新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

最近気になる東アジア諸国との関係

昨日は授業で疲れてブログが書けませんでした。授業は50分4時間の連続です。(昼食をはさんで)おまけに交通費を節約するために自宅から職場まで全てバスなので、2時間くらいかかります。都合のよいバスがないので、学校の授業の1時間前に着きます。JRなどを組み合わせれば半分くらいの時間なのですが、その場合は交通費が毎回1000円単位で赤字になります。

 今日は朝から雨が降ったりやんだりの天気です。梅雨明けは来週以降になりそうです。以前申し込んでいた企業の決算書の見方を教える講座の受講許可がきました。5回の講座で5000円ですから、とても安いです。1回2時間で近くの私立大学の先生が講義します。(私立大学の開放講座です。)

 株価は相変わらず低迷しています。近頃の天気と同じですっきりしません。ところで日本を取り巻く東アジア情勢で気になるニュースがあります。ほとんどの人は近隣の東アジア諸国のことなどどうでも良いので気にならないのでしょうが、おじさんにとっては気になります。

 近隣東アジア諸国と言えば中国・韓国・北朝鮮・台湾です。最近古代日本の歴史に関する本を読んでいますが、古代から台湾を除く東アジア諸国が日本にとって重要な問題なのです。日本最初の大規模海外戦争は歴史の教科書にも載っている白村江の戦いです。

 この戦いでは唐・新羅の連合軍に敗れ、日本は連合軍が日本まで攻めてくるのではないかと防衛線を構築します。さて本題に入ります。中国とは相変わらずの関係なのでそれほど変化はありません。問題は台湾との関係です。東北の大震災にも最大の援助をしてくれた東アジア最大の親日国です。

 その台湾の漁船が尖閣列島に進入したようです。それに対して日本の巡視船に対抗して台湾の巡視船が出てきたようです。台湾政府も実は中国政府同様に尖閣列島の所有権を主張しています。この海域に自衛艦をおくるべきだとの意見もあります。

 これまで中国と日本の尖閣列島をめぐる動きだけが注目されてきましたが、これからは台湾の動きにも注意せねばなりません。というのは可能性は無限に低いとは思いますが、将来日本に保守政権が誕生し、この海域で日中の軍事衝突が起こった場合、東アジア最大の親日国台湾がどう出るかです。

 もし日本の側に立てば日本の領有権を認めたことになって、台湾政府の立場は難しいでしょう。それに政治的立場は別にして、同じ民族同士なのに他民族の日本を応援することには国民感情として難しいところがあると思います。

 外交をする場合には、細心の注意が必要だと思います。これは気難しい隣人や商売相手と対応する時と同じです。細心の注意を払いつつ、自分の利益を最大化する必要があります。次は韓国です。従軍慰安婦問題のような問題は政治的にはそれほど重要ではありません。

 おじさんが注目しているのは日韓軍事情報協定の調印が延期になっている点です。韓国の民衆が反日であることは仕方がないのですが、政府間協定の調印が中止になったのは危険な兆候です。対中国・対北朝鮮問題に対処するために日本は韓国との連携を強めねばなりません。

 古代中国において秦が強大な国家になった時、秦に従って安全を保障してもらうか、他の諸国が連携して秦に対抗するか意見が別れたことがあります。この時言われた言葉が有名な「鶏口牛後」です。鶏の頭となっても牛の尻につくようなことがあってはならないと言う意味です。

 現在は中国が強大な国になりつつあります。そのような時にこそ近隣諸国は連合して中国に当たらねばなりません。北朝鮮はすでに中国の支配下にあります。もし韓国の反日感情が高まり、政治形態は違うが、大嫌いな日本に味方するより中国と連携した方がよいとなったら大変です。

 台湾も同様です。血は水より濃いと言います。水は経済や政治です血は民族です。ブログの論調をみると反韓感情が強くでています。気持は分かりますが、相手が反日だからこちらも反韓でいくのでは、何の解決にもなりません。

 一つ注目すべきニュースがありした。これもほとんど注目されませんでしたが、拉致被害者の会の横田さんたちが北朝鮮との交渉を進めるべきだと講演されたニュースです。現在対北朝鮮との交渉はほとんど行われていいないようです。中国政府が北朝鮮への圧力をかけない限り北朝鮮が妥協する可能性はありません。

 しかし、中国にとって北朝鮮の崩壊は悪夢です。現在の政権を崩壊させる気はないでしょう。国際社会においては相手がどのような問題のある政権であっても外交的なパイプは持つべきです。事実世界には北朝鮮と国交を持つ国がありますし、北朝鮮自身国際連合に加盟しています。

 ただ現在の情勢では日本政府が北朝鮮と外交交渉に入ろうとするとごうごうたる非難の大合唱になるでしょう。まして次回の総選挙で政権復帰が約束されている自民党はそんな気はないと思います。おじさんにできることはありません。ネットにそのような意見を書いても炎上するだけでしょう。

 外交関係者も分かっているけれど黙っているだけでしょう。尖閣列島問題でも台湾に妥協するわけにはいかないし、難しい問題です。国内世論を考えれば妥協的な案は不可能でしょう。さりとて、強硬策に出れば近隣諸国との摩擦が増大します。まあそのために外交官や政治家がいるのでそちらにお任せするしかないと思います。

 今日は午後から大学院の授業に行きます。