新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

政治の役割ー「あれもこれも」でなく、「あれかこれか」

 今日は午前中は曇り空でしたが、午後から晴れてきました。今日もおかげで洗濯などできて良かったです。今日は家の用事で午前中は外出です。
 
 ツマクマは自宅でのパン作りです。シラバスも昨日送ったのですが、了解しましたと主任の先生からメールがきて一安心です。明日の大学の予習も済みました。大学も明日と来週でほぼ終わりです。1月は残り2回です。
 
 株価の方はやはりヨーロッパ情勢が響いたのか下落傾向です。どうもおじさんが予想した以上に世界経済は悪いようです。今のところ大幅上昇の見込みはなさそうです。来年後半から県債などの償還が始まるのですが、運用をどうしようか迷っています。
 
 さて今日は政治の役割についてちょと書きます。今の政治は混とんとしていると考える点では、おじさんも世間の人と同様です。ただ民主党だけを責めても何の解決にならないでしょう。現在の意見を聞くかぎりでは、自公であっても考えが割れています。ですから後は簡単に言えば政治家の決意の問題です。高度成長期には右上がりの経済で、お金が結構あるし国の借金も少なかったので「あれもこれも」できたのです。
 
 しかし、今は借金まみれです。どう考えても国の財政状況は異常です。膨大な国債を抱え、それも銀行が買い支えているから持っているようなものです。色々な意見をいう人がいますが、国民一人あたり1000万円近い借金があるのはやはり異常でしょう。
 
 「あれかこれか」といのは、その財政状況も踏まえて、これからどうするのか決定しなければならない時なのです。まず財政問題についても、さらに国債を発行するのか(そうしてでも景気拡大や貨幣の流通量を増やせという意見もあります。)これ以上増えないようにするのか。
 
 増えないようにするとなれば、歳出をカットしなければなりません。一番の難点は社会保障費です。これをカットするとなると、医療費負担を上げるか、年金をカットするかです。もちろん他の項目もカットする必要があるでしょう。公務員給与のカットが問題になっていますが、もし今の給与の20%をカットすると大変なことになると思います。
 
 今大卒初任給が20万円となると、初任給は16万円になります。それから税金や健康保険・年金などを差し引くと手取りは13万円くらになるでしょう。命を張って働く警察官に月13万円で頑張ってくれといのはちょっと難しいと思うのですが。
 
 仕事は使命感だけでは難しいでしょう。国立病院などの医師についても同様です。特殊な技能や資格を必要とする仕事はある程度の報酬がなければ優秀な人を得るのは難しいと思います。介護についてもやめる人が多いのは余りの待遇の低さと関係すると報道されています。
 
 おじさんが読んだ教員の歴史の本では、戦前余りに教員の給料が安いので正規の資格を持った教員が大勢退職して、補充は代用教員でおぎなったと書いてありました。教員でもやはり月13万円では、都会で暮らすのは難しいでしょう。もちろん、国民なり政治家なりが、それでもやる気のあるものが来ればよいとのも一つの決断です。(公務員宿舎も廃止せよといいますから、この給料ではアパートを借りるのも大変でしょう。)
 
 防衛費についても、もっと増加すべきであるという主張もあります。もし防衛について必要だと政治家が認識すれば支出を増加してもよいと思います。農業についても同様です。本当に食料自給率を高める必要があると考えるなら支出を増大してもよいし、TPPから脱退してもよいのです。
 
 それを判断するのが政治家だと思います。現在問題になっていることは全て賛否がまっ二つに分かれるものばかりです。ただ一番悪いのは先延ばしやいい加減なところで妥協することです。
 
 政治家の政治家たるゆえんは、「あれかこれか」はっきり方針を出すことだと思います。その結果解散総選挙になろうと、政党が分裂してしまおうと、世論の袋叩きにあおうとかまわないと思います。
 
 このままずるずるいけば、さらに悪い結果になるでしょう。いろいろな評論家や専門家の意見のどれを見ても、正しいのか間違っているのか分かりません。両論それぞれに根拠があるのです。
 
 古い中国の言葉に「省みて直くんば千万人ありとて我行かん。」(多分こんなだったと思います。)とあります。振り返ってみて正しいと思うなら、敵が千万人いても自分は行こうという意味です。なんとかそんな政治家が出てもらいたいものです。ただ独裁的な政治をするのも困るので何とも言えませんが。
 
 明日は大学です。