新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

経済指標を読む

今日は夏日でした。本当に暑かったです。日曜日の夕方から今日まで別荘で畑仕事と草刈りをしてきました。このところ、月に2回くらい行っているので、余り草は生えていませんでした。今回は玉ねぎの収穫もしました。去年は6月中旬にやったのですが、今年は早かったです。

 ただできは余りよくありませんでした。おじさんの畑だけでなく、周辺皆そうなのだそうです。どうも今年は少雨だったのでそのせいだと言うことです。

 今日は少し株価が上昇していました。昨日はさっぱりです。ところで、昨日日経新聞を読んでいたら、「景気指標」というコーナーがありました。各種の統計が掲載されているのです。このコーナーは日経新聞を読み始めた頃から知っていました。

 ただ、やたらに数字が並んでいるばかりなので、一度もみたことはありませんでした。昨日何気なく読むとなかなかおもしろかったです。数字の読み方と分析は全く独断と偏見なので、今から書くことには何の学問的根拠はありませんが、話のタネに読んでみてください。

 最近の新聞で、銀行が国債の売却で大きな利益を得ていると報道されていました。これも指標で確認できます。新発10年国債の利率は09年度は1,395%なのに、12年の4月は0.885%です。ということは、金利が下がっていますので、09年の国債を売却すれば、0.5%分の利益がでます。

 09年以前はもっと金利が高かったと思います。しかし、こんなに金利が下がってくると、一端金利上昇が起こると12年度発行の国債は、大幅な値下がりになります。景気が回復して金利上昇が起これば、大量に国債保有する地方銀行は大変なことになりそうです。と言って景気がいつまでも回復しなければ困ったものです。

 ところで産業界の動きはどうでしょうか。個人消費は回復しつつあります。2人所帯支出で前年比3,4%アップで、小売販売額も前年比約10%上昇です。旅行取扱額も3月は前年比35,7%アップです。

 企業で言えば、生産指数は14,2%と前年比アップしています。製造業の稼働率指数も09年が80、10年が88、11年が87なのに対して、12年3月は92,4になっています。これだけ見ると、景気回復かと思われるのですが、実はその裏には困ったことがあります。

 機械受注は11年11月の前年比12,5%アップをピークに12年3月は-1,1%になっています。さらに、生産在庫が12年3月は前年比9.6%です。つまり、11年後半に生産は回復しているが、12年に入って在庫が積みあがっているようです。

 問題はもっとあります。生産が回復しても商品価格が上がらねば利益がでません。国内商品相場を見ても、原材料の値下がりがあります。鉄鋼製品価格も11年平均より下がっていますし、非鉄金属原料(鉛・すず、アルミニューム地金)価格も下がっています。

 一方化学製品(塩ビや苛性ソーダなど)は若干ですが上昇しています。原油高の影響かもしれません。海外の商品価格も同様下がっています。ニューヨークの銀などは11年平均が1オンス3524セントに対して前週末は2837セントです。金も1オンス12年2月には1743ドルが前週末には1568ドルです。

 ロンドンの銅・鉛・アルミも前週末には11年度の平均を下回っています。日本だけでなく、世界的なレベルで物価の下降がみられるようです。まあヨーロッパの金融危機が解消しないかぎり、世界的な景気回復は難しいようです。日銀が仮にどんどんお札を発行しても、将来が不安であれば消費が急速に拡大するのは無理なようです。

 個人消費も企業の生産活動が停滞すれば、回復が難しいと思います。日本ではスカイツリーが大人気なようです。旅行などの分野では消費拡大に貢献するかもしれません。これがいつまで続くか不明です。

 消費税問題も原発問題も先行きが見えません。各種のデーターを見る限り、今年もきびしそうです。昨日の株式欄は、製造業・銀行株を中心に年初来安値のオンパレードでした。

 明日は授業なので、ブログはお休みです。来週から中間試験です。