新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

経済の将来予想(最善・普通・最悪)

今日は午前中は晴天だったのですが、午後からは曇ってきました。台風の影響かもしれません。水曜日には試験(中間考査)があるので、何とか台風が来ないでほしいです。試験が中止や延期などなったら、大変だからです。

 今日は午前中は銀行回り、午後は大学院の発表資料を作りました。さて、ご存じの通り、日本の株式市況は年初来安値をつけました。まだまだ下がりそうです。最大の要因はヨーロッパの経済情勢です。おじさんは専門家ではありませんが、最善・普通・最悪の3つのパターンで将来予想を立ててみました。

 ほとんど下駄で明日の天気を占うのと同じくらいの確率ですが、話のタネに読んでみてください。まず最善のパターンです。この場合、ギリシャが財政緊縮策を受け入れドイツを中心に各国が共同でギリシャを支えるケースです。それを好感してギリシャ国債をはじめ南欧の各国の国債の利率が低下するのです。

 そうなれば、ヨーロッパ情勢安定をはやして、それまで売り一色だったユーロが一気にユーロ高に触れ、それに引っ張られるように、対ドル相場も円安に振れて、株式市場が買い一色になるケースです。この場合、先安を狙って信用で売って来た売り方が買いに入ります。

 相場は一気に一万円台を回復します。そうなれが現金なもので、先高を見こして買いが入ります。ボーナスシーズンなのも好都合です。おまけに消費税問題も解決して、復興も本格化するのです。

 まあこんなうまい話はないでしょう。多分次の普通のケースが常識的なところです。ギリシャの総選挙は取りあえず、財政緊縮政策を打ちだす現与党がぎりぎりで政権を握ります。ただ野党との差がほとんどないので、大胆な緊縮政策はできません。ドイツは少し軟化してギリシャ支援を約束しますが、どこまで本気か相場は疑っています。

 日本の株式相場は、取りあえず8000円近辺で底を打って、8100円台をうろちょろしています。ユーロはとりあえず対円で100円まで戻しますが、そのあたりでこう着状態です。ドルも80円前後でやはりこう着状態です。消費税の採決は先延ばしで、谷垣さんの党首交代は確実なようです。

 民主党の内紛は相変わらずで、総選挙は早くて年末を言ったところのようです。野田さんに対抗する有力首相候補もなく、総選挙までずるずる現在の体制が進むようです。国債関連法案で取引しようとした自民党も、対決姿勢を維持できず、腰砕けです。

 最悪のケースは当然ギリシャのEU離脱です。ギリシャの総選挙で勝利した反緊縮財政派は、ドイツなどに、緊縮財政抜きの支援を要請します。ドイツは、それを認めません。ギリシャはデフォルトで脅すのですが、ドイツが屈せずとうとうデフォルトになります。

 ギリシャはEUからの脱退を求められます。それをきっかけに南欧の諸国も国債価格の暴落を引き起こし、各国は次々とEUから脱落します。EU脱退後もヨーロッパの景気は回復せず、世界的な景気後退へと進みます。アメリカ大統領選挙では共和党が政権を握り、内向きの政策へと転換します。

 日本では総選挙で政権交代が実現しますが、第三極の地方政党が勢力を拡大し、自公連立政権でも衆議院でぎりぎり過半数と言ったところです。参議院では野党が多数を占めるので、相変わらずねじれ国会です。今度は攻守を変えて民主党が自公連立政権にいじわるをします。

 政治はデッドロックに乗り上げ、何も決まらないまま電力不足が本格化してきます。原発再稼働をめぐっては、政府与党内でも意見が分かれます。電力不足をきっかけに企業の海外進出が加速し、株式市況も7000円台半ばまできます。

 日本の政治的混乱から円が売られ対ドルが120円台になりますが、ヨーロッパの経済危機から輸出は回復しません。逆に、輸入物価の高騰から20年ぶりにインフレ懸念がでてきます。政府が金利を上げてインフレを抑えようとすると、国債価格の下落が始まります。国債を大量に保有する地方銀行の破たんが相次ぎます。

 まあここまでは行かないと思いますが、「遠き慮りなければ、近き憂いあり。」です。将来のことをよく考えていないと、すぐ近くに災いがありますよと言う言葉です。

 明日はのんびり過ごします。