新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

「お宝鑑定団」の秘密

 今日は肌寒く曇り空の一日でした。今日までツマクマ達は旅行です。おじさんは久しぶりに繁華街にでて本屋巡りをしました。やはり繁華街の本屋さんは色々な本があります。買うのは良いのですが、読んだ後の処分に困るのので最近は文庫本や新書本に限って買っています。
 
 そして、今持っている本と一緒に大手古本屋に持っていって、処分してもらっています。お金にはほとんどならないのですが、単行本を処理してもらえるので助かっています。もう少ししたら又持って行く予定です。
 
 今日は株価が上昇しました。どうも流れは上昇傾向にあります。以前書いたように大体年末にかけて買いが入ります。週刊誌なども今が優良株の買いのチャンスだと書いています。ここまで下がればちょっと株でもボーナスで買ってみようかと言う人もでると思います。
 
 おじさん自身も株価は大体底打ちをしたと考えています。もちろん欧州やアメリカで大きな変化が起これば別ですが、欧州危機もドイツなどの協力でなんとかいきそうです。中国も政権交代の今の時期に大きな変化がおこるような経済政策はやらないと思います。
 
 問題は来年です。政治的な影響力を持つ選挙が次々にあります。その結果次第でまた何が起こるかわからないと思います。おじさんも、何とか買値に近くなったら、少し株式を整理しようと思っています。
 
 さてこのとろこ難しい話しばかりなので、今日はテレビ番組についての論評です。「お宝鑑定団」は民放では珍しい長寿番組です。以前900回記念と言っていたので、20年近くやっていると思います。
 
 この番組を最初見た時は驚きました。それと同時にすごいアイデアだと思いました。この番組の特徴は「お宝」という極めて主観的なものを、「お金・・金銭的価値」という極めて客観的なものに置き換えた点です。大昔おじさんは、貨幣がなかった時代、物と物を交換するさい、とても困ったと聞きました。それで貨幣が発明されたと聞きました。貨幣は物と物を交換する際価値の仲立ちをするのです。
 
 例えばある絵があって、持ち主はすばらしい物だと考えていても、他の人にはそれがすばらしいかどうか不明です。しかし、これは100万円の価値があると認定されれば、誰でもすばらしいものだと分かります。おなじような品でも10万円であれば、前者の方がすぐれていると思います。(厳密にはその作品の価値というより市場価値ということになります。どんなに美術的にすぐれていても、市場価値が低ければ、評価額も低くなります。)
 
 そのためには、判定をするゲストの権威が問題になります。判定者に権威がなければつけられた値段の信ぴょう性が疑われます。そのために、番組では権威ある判定者をそろえているようです。主要な判定者はほとんど変化がありません。
 
 それに判定者自身のキャラクターがとてもおもしろいです。天然ボケと言われますが、失礼ながら、判定者の方はまじめに話しているのに、どこかおもしろさがあります。おじさんも様々なところで勉強しましたが、専門家の中には、まじめに話しているのにどこかユーモラスなところがある人がいます。
 
 数学史や数学教育の専門家の友人のミヤジイなどがそうです。やっている内容は極めて高度なことなのに、お話しするととてもおもしろいのです。さらに、最近珍しくなった素人登場番組である点も人気の秘密だと思います。
 
 それにお宝自身のエピソードもおもしろいです。お金持ちが持ってきた物が高価なものだと限らず、偶然手に入れたものが、大変な価値があったりします。ちょっと歴史のある家だといろいろな物があるはずです。(おじさんの家にも戦前の上海の有力者が書いたという掛け軸があります。)ですから、数千万の人が、もしかしたら家にあるあれは価値があるのではないかと思うのです。
 
 さらに、落差もおもしろいです。人の不幸を笑うわけではありませんが(本人にとっては深刻な問題なのですが)数百万出して買ったもものが偽物だったりします。もしこれが美術品でなければ、同情されるところですが、そもそも骨董趣味は道楽だから安心して笑うことができるのです。(文字通り自己責任の原則です。価値がないと思えば買わねばようのですから。もちろん事情があって入手した場合もありますが。)
 
 本当に生活がぎりぎりなら、骨董など買う余裕もないし、そんな道楽など考えもつかないでしょう。それにこの番組を見る人は、ある程度絵画や陶器などに知識がないとおもしろくありません。あの人のもので本物ならいくらいくらと大体想像がつくからこそおもしろいのです。
 
 もう一つは各地でやっていることもおもしろいと思います。(出張鑑定)その街の人がでるし、その街が終わった後でも見るでしょう。日本は戦乱に合わなかった地方も多いので、逆に地方に良い物が残っているのです。
 
 おじさんが見ていても、よくまあこんなものが残っていたものだと思うことがあります。おじさんは国文学をやりましたが、もし芭蕉の直筆など出たら間違いなく数百万になるでしょう。また、冷泉家などの所有する古書がでたら数千万から時としては億単位の価値があると思います。(「明月記」など)
 
 もちろんそんなレベルのものは持ち出すこともありませんが。正倉院御物などは天文学的な数字になるでしょう。いろいろ考えると本当におもしろい番組だと思います。
 
 明日は大学です。大学は12月22日まであります。年が明けて2回で授業も終了です。組織神学は試験をするそうなので、そろそろ勉強しておかねばなりません。多分明日はブログが書けないと思います。