新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

「決算書の謎を読む」講座が終わりました。

今日は久しぶり晴天が戻りました。と言っても風が強いので涼しいです。明日は雨との予想がでていました。だんだん秋が近付いている気がします。

 自民党民主党の党首選挙の候補者選びがいよいよ本格化します。世間ではいろいろ取りざたされていますが、誰が当選するのでしょうか。また総選挙がいつになるのかも注目されます。

 総選挙が終わらないと、これからの3年間がどうなるか不明です。懸案は山積みですが、来年の参議院選挙終了まで不透明です。総選挙で自公連立政権が誕生しても、ねじれ国会が続くだけです。それに、第三極も今のところ皆勝手なことを言ってまとまらないようです。(みんなの党・維新の会・減税党など)

 さて、昨日で8月いっぱいあった「決算書の謎を読む」という奇妙な名前の講座が終わりました。会計学など全く無縁と思ったのですが、話を聞いてみるととてもおもしろかったです。今日はその中で意外なことを知ったので、それを報告します。

 まず一番驚いたのは「セブン&アイ」の決算書分析です。事業部門別売上高割合を見て見ると、もちろんコンビニエンス部門がトップで約40%、次がスーパーストアー部門で39%です。それに百貨店部門の18%を加えればほとんど売上高を占めます。

 ちなみに、その他の部門はフードサービス部門が1%、金融サービス部門が2%です。おもしろいのはここからです。営業利益の割合は売上高と比例しないのです。一番利益を上げているのは、当然コンビニエンス部門で、80%です。問題は2番手なのです。

 2番手は何と金融サービス部門なのです。これが約12%もあります。売上高2位のスーパーストアー部門は売上高が39%を占めるのに、営業利益はたった6.5%しかありません。フードサービス部門に至っては-0,1%です。簡単に言えば赤字なのです。

 ところで、セブン&アイの金融サービス部門とはセブン銀行のことです。 利益の割合が大きいのは、まず無店舗、無人銀行だからです。コンビニの中にATMが置いてあるだけですし、行員はコンビニの店員が兼ねています。人件費は0に限りなく近いと思います。ATMの維持管理費と本部の人件費以外は全て利益ということになるのでしょう。銀行の場合、経費のほとんどが人件費と店舗運営費用なので、これが0に近いので利益が出るはずです。

 セブン銀行ができた時、貸出もしないで利益を出せるのかという声がありましたが、これを見ると見事に経営としては成功しているようです。

 その他大王製紙の創業者の孫が、会社から膨大に借入をしていた件についても分析がありました。大王製紙の投資キャッシュフローの「貸付による支出」がそれに該当するだろうと言っていました。確かに2011年の3月期の報告書にそれが出ています。製紙の生産販売会社が51億円も貸しつけるのか考えたらおかしいですね。

 それに51億円も貸付ているのに、貸付先については注記もありません。確かに変だと思った方がよかったのでしょう。普通ですと、注記で貸付先を書くものです。

 日産自動車のV字回復についての説明もありました。この場合、有利子負債をルノーからの借り入れで7000億円近く消却して、身軽になったのが大きかったようです。

 任天堂についても、売上高が減少したのに、円安で営業外利益がでて、当期純利益が増加したとの説明もありました。輸出産業は為替相場の影響が大きいことが分かりました。

 会社で働いたことがないのですが、財務諸表の分析を通じて、企業活動の一部が分かりました。来年はオリンパスやJALなどの財務諸表の分析をするそうです。講座の先生は若い方ですが、話がおもしろくて、会計学なのに本当に楽しく聞くことができました。

 明日は教会で長老会(役員会)があります。