新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

インフレ(物価高)は忘れた頃にやってくる

 今日も晴天でした。今日からツマクマと義母、それに義妹さんたちは旅行です。義母が90歳になるのをお祝いする意味もあります。義母は12月で90歳になりますが、とても元気です。
 
 株価はさすがに一服といったところです。欧州情勢もアメリカの経済状況も本格的に改善したわけではないので、常に利益確定の売りが待ち構えています。朝はそれほど安値ではなかったのですが、後場にかけて大きく下げました。これが今週末まで続くと、来週はじり安となる可能性もあります。
 
 今の株式相場は病み上がりの病人のようなものです。ちょっとした悪条件がでるとたちまにダウンしてしまいます。ロシアの政局も不安定になりそうですし、中国の景気状況も安心できるものではありません。
 
 さて今日は、インフレを警戒しようというタイトルです。これまでデフレ脱却が主流だったのですが、少しづつインフレ警戒論が出てきています。厳密にはインフレというのは通貨量に対して商品が不足して物価が値上がりすることです。
 
 今日タイトルに使っているのは、厳密にはインフレというより物価高と言った方がよいでしょう。現在は明らかに生産過剰で、作りだされる商品に対して需要が少ないので物価が安く抑えられています。また円高で輸入品の値段が下がっていることもあります。さらには、海外の安い商品が大量に国内で流通していることも原因でしょう。
 
 ところが、様々な経済評論家や経済学者が警告しているように、国債バブルの崩壊が迫っているのです。経済の変化は危ないのではという警戒論がではじめて、しばらくして突然大崩壊をするのです。バブル崩壊がそうでした。バブルの終わり頃にはおじさんも、いくらなんでも余りに行きすぎではないかと思いました。
 
 それでもバブルはまだ大丈夫という意見が様々な雑誌などに掲載されていたのに、突然はじけました。警告通り安定的な運営に戻せばよかたのですが、そうはなりませんでした。
 
 おじさんが今の経済はバブルでやばいと思ったのは、特別な経済理論からではありません。常識的に考えても株価が高すぎたのです。また不動産についても同様です。
 
 結構人間の常識というものが当てになります。1000兆円にもなる財政赤字を抱えていて、将来高齢化が進み人口が減少し、産業も海外へ出て行こうとしているのに、このままさらに財政赤字を続けられるはずはありません。そんなことは常識です。国内だけで消化していると言いますが、国内の投資家(おじさんも国債ファンドを持っています。)が売りに走れば(現実にいつ売ろうか考えています。)同じことです。
 
 人は目前のことに目を奪われていやなことを避けたがります。国債の価格を維持させているのは政府の信用です。「坂の上の雲」の時代、日本は信用がなくて国債が売れませんでした。日本の信用はまだ増税の余地があるからでしょう。
 
 もし消費税はいやだ、社会保障費の削減はいやだ、TPPもいやだといやいやだらけなら、ある日突然国債の価格が下がることになるでしょう。原因は何か分かりません。バブル崩壊のきっかけでも、これをやったらバブルが突然崩壊すると分かっていたら、そんな政策はとらなかったでしょう。
 
 全ては結果論です。つまり、何がきっかけか分からないが、ちょっとしたことで国債価格が下がることになると思います。そうなれば、政府は窮地に立たされます。また国債を大量に保有する銀行も個人も狼狽するでしょう。
 
 銀行を救うために政府が財政出動すれば、さらに政府に対する信用が下落します。なぜなら財政出動する原資は、当然国債を発行して日銀から紙幣を発行してもらわなければならないからです。
 
 当然円安になります。円安に振れれば輸出企業は助かりますが、輸入品の価格が上昇します。今ガソリンは140円くらいですが、1ドル120円になればガソリンはリッター180円くらいになるでしょう。原油だけでなく、穀物や原材料も全て値上がりします。
 
 デフレの時代は夢のように過ぎ去ります。バブルの象徴的な株式のNTT株を売らずに持っている人も多いと思います。かっては1株数百万円したものです。今そんなことがあったのかという気がします。おじさんも今話題の某電力会社の株を100株持っています。
 
 これがバブル最後の名残に株です。まさかと思った事故で紙くず寸前です。バブルの頃は50万円近く出して買ったのです。運のよいことにNTTは何とか利益を出して売り抜けました。
 
 明日ものんびり過ごします。