新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

次期政権の前に立ちふさがる壁

今日も晴天です。昨日帰ってきてから、少しずつ来学期へ向けて準備をしています。取りあえずは、期末の処理です。期末考査の点数や平常点から期末の点数を出して、それと中間考査時の点数を加味して前期の点数を換算するのです。

 おじさんの働いている特殊法人立の学校は大学並みに合格点が60点(高校の場合は大体40点)なので、平均点を相当高くしなければなりません。今回の前期の平均点は86点と81点くらいで収まりました。まあそんなものかと思います。

 株価の方は相変わらず低迷です。やっと9000円台に乗せたのですが、領土問題などがひびいて下落傾向です。領土問題で、経済交流が低迷しているようで、その影響がでるだろうとの予測です。また、中国を中心とする新興国での経済成長の低下も原因のようです。

 さて今日は昨日の自民党総裁選挙について書かねばなりません。一言で言ってこれからの自民党の前途も多難と行ったところです。次の総選挙で政権に返り咲くことは間違いないので、次期政権という言葉を使いました。

 まず政権の中心となる首相は安倍さんで間違いないでしょう。維新の会が政権を取ることは今のところなさそうです。又書きますが、橋下さんの竹島をめぐる発言(日韓の共同管理)で保守層のかなりの部分が逃げたと思います。彼はがんこな面もあるので、簡単に意見は変えないでしょう。こんな重大な外交問題で前言を翻せば、さらに支持が低下します。

 ところで、政治の権威と言うものは、その政権の成立の正当性と深く関わってきます。今回の総裁選挙の場合、本来なら勝てないはずの安倍さんが、様々な党内の思惑で勝利したと言えます。第一回の選挙では、地方票では圧倒的に石破さんがとり、国会議員票では石原さんが優位にありました。

 つまり、地方議員では石破さんに負け、国会議員票では石原さんに負けていたのです。本来ならこれで勝負が決まるところを、地方議員では石原さんに勝ち、国会議員では石破さんに勝っていたので、勝利することができたのです。

 また、そもそも5年前から持病を持っていたのに、それを隠して首相となり、良い薬ができたからと再び立候補するのもいかがかと思います。病気のために政権を投げ出したと弁解しますが、病気のことは本人一番よく知っているのですから、国民をだましたことになります。つまり、政権を投げ出さないといけないほど重大な病気なら、そもそも激務である首相になる資格などないということです。

 もし、大地震原発事故のあの時、病気が悪化して対応できなかったとしたら、どう責任をとったのでしょう。安倍さんが首相の時期に重大な事件がたまたま起こらなかったからよかっただけです。このことを国民が忘れているようでは、日本の将来は期待できそうにありません。

 具体的な政策としては、まず外交問題があります。これについては、後日また書きます。日本を取り巻く状況は日本人が考えているよりも厳しいと思います。一言で言えば日本人は極めて日本的な考え方をしているということです。自分たちが言っていることは筋が通っているのだから、世界中が支持してくれるはずだ。

 評判を落とすのは中国や韓国やロシアだと思っています。しかし、おじさんが見るところ、孤立しているのは日本なのです。ちょうど良い品を作れば売れるはずだという日本製品神話のようなものです。

 ところで最初に問題になるのは、原発再稼働の問題です。自民党のこれまでの政策から言えば原発全廃など考えられないでしょう。強引に原発を推進してきたのは、自民党だからです。そのためか、最近じょじょにですが、電力株が上がってきています。(全体の相場は下落しているのにです。)

 次に沖縄基地問題です。こじれた政府との関係を政権交代があったというだけで解消できるでしょうか。またオスプレイ配備の問題もあります。民主党政権でさえ推進したのですから、自民党政権がやめるわけにはいかないでしょう。

 消費税増税も具体的な段階に入ります。デフレ脱却については、金融緩和をさらに進めると言っていますが、すでに世界的な低金利競争に突入しています。通貨高というババを引こうという国はありません。日本だけが通貨安になるのは無理です。

 需要が冷え込み、雇用状態が改善しない中、インフレになる可能性は極めて低いです。また、中国からの低価格の農産物や商品が途絶えて、高い国産品を買うようになれば、物価は上昇するでしょうが、庶民の暮らしは苦しいものになります。

 輸出が望めない中、物価だけが上昇すればどうなるのでしょう。地方への公共投資を増やすようですが、いまさらそんな政策で、景気が回復するとは思えません。復興についても同様です。すでに明らかになりつつあるように、地元住民などの利害の不一致などが復興の遅れの原因のようです。

 住居移転についても、それにふさわしい土地がなかったり、福島県の場合、除染物質の集積地についても、意見が分かれています。

 もし、安倍さんがこれらの問題を快刀乱麻を断つがごとく解決し、皆が満足するなら、名宰相と呼ばれ、小泉さん以来の長期政権になるでしょう。まずはお手並み拝見といきたいところです。

 今日は残りの仕事を片付けます。