新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国から見た韓国・朝鮮

 今日は朝から冬空でした。昨日はいつものように大学で帰ったのが夜の8時過ぎだったので、ブログはお休みでした。大学は昨日で年内は終わりです。年明け1月に2回授業があって全て終わりです。組織神学は年明けに試験があって、最後はその講評です。実質授業は終わりです。
 
 今日は年末の買い物のお手伝いと昼寝で午後は終わりました。
 
 さて今日はこのところ取り上げている北朝鮮問題について書いてみます。折角中国の庶民の世界で3年間過ごしたので、その間見聞した中国における韓国・朝鮮について書いてみます。カテゴリーとしては、アジア情勢という政治コーナーもあるのですが、ここは過激なブロガーが多いので、それをさけて地域にしました。
 
 まず韓国から書いてみます。も半年前までの中国ですが、日本を追い越して韓国の存在が大きくなっています。3年前までは日本食品を売っていたコーナーが韓国製品のコーナーに代わっています。それに何と巻き寿司も韓国寿司の名前で売っていました。(韓国製のきつねうどんもありました。)
 
 おじさんがいたのは、中国内陸部の都市です。もちろん日本人の多い上海などでは韓国巻き寿司などということはないでしょうが。それから大学の学生食堂でも韓国寿司を売っていました。もしかしたら中国の内陸部の人は寿司は韓国のものと思っているかもしれません。もちろん韓国料理店は沢山あります。
 
 日本料理店は数も少なく、値段も高いです。それに比べて韓国料理店は数が多く値段も比較的安いです。韓国人の留学生も日本語学部にいました。中国人の学生さんに聞くと、毎年数人いるそうです。中国人の学生さんのレベルより低く、韓国の大学入試でうまくいかないので、こちらに来ているようです。
 
 大学の扱いも中国人の学生さんより甘いようです。韓国に帰ると、一応中国の国立大学卒業ということでまずまずの待遇なのだそうです。ですから、韓国で良い大学に入れない学生が中国に留学するそうです。企業関係の韓国人の人も日本人よりおじさんの街に多くいました。自動車や電気製品も韓国の方が圧倒的に多いです。
 
 中国には朝鮮族の人がいます。大体東北部に住んでいます。おじさんの大学には、朝鮮族の先生と朝鮮族の学生さんがいました。学生さんは大学院生で、共産党員でした。中国では圧倒的に漢族が多いのですが、朝鮮族でも優秀であれば共産党員になれるようです。(中国の大学では優秀な学生さんが、クラスから選ばれて党員になります。)
 
 彼女は韓国から来た人の通訳もするそうです。彼女は朝鮮族の人とは朝鮮語で、漢族の人とは中国語で話していました。結婚はやはり朝鮮族の人同士が多いそうです。彼女の話では、子供の頃は漢族の子供から朝鮮族だというので、からかわれたりしたそうです。
 
 しかし、中学の頃から韓国の経済発展が進んでだんだんそんなこともなくなったと話していました。大学ではもちろん民族による差別はないようです。就職についても、中国でも有数の新聞社に就職しました。
 
 中国の人にとって韓国人はやたらに騒がしい民族とみなされています。中国人の人と一緒のツアーの時、中国人の人の反応を見ているとそう見えました。確かに観光地のツアでもカラオケを始めたり、さすがの中国人もあきれていました。(もちろんおじさんたちが日本人と知った上での話です。こんな時は反日感情などはありません。奇妙な連帯感を感じました。・・韓国人てうるさい奴だね)
 
 中国が断固北朝鮮を助けるというのはテレビドラマでも分かります。歴史映画の番組でも朝鮮戦争の映像を放映していましたし、中国建国の歴史の中では、中国が朝鮮戦争に加わる場面が克明に描かれています。去年は朝鮮戦争参戦60周年記念だったからでしょう。
 
 金総書記中国訪問のニュースも詳しく報道していました。北朝鮮を中国の人がどのように考えているかなどは微妙な政治的問題なので学生さんに質問したことはありません。しかし、政府だけでなく中国の人も何となく北朝鮮の行動に不快な気持を持っているようです。
 
 それは北朝鮮だけでなく、韓国についても同様なのではないかと思います。(全くの主観的な意見ですが)皆さんには意外かもしれませんが、結構大勢の中国人が韓国・北朝鮮より日本に好意を持っているのではないかとさえ思います。
 
 以前留学生祭りで、日本のコーナーを作った時、反日的な言動を心配したのですが、逆に大勢の人が来て、浴衣を着せてくれと言ったり、日本語を勉強したいと言いました。もちろんほとんどおじさんの大学の学生です。授業の教室でも次の授業の学生が来ますが、日本語で書かれた黒板を見て興味深そうにしています。
 
 学生さんによってはなぜ日本語など勉強するのだと言われることもあるようなので、全員が親日とは言いませんが、報道されるほど反日一色ではありません。
 
 韓国・北朝鮮については、どうもかっては自国が宗主国だったのに、韓国の場合は経済成長をとげ妬ましいし、北朝鮮の場合は中国に迷惑をかけていると中国の人は考えているようです。
 
 たった3年間の短い見聞だし、そもそも中国語が話せないので全く主観的な分析です。マスコミ報道とは違ったおじさんのような一庶民の目で見た中国の姿もおもしろと思って書きました。
 
 明日はイブ礼拝があります。