新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

学校運営組織についてー小中学校と高校

 今日は晴れていたのですが、気温はそれほど上がりませんでした。ツマクマは友人のところでヨガです。おじさんは、古本を売りに行きました。古本といっても最近買った新書などです。それにプラスして相当前に(10年以上)買った本をつけて売りに行きました。ブックオフが一番あっさりしているので、ここで売ります。
 
 良い点は買ってくれなかった本も処分してくれるのです。結局合計で600円程度でした。自分で捨てるのも面倒なのでラーメン1杯分くらいのお金を貰って少し本棚な整理できてよかったです。
 
 株価は年初来安値を更新です。アメリカの財政問題も議会でデッツドロック状態のようです。このままでは、日本・アメリカ・ヨーロッパと財政問題が大変なことになりそうです。日本政府の対応について非難ごうごうですが、政治の劣化は日本だけでなく、世界中そのようです。
 
 大阪では新聞報道によれば維新系候補が当選しそうです。問題はあっても何か突破口を開いてほしいと思っている人が多いのでしょう。おじさんが考えても大阪都など地方自治体側の考えでできるはずもないと思うのですが、(法改正が必要なので国政の問題)地元の人にすれば、そんなことでもして今の閉鎖的な状況を打破したいと考えているのでしょう。
 
 さて、そんな訳で政治も経済も手詰まりなので、このところ過去を振り返っています。今日はおじさんの専門の学校運営組織について書きます。興味のない方はパスしてください。
 
 タイトルはおじさんの修士論文の題目の一部です。簡単に言えば学校てはどのような組織に基づいて動いているのかの研究です。学校と言っても小中学校と高校では異なります。小中学校は企業で言えば中小企業のようなものです。今日は学校の特徴について書きます。
 
 小中学校の特徴は義務制であるために学校独自の裁量がほとんどないことです。一番大きな違いは教科書採択です。沖縄の方で教科書の採択をめぐって問題になっていますが、高校の場合どこの会社の教科書を使うかは学校の裁量です。検定にパスした教科書ならどこの会社のでも使えます。ですから教科書採択のシーズンになると教科書会社の売り込みがすごいです。
 
 また問題集や参考資料も自由に買うことができます。(もちろん管理職の許可が必要ですが)小中学校の場合、無償が原則なので、保護者にお金を出してもらうことが極めて難しいです。高校は自ら志願し、学校の規則を受け入れる誓約の元に入学を許可するので、学校の裁量が大きいのです。(小中学校の場合は、原則として教育員会が学校を指定します。)
 
 さらに生徒数も小中学校と高校では比較になりません。小学校だと1つの学校で200人とか300人とかの規模ですが、高校の場合標準的が学校だと1学年6クラスとして、240人、3学年で720人です。ちょと規模の大きな学校ですと、10クラス400人の3学年で1200人規模になります。
 
 教師の数も小学校だと20人くらいですが、高校だと40人以上います。その他専門高校などですと、多くの特殊な設備があります。つまり極めて大規模な組織ということになります。事務室をとっても、小中学校の場合事務の人はせいぜい2人~3人ですが、高校の場合事務長・事務次長・主査・主任主事・主事・技師・事務補佐(アルバイト)がいます。
 
 事務補佐の人はPTA雇用でPTA関係の仕事をする人と進路指導の事務をする人がいます。PTA雇用の人は部活動のお金を扱ったり、PTA関係の支出を扱います。(PTA新聞の発行、PTA関係行事の際のお金の支出など)高校の場合教師(教育職)はお金を集金したりしません。
 
 例えば生徒が持ってきた模擬試験のお金を担任が回収して、そのまま進路の事務の人のところに持っていきます。そして、そのお金をチェクして、模擬試験の会社に払い込むのです。(ベネッセや予備校)なぜ教師がしないのかとお思いでしょうが、1200人規模の学校で、もし一人2000円の受験料を徴収したとしたら、240万円になります。
 
 それに、そんなお金を職員室に置いておくわけにもいきません。外部の模擬試験を年に4回したら1000万円近くになります。普通高校の場合は受験関係の金額を大きいです。こんなことは小中学校の場合起きません。皆その代りに塾に行くからです。
 
 専門高校の場合は機械や設備関係の予算が膨大です。機械科に新しい検査機械を導入したり電子科に最新のコンピューターを導入すると何千万円の仕事になります。この場合はそれぞれの科で話し合って決定するのです。
 
 このように高校が予算規模が大きく(1学年10クラスの高校に勤務した時、事務の人からうちの学校の総予算は先生の給料も含めて三億円だと言われました。)きちんとした運営組織が必要なのです。
 
 それでは、個別の組織にはどんなものがあるのか次回報告します。明日はいよいよ教義学の予習をやります。