新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

2030年の日本ー暗い未来予想

今日は雨こそ降りませんが、強風が吹いています。午前中は採点を少しして、午後からはのんびり過ごしています。娘のところに行っていたツマクマも帰ってきました。今日も中国の教え子さんからメールがあって、いよいよ日本の大学院に研究生として来ると書いてありました。

 2月の大学院入試に合格すれば、晴れて大学院の学生になれます。日本の大学の方でも研究生に考慮して、大学の学生寮に入れるようです。

 昨日から相変わらず中国の反日デモがひどいようです。これまでになく、略奪や破壊行動を伴っているようです。それに台風が通過した後多数の中国漁船が尖閣列島近海で漁をするようですが、さらに衝突が激化しないように祈るだけです。

 外交問題は、強気だけでは解決しません。拉致問題後日本は北朝鮮に強気の姿勢を出しましましたが、何の効果もありませんでした。指導者が交代して、それをきっかけに交渉再開となったようです。外交問題については、いろいろ書きたいこともありますが、過激な意見の人も多いので、控えておきます。

 さて、そこで今日は人口問題を取り上げたいと思います。実は今学校から「人口学への招待」(中公新書)を借りて読んでいます。おじさんの教えている学校は、岩波新書中公新書がそろっています。毎回、新刊がでると買っているようです。

 さて、きりのよいところで、2030年にしました。18年後です。今年で65歳人口が3000万人を超えたそうです。しばらくは高齢人口が増加するでしょう。2020年までに、4000万人近くになると思います。ただ現状では労働者不足にはならないようです。

 今でも雇用がなくて困っています。求人があっても非正規社員ばかりだと思います。2030年には、20歳以下の人口よりはるかに多い高齢者がいることになります。現在1年につき100万人ちょっとくらいしか生まれません。この20年でも平均で言えば120万人といったところでしょう。

 20年×120万人だと2400万人です。今47歳の人が2030年には65歳になります。これから5年間くらいは1歳につき平均200万人の高齢者が出現する時代が続きます。それに団塊ジュニアーも50歳を超えています。

 まず国債を支えている国民の預貯金が大幅に減少するでしょう。年金が減額されることは間違いないでしょうから、それを預貯金で補わなければなりません。おじさんも含めて、団塊の世代もまだ働ける場所があります。しかし、まもなく年金だけで暮らすことになります。そうなれば、不足分は預貯金を取り崩すことになります。

 一人ひとりの額は少なくても、団塊の世代は総数が多いので、ほぼ1000万人に達するでしょう。(昭和22年~27年くらい 200万×5年)2030年といえば、団塊の世代は80歳を超えます。医療費の増加も膨大です。これも総数が多いからです。

 年金が生活費に不足し、預貯金もない高齢者は生活保護を受けるしかないでしょう。そのような人も増加します。子供の支援もあてにならないでしょう。農村ではいよいよ農業をする人もいなくなります。限界集落が増加し、国土保全も難しくなります。(山林を守る人がいなくなる。)おじさんの別荘の近くも以前は地域の人が山林を手入れしていたのですが、高齢化してできなくなりました。そのため、竹林が増えています。

 消費も減少するでしょう。今元気な団塊の世代は海外旅行や国内旅行に出かけています。しかし、80歳近くなれば、それも無理です。税収も減少します。団塊の世代が働いていた頃は大勢のサラリーマンが所得税などを払っていました。それが、年金生活になると所得税もわずかなものになりました。

 そもそも働く人が減少するので、税収も減少します。その一方で政府支出、特に社会保障費はどんなに削減しようとしても限界があります。年金は減額できても、国民の生命を守る医療費を削減するのは難しいでしょう。高齢になれば、病気がちになります。

 痛みがあっても、我慢しろというわけにいきません。団塊の世代が80歳を超えれば、医療費がどれだけ増加するか考えただけでも恐ろしいです。というわけで内需はほとんど期待できません。教育機関も相当数が廃校になるでしょう。

 輸出も難しくなると思います。研究者や技術者の数が激減するからです。おじさんの経験でも、優秀者の出現率は、一定です。ですから母集団(つまり人口)が多ければ、優秀者が出現する率が高いのです。中国でオリンピック入賞者が多いのもそれと同じです。国のシステムが整えば、後は人口数に比例します。

 結局2030年に日本は地方はさらに寂れ、野山は荒れ放題、町にいるのは老人ばかりで繁盛しているのは病院だけという世界のようです。残念ながらどう考えても、明るい未来はなさそうです。確かに人口が減少すれば、不動産価格が低下しますが、そうなれば若者は皆便利のよい市街地に出て、老人だけが地方に取り残されることになります。(買い物難民も激増します。)

 軍事強国も無理です。徴兵制を敷いても、20歳の人口が100万人でとすると半分は女性なので、男性は50万人ということになります。根こそぎ動員すれば、働く若者もいなくなります。これから出生が100万人を割り込むかもしれません。

 お金もない、若者もいない、いるのは老人だけという国でどうやって戦争するのでしょうか。4000万人も老人がいる国を占領しても、高齢者の世話で大変でしょう。もし、老大国から逃れようというのであれば、移民を受け入れるしかないのですが、現代の日本の世論を見る限り無理だと思います。

 18年後もし、おじさんのブログが続いていたら、結果報告を書きます。明日も採点です。