新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

64歳の再就職ー定年後の生活報告も兼ねて

 今日は朝から晴れてきました。昨日来た義弟も午前中実家のある街へ帰りました。昨日は午後8時頃から0時まで色々な話で盛り上がりました。義弟は昨日書いたように、おじさんより1歳上で専門は農学部農芸化学です。
 
 企業では薬品の検査などの仕事をやっていました。なかなかの熱血漢で昨日も民主党に期待したのに、だまされたと悲憤慷慨していました。
 
 さて、今日義弟をJRの駅に送って帰ってみると待っていた採用通知書がきていました。厳密には採用通知書ではなく、「非常勤講師の依頼について」という文書です。文面も普通の採用通知書のように「あなたを非常勤講師に採用します。」と言ったものではありません。
 
 何と信じられないことに「非常勤講師として下記のとおり依頼いたしますので、まげてご承諾くださるようお願いいたします。」となっているのです。もちろん事前に学校側が承認して出しているのですが、採用したので来てくださいではないのです。
 
 これは、おじさんが行く学校は特殊法人のようなところで、専門によってはなかなか先生が得難いことがあるからです。大学の先生や専門家に非常勤講師をお願いすることもあります。ちょうど病院の非常勤医師を採用するのを考えてもらえば良いと思います。任期は、授業が始まる週から、授業終了の週までです。
 
 教えるのは国語Ⅱという科目で、二クラス週4時間です。(一クラス2時間×2)時給はまずまずと言ったところです。専門職なので、コンビニやスーパーよりははるかにいいです。多分塾や専門学校よりもちょといいかなと言うところです。
 
 おもしろいのは、注意書きとして給与規則改定等があって下がる可能性があるので、あらかじめご了承くださいと書いてありました。おじさんとしては、これで半年の無職生活から脱出できるので、時給1割減くらいでも我慢するつもりです。
 
 以前書いたように、特殊法人なので、国家公務員の給与水準に合わせているのです。国家公務員の給与が引き下げられると、それに準じて給与が決まるので自動的に引き下げられるようです。
 
 今日のうちに承諾書と住所等の申請書を出しました。ところでおじさんはオール現役なので、22歳で公立高校教員(県職員)になって、60歳まで過ごしました。これで38年仕事をしました。半年は再任用教員として過ごし、その後3年中国国立大学副教授になりました。(この3年は国家公務員ということになります。)中国で国立大学と言うのは中国教育部(日本の文部科学省)直轄の大学のことを指します。
 
 私立大学は少なくて後は省立や市立などの公立大学になるのだそうです。(中国人の先生の話)ですから中国では、教育部直轄大学はそれなりに権威があるのだそうです。中には軍医大学のように解放軍の大学もあります。(給与も公立大学よりは相当よかったです。もちろん日本の給与水準とは比べ物になりませんが。)
 
 おじさんは定年後の人生としては恵まれていました。芸は身を助けるでなく、資格は身を助けるで41年半にわたって教員免許状と日本語教師資格で生きてきました。この特殊法人は66歳まで非常勤講師ができるようです。
 
 3月には公立高校の非常勤講師の募集があります。おじさんの住む県では公立高校の場合、人事異動の確定後非常勤講師の配当の通達があるのです。正規教員が配当されず、非常勤講師や常勤講師でまかなったり、教務主任のような忙しい職や何か研究会(県が認める)等の役職者(会長など)になったりすると非常勤講師が配当されます。
 
 またクラス増やクラス減で先生が転出したりして、現有の先生で回らない時にも採用があります。大体4時間くらいから9時間くらいまでです。12時間くらいになると常勤講師を採用することもあります。15時間くらいになると2人の非常勤講師に分けることもあります。常勤講師の場合毎日正規職員(教諭)と同じように働きます。
 
 もちろんボーナスも出ます。ただ正規教員ですと共済組合ですが、常勤講師の場合は厚生年金と健康保険になります。1年ごとの採用なので、年度の終わりの退職金がでます。大体20万円台後半くらいの給料です。手取りで20万円ちょっとです。年金や退職金を計算する時に常勤講師だと正規教員に比べて不利になります。常勤講師と正規教員の違いは教員採用試験に合格するかにかかっています。
 
 今の予定では、70歳近くまで元気なら非常勤講師をやる予定です。今回決まった特殊法人の学校以外にも公立高校にもオファーがあれば行くつもりです。こちらは特殊法人の半分くらいの時給です。ですから教育困難校にはとてもやれないので、(こちらは体力・気力が必要です。)進学中心の学校(こちらは知力だけでやれます。)に行く予定です。
 
 他の職種の人に比べて教師は医者などと同様専門職(免許が原則として必要な職)なので、誰でもなることができないのです。(塾や予備校、専門学校は別)教師になる時「教師はやめても潰しが効かない」という話を聞きましたが、今考えると全く反対でした。
 
 と言っても、どこの世界でも同様ですが、採用する側も経験やそれまでの評判を聞いて採用するので、教員免許を持っているから、すぐになれるものでもなさそうです。なぜなら、過去にもあったのですが、とんでもない人を非常勤講師に雇って大迷惑をしたことがあります。
 
 生徒にとって非常勤講師であれ、正規教員であれ、授業を聞いて単位を認定してもらうことに変わりはありません。何はともあれ、今回はうれしいです。
 
 今日から今度は次女が孫を連れて帰ってきます。