新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

どうなる日本の電力会社ー政府の決断こそが全て

今日は台風接近のせいで風が強いです。と言っても夏日は変わりません。株価は下落です。ただ日本を代表する富士通やNECが値を戻していたのが救いです。

 このところ決算報告がでていますが、電力会社の経営状況が相当悪化しています。原発即時停止や廃炉となれば、どの電力会社も電力料金を大幅値上げするか、倒産するしかないと思います。電力料金の値上げと言っても1年で済まず継続して値上げするしかなさそうです。

 ところで、最近行き始めた「決算書を読む」という講座で、事例として「東北電力」が取り上げられていました。東北電力貸借対照表を見ると原子力発電関係の資産がありました。

 原子力発電設備で「3623億円」と核燃料「1531億円」です。もし廃炉となれば、この資産が0になります。東北電力はこれで資産約5000億円がふっとびます。

 それに、原子力発電で発電していた分を他の発電に切り替えなければならないので、その燃料代だけでも大変です。原子力発電をこれからも今迄通りにやることは難しいでしょうが、だからと言って即時廃炉など非現実的な決定ということになるでしょう。危険だから今すぐ停止しろというのは理想論です。

 もし電力会社が倒産すれば、電力の安定供給する難しくなるでしょう。事実インドでは全土で停電になって大変な騒ぎになっています。都市化・産業化の進んだ日本の場合その影響は計り知れないでしょう。

 これは東北電力だけでなく、全ての電力会社にあてはまると思います。現在東京電力に1兆円規模の融資を政府がやっているのですが、今のまま原子力発電を停止し続けるなら大幅な電力料金の値上げが必要だと思います。

 安全が確認された段階で順次再稼働を始めて、長期的な政府のエネルギー政策を見極めながらどうすからを考えるのが一番リーズナブルと思うのですが、マスコミを中心にこのような方向には大反対なようです。

 問題は総選挙後です。民主党が大敗するのは確実ですが、もし小党分裂となれば政策決定が難しくなると思います。おじさんは反自民党で長年来たのですが、小党分裂よりも衆参同時選挙でねじれを解消したほうが良いのでは思うようになりました。

 衆参同時選挙となれば、第三極と言われる政党も大勝は難しいでしょう。候補者数から考えても両院で第三極で過半数を占めるのは難しいと思います。(立候補者予定数から考えて)そうなれば再び自公連立政権ということになると思います。

 電力の問題は企業経営の問題から政策の問題になっています。政府の決断以外に問題を進めることは難しいと思います。自民党は選挙への影響を考えて、この問題には余り関与していません。しかし、政権を担当するとなれば、この問題に対する立場を明確にしなければなりません。

 さてどうなるのか、注目されるところです。明日は少し9月早々にある期末試験の準備をします。