新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

株式市況の下落に思う。

今日は朝から晴天でした。気温も上昇し夏日の感覚です。午前中は畑の手入れの手伝いです。畑は庭と車庫の前にあります。今日は車庫の前の畑の手入れです。そこに豆を植えていたのですが、任務完了で、撤去してその後にキュウリを植えるのです。

 中心はもちろんツマクマで、おじさんは単なる下働きです。昨日は大学院の授業がありました。今日はその内容について書こうと思ったのですが、このところの株価下落についてに変えました。ところで、先日やっと今働いている学校の給料がでました。8ケ月ぶりの給料です。わずかですが、とてもうれしいです。

 さて、昨日はわずかですが、株価が上昇しました。その反動からか今日は200円近くの下落です。今年の3月末に12000円近くまで上昇し、一気に8500円台近辺まで下落しました。1月か2月頃潮目が変わったとブログで書いたのですが、全くの見込み違いでした。

 ヨーロッパの金融情勢を見誤ったのです。それはおじさんだけでなく、世界中の投資家がそうです。ギリシャ国民の意志を甘く見たのです。あれだけの金融危機になったら、緊縮財政も仕方ないとあきらめると思ったのです。もし、これが東アジア(韓国や日本、台湾など)諸国などだったら、我慢して節約に励んだでしょう。

 ところが、南ヨーロッパの人はそうではなかったようです。緊縮財政に正面からNOと言ったのです。フランス大統領選挙もギリシャの総選挙もそのような予想が出ていたのですが、世界中の投資家はいざとなったら、何とかなるだろうと考えていました。

 もちろん、ギリシャがユーロ圏から出て行っても大きな経済損失はないと言う人もいます。しかし、ギリシャEUから出たり、デフォルト(支払い不能)を宣言してもたいした経済的影響はないと言えないでしょう。金額的な問題でなく。EUのシステム全体をゆるがすことになるからです。

 世界の投資家が恐れているのは、金融危機あるいはデフォルトの連鎖反応です。ギリシャで終わればよいのですが、ポルトガル、さらにはスペイン、イタリア、最後にフランスまでもがそのドミノ倒しのように倒れて行けば世界的な大恐慌になるでしょう。

 それはヨーロッパのだけにとどまらず、ヨーロッパを主要な輸出相手とする中国経済にも飛び火します。中国経済に影響が出れば、中国を輸出相手国とする韓国にも影響が及びます。最後には韓国・中国を輸出相手国とする日本にまで及んでくるでしょう。もちろん、資源輸出国のロシアも大変です。アメリカもただでは済みません。

 グローバル化した世界経済のネットの中で日本のできることはほどんどありません。海外の投資家は日本の株式を売っています。というより世界中の株式が売られていると言っていいでしょう。リスクのある株から安全な国債へと投資先が変わっています。

 世界経済の中でも一番安定している日本国債が買われています。日本の国債の信用度の背景には膨大な国民の預貯金と低い消費税率がバックにあることです。ドルやユーロを売って日本円に替え、それで日本国債を買っていると思います。株式市況だけでなく、商品市況でも売りが出ているようです。ヨーロッパ経済がおかしくなれば、先程書いた通りアジアも無事では済みません。

 そうなると、商品の最大の買い手である中国の買いが減少するでしょう。そのあたりまで、商品市況は見込んでいると思います。今は予想だけなので、それほどでもありませんが、ギリシャ危機が現実のものとなれば、株式市況も商品市況もさらに下落すると思います。

 なまじ、1月~3月にかけて株式市況が上昇したので、さらなる上昇を期待して買いが入ったと思います。その人達も損をしています。これまで損をした人の他に新規投資で損をした人がでたのですから、新たなる買い手を見つけるのは困難です。

 ただ、ギリシャの再選挙で緊縮財政賛成派が再び多数を取り、フランス大統領が緊縮財政を支持する方針を打ち出せば、一気に流れが変わります。財政危機が遠のいたということで、今度は過度に売り込まれた分、戻りも大きいです。そうなれば、前回の12000円台を抜いて14000円台まで一気に戻す可能性もあります。

 株式市況は経済の体温計(経済状況を示す指標)であると同時に、ギャンブルのような偶然性もあります。つまり予想不能ということです。もし相場が数式通りに動けば、数式を知っていれば誰でも利益を上げることができます。予想不能であるが故に、相場の勘と言ったものが必要なのです。

 おじさんは持ち株の評価損が膨大な額に及んでいるので、何をしても現在のところはムダです。ただ相場がいつか回復するのを期待するだけです。まさに人事を尽くして天命を待つ心境です。株式の良い点は、倒産しない限りいつか回復する可能性があるという点です。

 孫に遺産として残したら、その頃大儲けすることもあることだけが救いです。もちろん日本経済が破たんしないことが前提ですが。明日は授業の予習や試験問題作成をします。