新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

これから日本経済はどうなる。-最近の企業業績から

今日は久しぶりに温かくなりました。火曜日から娘のお手伝いに行っていたツマクマも帰ってきました。そんなこんなで今日は家の整備のお手伝いです。主として庭の雑草抜きです。

 アメリカではハリケーンに対するオバマ大統領の対応が適切で、支持が上がったようです。以前ブッシュ大統領はハリケーンへの対応を誤って、相当非難されました。それと比べると格段のようです。ニューヨーク市長や知事などから対応を感謝されたようです。

 危機におけるリーダーの対応というのは難しいものです、現場で直接指揮するのが常識な国もあれば、リーダーは右往左往せずどっしりと構えるべきだという国があります。アメリカはどうも直接指揮するのを評価する国のようです。ちなみに中国もそうです。四川や青海の地震の時は温首相自ら乗り込んでがれきの上で皆をはげましました。

 そのため青海の時は高山病になったとも言われます。しかし、中国ではその姿がテレビで放映されて、一気に温首相の評価が上がりました。

 さて、このところ企業業績が発表されています。家電メーカーの実績が悪いようです。パナソニックは膨大な赤字を計上して無配転落です。ただ、パナソニックは膨大な赤字を計上することで、赤字部門を切り離したようです。ですから、うまくいけば来期は大幅業績アップするかもしれません。

 日立がそうでした。大幅な赤字を出した時は騒がれましたが、今回の発表では黒字になったようです。NECも大幅赤字を出した後、利益が黒字に転換したようです。そのため、NECの場合、100円割れした株価が短期間で150円近くまで上昇しました。

 半年で50円ですから、1万株だと50万円の利益ということになります。鉄鋼自動車どちらも厳しい見通しだと思います。輸出産業は、ヨーロッパは財政問題で、中国では成長率の停滞と対日感情の悪化で、アメリカでは景気回復の遅れで、今年の決算は厳しそうです。

 さて、来年度はどうなるのでしょう。中国に関しては反日感情から厳しい状況が続くと思います。ただやり方はいろいろあって、香港経由や台湾経由で日本製というのを隠して輸出することもできます。中国は結構いい加減なところもあるので、堂々と名乗らなければなんとでもなるはずです。

 中国自身の成長率の回復も予想されます。おじさんの体験でも、中国では無限と言っていいほど内需があります。公共投資一つにしても、日本では車と人が通る道路はどんな田舎でも舗装されています。橋もダムも水道も完備しています。それどころか、改修しなければならない時期に来ています。

 中国は大都市あるいは地方都市でも大きなところを除けばほとんどインフラ整備が不十分です。そもそもモータリーぜーションが進んでも駐車場が全く不足しています。おじさんのいた地方都市では、パトカーも歩道に堂々と乗り上げて駐車していました。(いい加減だからでなく、そもそも駐車スペースが町にないのです。)

 バスの駐車場もないので、夜になるとバスはずらりと繁華街の道路に路上駐車していました。信号機も不足しています。ですから、日本では公共事業と言うとムダの代名詞ですが、中国では有効な景気刺激策になります。国民が公共事業の有難さを実感できるからです。

 ですから、コンクリートから人へではなく、人からコンクリートへという公共事業(内需)の余地が大きいのです。また大規模工業団地も次々にできています。

 ヨーロッパの方も少しずつ落ち着いてきたようです。ユーロも103円台と去年並みになってきました。まだまだ不安要素がありますが、大きく崩れることはなさそうです。そうなれば再び新興国からの輸入が増加すると思います。それは日本だけでなく、ヨーロッパに沢山輸出している中国や韓国の景気の下支えになると思います。

 アメリカでも、色々な指数を見ると回復傾向にあるようです。サブプライムローン問題に端を発する住宅不況もやっとトンネルの先が見えてきたようです。住宅不況後住宅着工数も減少し、住宅の在庫もそろそろ底打ち状態のようです。(アメリカでは日本と違ってまだまだ住宅が必要なようです。)

 それにシェルガスなどの資源も追い風になっています。アメリカ大統領選挙が取りあえず終わり、「財政の崖」問題もクリアーできたら、来年の春ころから景気回復傾向になると思います。

 日本の総選挙も終わり自公連立政権が確立し、中国の指導者交代も終わり、韓国大統領選挙も終わって、政治の季節から経済の季節になれば(多分来年の5月頃)日本の経済状況も回復傾向になるのではないでしょうか。

 その頃意外なことに保守派の安倍首相の元で、対韓、対中関係の回復がはかられて可能性があります。安倍首相は国内的には保守派ですが、案外対外的には現実主義だと聞いています。それに原発問題でも、過去の反省を明確にし(そもそも原発は長年自民党が推進してきたのです。)、その上で再稼働を承認すれば、一気に産業界は明るい方向へと進むのではないでしょうか。(貿易収支も黒字になります。)

 とはいえ不確定要素が多すぎるので、何とも言えませんが。おじさんは年金生活者ですが、子供たちは皆働いているので、何とか景気が回復してほしいものです。

 明日は授業の準備をする予定です。