新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

原発再稼働に関する意見

今日は梅雨が近いのか薄曇りの一日でした。明日あたりから雨になりそうです。今日は1日忙しかったです。午前中は試験の点数集計で、午後からはツマクマと庭のお手入れです。と言ってもおじさんが中心ではなく、あくまでもお手伝いです。

 夜は午前中やった点数をファイルに入力しました。何とか無事終わりました。ぎりぎり60点(欠点は60点)の学生さんが一人いたのですが、他の学生さんは問題なくクリアーしました。今週の水曜日の授業で返却して事務に試験の結果を報告したらおしまいです。ついでに今おじさんと同じ特殊法人の学校に勤務する友人に電話しました。いろいろ盛り上がってついブログを書くのが遅くなりました。

 株価の方もやや戻してきましたが、まだまだ不透明です。フランスでは左派が議会でも多数派を占めそうです。日本では左派に相当する民主党がさっぱりです。生まれて初めて政権与党を体験する代議士がほとんどですから、行政及び政権運営がどんなものか分からなかったのだと思います。

 新入社員や入社3年目くらいの社員が会社を経営するようなものです。何十年も政権交代が行われなかった弊害でしょう。ところで、今日は原発再稼働問題について書きます。おじさんは、再稼働賛成派です。そもそも福島の事故後問題のない全ての原発を停止したことにも疑問を持っていました。

 ネットのコメントなどを見ると原発稼働反対の大合唱なので、こんなことを書くとちょっとまずいかもしれませんが、本当にそう思うので仕方ありません。いくつか理由があります。稼働反対の理由は山のように書かれているので書きません。逆になぜ稼働賛成かと言えば、稼働しなければやはり電力不足の可能性があるからです。

 それに、もし原発を全てこのまま止めて、安全性が確認するまで動かさないとなれば、いつ再開できるか分からないからです。日本人だけでないのかもしれませんが、特に日本人の場合一方向に多数が動く傾向があります。よいとなれば皆そちらに走り、悪いとなれば一斉に禁止に走るのです。

 もし原発を稼働しないまま進めば、いつ電力不足が起こるか分からない不安定な状態が長期に渡って続きます。クリーンエネルギーが安定的に供給できるまでは相当な時間がかかるでしょう。個人であれば、停電になっても不便を忍べば良いだけですが(事実おじさんが子供の頃は良く停電していました。)企業の場合、電力供給が不安定だと操業に支障がでるでしょう。

 そうなれば、海外移転が進みます。逆に景気回復で企業の操業率が上げようとすると、今度は間違いなく電力不足が問題になります。経済的理由だけではありません。原発を稼働停止にしても最終的には廃炉にしなければなりません。その場合、貯蔵している核燃料や放射能に汚染された施設の処理場所がありません。

 膨大な廃炉に関係する費用を電力会社は負担できないでしょう。今でさえ電気料金の値上げが大反対なのですから、廃炉の費用を電気料金に上乗せすると言っても承知してももらえないと思います。電力会社が負担に耐えられず倒産するなら、国が税金で何とかしなければなりません。

 また、原子力関連の専門家が袋叩き状態のままで、まもなく原発が全て廃炉になるとしたら原子力関連の学問を学ぼうとする研究者はいなくなるでしょう。原発がなくなれば、就職先がなくなるからです。廃炉が数年で終わるとは思えません。高齢化してい原子力関連の研究者の後継者がいなければ、長期間に渡る廃炉の作業もうまくいかないと思います。

 ある分野の技術や研究者の継続が途絶えると、再開するのは極めて困難です。飛行機産業などがその例です。占領軍によって飛行機産業が禁止され研究も許されなかったため、これほど産業が盛んになったのに、今でも外国に遅れをとっています。

 原子力の場合も同様で、技術や専門家がもし途絶えるなら高額の報酬を払って外国から技術者を招聘しなければならなくなるでしょう。安全性のついて慎重を期すのは大事ですが、やはり順次原発を再稼働しつつ長い時間をかけて廃炉へ向けての作業工程を考えなければならないと思います。一気に原発を停止して廃炉にするなど無謀なことだと思います。

 今ひとつ腑に落ちないのは、原子力発電を推進してきた自民党の対応です。次の総選挙では間違いなく政権を奪還するのですから、やはり再稼働について明確の方針を示すべきだと思います。今何も言わないのが一番自党にとって有利だし、この問題でライバルの民主党が混乱するのはもっけの幸いでしょうが、見る人はちゃんと見ているのです。

 原子力事故の責任を全て民主党に押しつけていますが、そもそも全ての原子力発電所民主党の下で作られたわけではないのです。全て態度をあいまいにしている自民党が総力を挙げて推進したものです。その歴史に頬かむりをして(このことについて謝罪したという話は聞いたことがありません。)まもなく行われる総選挙に臨むのでしょうか。もし、原発推進が間違いでなければ、再開を宣言する野田首相を応援すべきでしょう。まさにこの問題こそ大連立が可能なはずです。

 日本人は余りに早く過去のことを忘れすぎると思います。ままおじさんが憤っても仕方のないことですが。今「ネットと愛国」という重い内容の本を読んでいます。読了したら感想をブログに書きます。

 明日は授業の準備をします。