新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

農業・漁業への企業参入について

今日は午前中は曇りでしたが、夕方から雨になりました。夜には強い雨が降るそうです。明日も午前中まで雨のようです。今日は一度ブログを書きましたがブログが固まって投稿できませんでした。それで又書いています。

 今日は、午前中来週の授業の準備をしました。来週はコミュニュケーションに関する単元をやります。内容は、徳島県の山の中の村では、谷底の隣人との独特なコミュニュケーションについてです。もちろん、文章にはいろいろ難しい言葉や参考になる事項(平家落人伝説など)もあるので、そんなことも説明します。

 国会は又また大混乱のようです。今度は自民党公明党が議事の進め方をめぐって意見対立があるようです。なんだか日本中が皆ばらばらに行動しているようです。都知事尖閣諸島購入も同様です。賛同する意見が圧倒的でしょう。ただ、もし国が引き取らなかったら次の都知事は大変な難題を抱えることになるでしょう。多分次の都知事は今の石原さんほど国事に関心がないでしょうから。

 さて数日前異業参入ついて書いたところ、農業や漁業に民間企業が参入するのは良いのではないかというコメントがありました。今日はそのことについて書きます。

 おじさんも以前は農業や漁業への企業参入について賛成でした。しかし、今回の東北大地震の復興に関する問題を見ながら少し考えが変わりました。

 東北では復興特区として、漁業への企業の参入を認めようとして大反対にあったようです。企業参入のメリットは、資金力や経営感覚などです。新しい考え方で、これまで既得権にあぐらをかく漁業組合の在り方にくさびを打ち込むというのでしょう。

 事実資金面では大きな魅力だと思います。農業の場合でも、企業による大規模農業化や経営の合理化、流通機構の効率化などが考えられます。休耕田を購入して採算がとれる農業を行うというプランもありませす。

 これだけ分かっていたらなぜ企業の参入に反対なのかと言われそうです。以上述べたことは企業参入のメリットです。物事には表があれば裏があります。企業参入のデメリットです。単に漁協や農協の既得権益保持のための反対ばかりではないと思うのです。

 企業活動の特性ならでのデメリットがあります。まず企業は利益の最大化をはかるのが目的です。つまり利益が出ないのなら、撤退することになります。また、利益がとんとんではダメです。拡大再生産と言われるように、利益がさらに拡大するのを目指します。

 ところが自然相手では、人間の工夫や技術だけでは利益を増やすことができないのです。自然は不安定なので、工業のように技術革新だけでは、利益の拡大を目指せません。

 また機動的な経営が企業の特徴です。利益がでないとなったら、赤字が拡大する前に撤退するのが常識です。そうでなければ、赤字が拡大するからです。

 ところが農業や漁業のような自然相手の仕事は、間断なくやる必要があります。4月に種まきをするとなれば、その前に準備が必要です。全ての準備をしたのに、急に企業の都合で撤退することになったら、準備は全て無駄になります。もちろん、すぐに別の企業が引き継いでくれれば別つですが、普通そんなことはありません。

 工業製品であれば、準備した資材や原料は転売したり、別の工場で使うこともできます。栽培漁業でも、設置した設備は普通その地域でしか使えません。他の場所に使ったりできません。

 農業の場合、耕作の断絶があれば農地があっという間に荒廃します。さらに休耕田などの利用についても、その田んぼを住宅やその他の設備に転用する可能性もあります。

 企業参入について、一定の歯止めをかけるとなれば、企業活動は難しくなります。歯止めとしては、撤退する場合の時期や次の企業への引き継ぎの確定などです。特にある企業が参入にするのは良いのですが、撤退を無条件に認めると農地は荒廃し、漁業の継続も難しくなるでしょう。

 企業が撤退したくなくても、合併や経営不振で撤退せざろうを得なくなることもあります。農業を漁業の事業の次の継承企業が見つからないと大変です。工場やスーパーであれば、そのままに何年もしておくことができます。事実そんな空き工場やスーパーもあります。しかし、農地や漁場の場合、放置すれば、次に利用する場合とても大変です。

 工場やスーパーならブルで壊して、新しく建て替えることも可能です。しかし、自然相手ではそうはいきません。農地の場合、荒廃すると近隣の農地にも悪い影響がでます。(害虫の発生など)

 メリット・デメリットをどちらを取るかです。現在は法律で厳しく縛れているので、行政機関の判断だろうと思います。おじさんは、行政側で生きてきたので、どうしても企業に厳しい目を持っています。リスクを恐れず前に勧めというのも一つの考えです。ただ、そうして何か問題が起こった時行政側の監督責任を問うのはやめてほしいものです。

 明日は日曜日なので教会です。