新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

最近の経済状況に関するちょっとした感想

今日はうす曇りの天気です。雨にはならないようです。昨日は授業で疲れたのでブログは書けませんでした。おまけに、家に帰ると中国時代の学生さんから添削の依頼が来ていました。中国人の先生からは1週間に1回の感じで最近質問がスカイプで来ます。

 一人は以前添削した大学院の学生さんです。修士論文の第2稿ができたので、添削してほしいとのことでした。余り日本語が得意でないので、第1稿の時は本当に苦労しました。以前添削していた部分は手直ししてくれているので、今回はそれほどでもありません。

 とは言ってもA4で54枚もあるのでそれなりに大変です。村上春樹の小説の翻訳に関する研究です。この学生さんは、卒業論文の指導学生です。(日本でいうゼミ生)中国に行って最初に卒業論文を指導した学生さんです。もちろん大学院に進学するくらいですから、優秀です。卒業論文では「漱石漢詩」を取り上げました。

 もう一人の学生さんは日本の国立大学の大学院に進学する予定です。9月から研究生として日本に来ます。専門は音声学です。結構勉強しているようで、おじさんも知らない単語がどんどん出てきます。こちらは学習内容の報告書(日本の大学院で指導を受ける先生に対する報告書)の添削です。

 今日の午前中はこうして終わりました。株価は昨日急落して、今日も戻りません。先日書いたように、日経平均も8500円台になりました。このままでは、8000円割れも考えられます。と言っても日本独自だ何かできるものではありません。ユーロが100円割れする水準ですから、どうにもなりません。

 おまけに中国では経済成長率の下落が伝えられています。ヨーロッパ向けの輸出が多いので、その影響も受けているのでしょう。国債に関しては、日銀買い入れ額を下回ったようです。つまり、銀行は貸出先もないので、もう現金はいらないという意思表示です。

 一方では海外の格付け会社は日本国債の格付けを引き下げました。なんだか全てが悪い方向へ進んでいるようです。今でさえ銀行は現金はいらないと言っているのに、インフレ推進派の人がいうように、お金をばらまいても需要は増えないと思います。

 これだけ将来に対する不安が広がっているのに、お金を使う人はいません。極端な話減税をやったら、減税分を預貯金にまわすだけでしょう。

 それにしても不思議な話です。日本の政治は混乱し、国債発行高は1000兆円に達しようとし、海外の格付け会社からも信用度を引き下げられているのに、海外からは円買いが進んでいます。信用度が下がったなら、円が売られるはずだと思うのですが。

 あるサイトでも買いてありましたが、円安になり景気が回復すれば、国債の価格が下がり、国債を大量に保有する銀行、特に地方銀行は大変なようです。中には破綻する銀行もでそうです。そのせいか、最近地方銀行の株価が下がっています。
 
 地方銀行が破たんすれば、地方経済は大変です。これもあるサイトで見ましたが、これ以上地方への公共投資は財政的に無理なようです。消費税値上げをやめ、歳出削減となれば、公共投資もその影響を受けるでしょう。ところが、全国のインフラも老朽化が進んでいるようです。

 地方では街の中心に人を集める政策があるようです。しかし、地方であればあるほど、地元に対する愛着が深いです。小中学校の統廃合でさえ大反対です。簡単に街の中心に人を集めることも難しいでしょう。

 おじさんの考えでは、ある時に一気に問題が噴出してにっちもさっちも行かなくなると思います。全てがコインの裏表のようです。景気が回復しなければ国力は低下するし、景気が回復すれば国債が暴落し、銀行が破たんするし、円高だと輸出産業が大変だし、円安になれば輸入品特に原油天然ガスの価格が上昇し、生活が苦しくなります。(原子力発電をやめれば、その影響はさらに大きくなります。)

 財政支出を一律に抑えれば、あちこちから反対の声があがるでしょう。効率的な仕分けも難しいと思います。公務員叩きだけでは解決しません。年金や医療に手をつければ、高齢者から大反対だし、公共事業を削減すれば、橋や道路、上下水道が壊れてしまいます。防衛費を減らせば保守派の人から非難されます。

 原発を完全停止しても廃炉にする膨大な費用と、核燃料や原子炉の廃棄物の処分先の問題が起こります。自然エネルギーに転換しても、ヨーロッパで起こっているような問題が起こります。原発問題としては、おじさんは、今国民がややヒステリックになっていると思います。

 やはり少しずつ原発を動かしながら、順次に廃炉へと進む道を探る方が合理的だと思います。ただ今そんなことを言っても誰も納得してくれないので、どうしようもありません。民主党自民党もそれは分かっているのですが、何と言っても人気の橋下さんが、原発反対なのでどうしようもありません。

 もちろん、橋下さんにとっても、今原発を動かすことに賛成したら、一気に人気を失うでしょう。ところである新聞を見ると、新入社員で理想の上司として、全国的には橋下さんがあげられていますが、九州地方に限ると60位くらいで不人気なのだそうです。

 これを見ると意外と地方では大都市ほどの橋下人気はないのかもしれません。九州がそうなら、四国や東北などもそうかもしれません。そうなれば、総選挙になってもやはり地方の小選挙区自民党の圧勝というところなのでしょう。

 今日は今から大学院の授業に行きます。明日は何としても中間考査の問題を仕上げて、解答用紙と模範解答作りまでやらねばなりません。