新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

日本の国家の戦略

今日も真夏日です。今日はさすがに暑くて家に閉じこもっていました。それと、来週忙しいので今週中に期末試験問題を作らなければなりません。それで、今日やっと問題の原案だけ完成させました。 明日は問題を点検して、問題がよかったら解答用紙と模範解答を作成します。

 株価の方は9000円台に突入したところで一服と言ったところです。ここからは大きく値上がりする材料もないので、まあぼちぼちと言うところでしょう。材料としては、円安くらいです。80円台に突入すれば、有力な材料になると思います。とは言ってもおじさんの持ち株は相変わらず損失状況です。

 さて、このところ領土問題で国内は大騒動です。そこで国家の戦略について少し書いてみたいと思います。戦略というのは、長期的な展望です。日本の場合、このところ戦略が不足しています。バブルまでは国家戦略がありました。

 それは高度成長です。ひたすら経済的に豊になることが目標でした。それは、敗戦で全てを失った日本にとってとても重要だったからです。安全保障の国家戦略としては、対米協調路線です。それに冷戦時代は対韓国・対台湾協調路線でした。

 中国はそもそも文化大革命で疲弊し、対外的な動きはできませんでした。そのため領土問題もせいぜい北方四島くらいだったのです。それが、中国では改革開放政策が成功し、冷戦も終結したため、今度は尖閣列島問題や竹島問題が浮上したのです。

 バブルの崩壊後、日本は長期に渡って経済が低迷します。また少子高齢社会がやってきました。社会構造に大きなひずみができ、社会の格差も拡大しました。グローバル化のため、国内の経済が豊かになる可能性はほとんどなくなりました。そのため、敗戦以来の経済的豊かさを追求する国家戦略は崩壊しました。

 さて、21世紀中盤にかけて、日本の国家戦略はどうなるのでしょうか。何はともあれお金の問題があります。もうこれ以上借金をするわけにはいきません。財政再建を図らねば、財政破たんが起こります。そこで、どのような国家を将来求めるのか考えなければなりません。

 一つは高齢者が幸せに生きれる国作りです。年金生活者であるおじさんとしては、これが望ましいです。もし、将来に渡って現在の年金や医療制度が維持されるなら、もちろん多少の削減はあってもですが、安心して消費できるでしょう。

 しかし、維新の会が主張するような、劇的な変動があるとしたら、生活防衛のために消費を抑えねばなりません。80歳まで生きるとしても、団塊の世代はあと15年以上生きねばならないのです。年金や医療費の不足分を預貯金から出すとしたら、最低1000万円は持っておかねばなりません。

 今一つは対外的に強い国家を作ることです。この場合、軍事力を増強しなければなりません。軍事関係の装備は、お金がかかります。軍事力増強の困ったところは、ある程度の規模とレベルを維持するためには、長期間にわたって膨大な経費がかかることです。

 兵力を増強すれば、衣食住の他にそれなりの装備も必要です。また本格的な紛争に備えるには、武器・弾薬・燃料・その他装備の備蓄も必要となります。それ以上にどのような軍事戦略を立てるのかも重要です。現在は近隣諸国全てと対立しています。かっては、日米韓それに台湾も加わって、対中封じ込め戦略を立てていました。

 領土問題からすで現在ではその戦略は崩壊しました。現在考えられるのは対米協調だけです。しかし、そうなると国民から反発の強い基地問題を解決しなければなりません。単なる飛行機の1種類である、オスプレイの配備だけでも大変です。

 これはアメリカ側からの要望なのです。対中・対ロそれに韓国さらには台湾とも対立しなければならない現状でアメリカからの飛行機の配備でさえ困難な状況でアメリカが本気で日本を助けてくれるのでしょうか。もし、自主防衛となれば、アジア特に東アジアでは孤立状態です。

 まさに、先の大戦時と同様な状態になります。アジア大陸から切り離されて、日本だけが孤立した状態になります。南アジアのインドも大停電などを見るとあてになりません。タイもミャンマーラオスカンボジアも中国寄りです。せいぜいフイリッピンとベトナムくらいが日本の味方でしょう。

 しかし、残念なことにどちらも連合するには小国すぎます。仮にマレーシアやインドネシアを加えても同様です。日韓対立から韓国と北朝鮮が統一され、中国と連合するなら、唐・新羅の連合軍におびえた古代日本の状況になる可能性があります。

 選挙ではまた大勢の新人議員が登場しそうです。まず安定的な国内政治が確立しないと、国家戦略など立てるのは無理なようです。おじさんとしては、意志疎通ができそうな野田・谷垣連合政権ができることを願っています。

 明日はのんびり過ごします。