新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

雇用の二極化ーあなたはどうする

 今日は朝から曇り空です。ちょっと肌寒くなっています。三寒四温とはよく言ったもので、寒くなったり、暖かくなったりの日が交互に来ています。もうすぐ、3月なので、3月になれば一気に暖かくなると思います。
 
 株価は一服状態です。円安傾向も同様に一段落のようです。どちらもそんなに一気に変化しないと思います。上がったり下がったりしながら、一定の方向を目指すと思います。とりあえず、春先までに、円だと85円くらい、株式相場は1万円を目指すでしょう。
 
 おじさんは、いずれにしても利益が出る段階から程遠いので、静観するしかありません。ところで、自民党憲法改正についてかなり保守的な傾向の原案を出してきました。若者の間で保守回帰があるので、それに期待してのことでしょう。しかし、現在のグローバル社会の中で、日本再生にどれだけ有効かは疑問です。
 
 日本の産業界がすでにガラパゴス化し、世界の流れから取り残されつつあるのは明らかです。それは単に円高だけが理由ではないと思います。仮に円安になったとしても、今度は資源の高騰という別の問題が持ち上がるからです。原発を全面停止すれば、再生エネルギーが本格稼働するまで、今の何倍もの原油天然ガスを輸入しなければならないでしょう。
 
 それに加えて円安となれば、貿易収支の赤字は目の前です。さて、今日は最近読んだサイトから考えたことを書きます。サイト名はアゴラと言います。様々な意見を自由に書くサイトです。おじさんの考えとは随分違いますが、おもしろい意見もあるので、読んでいます。
 
 ここはネットを主に利用する人が中心になって書いています。立場としては新自由主義に近いもののようです。(おじさんにはそう思われます。)特徴は反原発運動に批判的なところです。マスコミがほとんど反原発なのにちょっと珍しいです。
 
 そのサイトにこれからの雇用は、優れた能力を持ち、初任給1000万円で雇用される人と、時給700円で雇用される人との二極に分化すると言うのです。もちろん前者は全雇用者の1%以下でしょう。もちろん、その中間もあるわけで、おじさんの考えでは、1000万円とはいかないが、将来年収がそこまで行く人が全体の10%くらい、年収600万円くらいの人が60%それ以下の人が30%というところでしょう。
 
 その違いについて、アゴラの著者は、特殊能力を持てるかどうかにあると言います。どの時代でも特殊能力を持つ人の収入は高かったのですが、(プロスポーツの選手や芸能人など)現代はその差が大きくなったと思います。特に600万円台以下の雇用が少なくなったことがあります。
 
 前にも書いたことがありますが、おじさんが高校生くらいの頃、製造業は大量に高卒者を雇用しました。そして現場作業職として定年まで働き、最後はそれなりの給料と退職金を貰えたのです。今問題になっているのは、このレベルの雇用が減少し、かつ低賃銀になっていることです。
 
 アゴラの著者は、このレベルの雇用は最終的には新興国の給与レベルより少し高いくらいのところで落ち着くと書いています。大阪の橋下市長が市営バスの運転手の賃銀を4割カットすると言っていました。理由は民間の市バス運転手の賃銀がそのレベルだからです。
 
 かってバス運転手はそれなりの専門職として働いていました。今では、おじさんの街でもしょっちゅう募集の広告がでています。賃銀は需要と供給で決まります。つまり必要とされる資格や技能を持つ人が少ないと高くなり、多いと安くなります。
 
 運転免許ほほとんど誰も持っていなかった時代、そしてバスの利用者が多かった時代は、バス運転手の給与は高かったのです。しかし、誰でも運転免許を持ち、バスに乗る人が少なくなればバス運転手の賃銀は下がります。
 
 ところで、資格や手に職(技術)があれば安心という人がいます。しかし、これも上記の原則通りです。昔時計職人は、時計修理で食っていけました。時計は高価で買い替えずに、修理して使いました。しかし、今は使い捨ての時代です。歯医者さんもそうです。今は供給過剰でコンビニより歯医者さんの方が多いです。(虫歯になる人の数は一定です。)
 
 弁護士も同様です。裁判を必要とする人以上に弁護士が増えて就職難になっています。医者は大丈夫と言う人もいますが、もし、国家財政が赤字になって、健康保険への税金投入が難しくなり、現在の3割負担が5割負担になったり、基本的に自由診療で、低所得者のみ保険が適応されるとなったらどうでしょう。
 
 医者に行く人は激減するでしょう。ちょっとした病気なら薬で済ませようとするはずです。そうなれば医者の収入は激減するはずです。1回の診療で1万円もかかるとしたら、病院に行く人は少なくなります。個人病院は大変でしょう。
 
 どんな時代にも一定の仕事はありますが、その仕事をして豊かな生活が送れるかどうかは不明です。前に書いたように「教師はつぶしが効かない。」と言われたのに、定年後でも教師(時間講師)の仕事はあります。逆にサラリーマンはつぶしが効くと思われたのに、定年後再任用以外で仕事を探すのは難しいです。
 
 そう考えるとどんな仕事がよいのか分からなくなります。そうなれば、とりあえず大企業に入るか、(収入と雇用が安定しています。)自分の好きな仕事をするか(うまくいかなくても後悔しないから)、勉強して公務員になるか(公務員叩きはすごいですが、いざ公務員になろうと思ったら、相当勉強しないとなれません。)しかなさそうです。
 
 いずれにしても、日本経済が右肩上がりになる可能性は無に近いので、厳しい現実が待っていると思います。今日もとりとめのない話しになってしまい、申し訳ありません。
 
 明日はのんびり過ごします。