新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

株価下落と景気(年初来安値の企業分析)

昨日は教会に行った後毎年行っている同窓会に出ました。34年くらい前に卒業させた連中です。52歳くらいになると思います。皆立派な社会人になっていました。

 このメンバーはおじさんが教師になって初めて卒業させた学年です。それだけに思い出深いものがあります。おじさんの住む地方で教員の採用がほとんどなかったので、大学卒業後5年間関西地方のある県で高校教師をしました。(県立高校)その後出身県に戻って最初に勤務したのがこの高校でした。

 新設10年目で中だるみ状態だったのですが、学年主任を中心に皆でがんばって盛りかえすことのできた学年です。同窓会ですから成功した人間ばかりが出席していると思うのですが、外資系企業社員や都市銀行の支店長、鉄鋼メーカーの工場長などそうそうたるものです。

 医者になった者も結構います。また地域の旅行会社の支店の担当者70人中売上トップという人もいました。あるいは、役所をやめてコンサルタント業で成功した者もいます。その後転勤した進学校の卒業生より成功しているようでした。昨日の連中が就職した頃は、まだ高度成長期が続いていたからだと思います。またそちらの進学校の卒業生は30代半ばくらいだからでしょう。

 さて今日も大企業の株価が軒並み年初来安値を更新しています。以前書いたように株価はその企業の業績を反映します。人間で言えば体温のようなものです。体温が下がるというのは危険なことです。低体温症は死につながります。

 今起こっている株価の急速な下落は実は景気にも大きな影響を与えると思います。もちろん株価が下がると投資家が損をするということがあります。問題は、年初来安値を付けている企業には膨大な数の従業員数がいることです。ヤフーのファイナンスのサイトを見ると、上場企業の従業員数がでています。

 今日年初来安値をつけた日本を代表する企業は富士通です。NECはすでに数日前に年初来安値をつけていました。シャープも今日また安値をつけていました。新日鉄も同様です。また原発問題から電力会社もほとんどが年初来安値をつけていました。

 企業業績の先行きが不安だから株価が下がるのです。企業業績が悪ければ、従業員の賃金やボーナスの切り下げにつながります。さらに業績が悪くなれば人員整理となるでしょう。(すでに人員整理を行った企業も追加が必要になります。)

 賃金カットやボーナス引き下げになれば消費にも悪い影響がでます。ちなみに今日値下がり率が一番高いのは東北電力です。この会社の従業員は2,4万人です。2番目の富士通は連結従業員で17万人です。3位の関西電力が3,2万人です。

 これだけで20万人を超えます。これにシャープや先日年初来安値をつけた新日鉄などを加えれば50万人くらいに影響がありそうです。

 株価全体として少し値上がりなのですが、個別企業で見ると従業員の多い会社の株価が次々に年初来安値をつけています。このままいけば今年は暗い年末を迎えることになりそうです。ボーナスシーズンだと株価が安いから株でも買うかということになるのですが、今の状況ではそれも無理なようです。

 日本経済は暗いトンネルに入ったまま抜け出すことができないようです。明日はのんびり過ごします。