新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

カナの婚礼

今日は本当に暑かったです。まるで夏のようです。2日から色々あって、結局5日に家に帰ってきました。つかれてブログを書くこともできませんでした。おじさんの連休報告はまた明日にでも書きます。

 今日は日曜日なので、教会です。今日は仕事が山盛りで、朝9時から午後4時まで教会でした。朝はまず、教会学校の中高科の説教です。本当は別の人がやる予定だったのですが、都合でおじさんに回ってきました。先週は忙しかったので、説教の準備は土曜日にやりました。

 その後礼拝があって、午後からは長老会(役員会)がありました。年度が始まってまだ間がないので、色々検討しなければならない、問題があります。細かい内容の検討課題が多かったです。以前は、教会の会堂や墓地を作った際の借金の返済など深刻な問題が多かったです。

 さて、今日も以前と同じ、説教についてのコメントです。キリスト教に関心のない読者の方にはちょっと申し訳ない気がします。カナの婚礼というのは、イエスキリストが伝道(教えを述べ伝えること)を始めて一番最初に行った奇跡なのです。

 ヨハネによる福音書に出てくる話です。カナと言うのは地名で、イエスキリストの住んでいたナザレの街から18キロくらい離れた街です。どの時代でも婚礼は重要な儀式です。当時のイスラエルでも同様だったと思います。イエスキリストの親類か知り合いの人の婚礼だったようです。

 聖書によれば、イエスキリストの母マリアが、婚礼の世話をしていたようです。また、イエスキリストの兄弟もこの婚礼に参加していることが分かります。つまり、イエスキリストの家族全員がかかわっていたのです。その婚礼の最中に葡萄酒が足らなくなったのです。

 現代の結婚式を思い浮かべてもらえれば分かると思います。結婚式が盛り上がって、どんどんビールやお酒が出て行っている時、突然もうビールもお酒もありません、となったら場は白けてしまいます。世話係のマリアさんにとっては大変な危機だったと思います。

 それで、以前から不思議な力を持っていると思われるイエスキリストに何とかしてほしいと頼みます。しかし、イエスキリストは、自分の力を宴会のために使うのを拒否します。聖書の言葉を引用すれば「婦人よ。わたしとどんなかかわりがあるのですか。」とあります。

 しかし、マリアさんは諦めませんでした。きっと何とかしてくれると思ったので、召使いに、この人が何か言ったらそうしなさいと言います。するとイエスキリストは「ユダヤ人が清めに用いるカメ」に水をいっぱいに入れるように命じます。これも意外だったのですが、当時のユダヤ人はいつも手を洗って清めていたようです。

 それは信仰深い人ほどそうだったようです。ですから、家には清めるための水甕があったのです。イエスキリストは、その水がいっぱい入った水ガメを、全て上等な葡萄酒に変えるのです。それを飲んだ世話役(多分仲人のような人)は、宴会では最初によい葡萄酒をだして、酔って分からなくなったら悪い葡萄酒を出すのに、こんなに良い葡萄酒をだすなんて珍しいと感心します。

 聖書では清めの水はユダヤ教の教えを、葡萄酒はイエスキリストによる新しい救いを象徴していると言うのです。本当はもっと深い信仰的意味があるのですが、そちらはいよいよ面白くないので、省略します。日本ではかって禁酒禁煙がキリスト者の義務のように言われたことがありましたが、これを見る限り、酔っぱらうほど飲まなければ、禁酒する必要はなさそうです。

 イエスキリストの最初の奇跡が、水を葡萄酒に変えるという手品のような話なのもおもしろいと思います。また、イエスキリストの母や兄弟が皆宴会場に詰めているのもおもしろい話です。聖書というと何か教訓や説教めいた話を連想しますが、こんな世俗の話も結構出てくるのです。

 明日は、先週忙しくて授業の準備ができなかったので、準備をやります。フランス大統領選挙やギリシャの総選挙の結果と株式相場の関係も気になります。円高が続いているので、相場の上昇は見込めないようです。