院に在籍しているのですが、今受講している科目は現代の大学生にとっては難しい内容です。おじさんが大学生の頃は皆読んだ、カントや西田幾太郎、フロイトユングなどに関する内容です。
 
 中国では西洋哲学史などは勉強しないし、ました日本の哲学者の本など売っていないので大変だと思います。おじさんも大学生の頃、理解はできなかたのですが、一応カントの「実践理性批判」や「道徳形而上学原論」や西田の「善の研究」も読みました。フロイトの「夢判断」も読みました。
 
 さて、今日は世論調査とブログのギャップとその原因について書きます。実は今日新聞にTPPに関する世論調査の結果が出ていました。調査元によって結果が若干相違しますが、全体としては賛成意見が多いようです。おじさんのとっている新聞では賛成46%・反対28%でした。
 
 もちろん政府のTPPに関する内容説明が不十分という意見が大半でしたが。ところが、ブログで見る限り90%近くが反対意見です。これまでも世論調査とブログの意見に多くの違いが見られました。そこでなぜなのか考えてみたいと思います。
 
 一番大きな理由は、ブログを書くあるいは読む層に偏りがあるからだと思います。ブログを書いたり読んだりするのは、若者それも男性である可能性が高いです。高齢者でブログを書いている人は少ないでしょう。また女性で、TPPのような経済問題をブログで書く人も少ないと思います。
 
 それでは女性や高齢者は何によって情報を得ているかと言えばマスコミでしょう。テレビでちょっと見たくらいでは理解できないでしょう。それにわざわざ週刊誌や月刊誌を買ってきて読んだりもしないと思います。ですから情報源は新聞だと思います。
 
 新聞の中でもTPPについて賛成反対の立場について少し違いがありますが、おおむね新聞はTPPに賛成の立場です。それが新聞の世論調査にあらわれたと思います。ところネットを多用し、ブログを書いたりする人は大体マスコミに不満を持っています。ですから新聞など読まないでしょう。(ブログではよく「マスゴミ」とマスコミのことを呼びます。)
 
 それでは、ブログが社会に影響与えるかと言えばどうもそうはならないでしょう。なぜなら、日本ではブログを書く若者の数より新聞を読む高齢者や女性の数の方がはるかに多いからです。また大多数のサラリーマンは毎日忙しくて新聞を読むくらいはしても、ブログを読む暇などないでしょう。
 
 なぜブログのTPP に関して反対意見が多いのでしょうか。おじさんもブログでTPP反対論を見ますが、どうも反対論者の意見をそのまま貼りつけたり、感情的な反対論が多く見られます。又TPP反対論がブログの主流なのに、それに反対して賛成論を書くのはKYつまりブログの空気の分からない奴だという雰囲気があるのではないでしょうか。(よほど勉強しないとTPPとは何かを理解しにくいです。それに必ず良い点と悪い点があるのですが、簡単に意見をまとめています。)
 
 実はある雑誌を読んだ時それに近いことが書いてありました。ブログの書き手は、ブログの主流をいつも気にしていて、たとえ自分は本心ではそう思わなかったり、良く分からなくても、絆を求めて主流に近い意見を書くのだとありました。主流の意見を書くことで、何か安心感や安定感を得るのだそうです。
 
 仲間はずれを極端に恐れることは、若者の世界ではよくあることです。そう考えると日本の社会ではまだブログやネット上の意見が世論とかい離している理由が分かります。それと若者の数より中高年者の方が圧倒的に多いという世界でも珍しい高齢社会も影響しているからかもしれません。(選挙においても、ブログを書く若者より新聞を読む高齢者や女性が行きます。)
 
 そう言えば、小沢問題やライブドア問題でも、世論は徹底糾弾なのに、ブログでは結構擁護論がありました。また日本の圧倒的多数の中高年女性は韓流ドラマの大ファン(おじさんのツマクマも義母もその友人ももちろん大ファンです。)なのにブログでは反韓流ドラマの意見があふれています。おじさんの知っている限りで、中高年女性で反韓流ドラマの人はいません。(BSなど、どの局も韓流ドラマだらけです。)
 
 おじさんもブログを書く関係でヤフーのブログサイトを読みますが、余りに感情的な内容が多く、これを読んで何か自分にとって参考になるサイトは少ないです。まれに参考になるサイトがあるとコメントを書いています。
 
 今日は独断と偏見に満ちた意見なので、読み飛ばして結構です。今日は家事などで何もできなかったので、明日は組織神学の予習をします。それと経済週刊誌の新刊がでるので、本屋に行きます。