新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

どうなる総選挙の結果ー自公政権の未来

水曜日・木曜日と授業や大学院などで忙しくてブログを書く余裕はありませんでした。久しぶりに書いています。その間にいろいろな出来事があったようです。

 中国でに首脳陣の交代も注目されますが、それについてはまた書きます。やはり、話題は何と言っても総選挙です。とうとう年内の総選挙となります。総選挙に至る過程についてもいろいろありますが、注目されるのは解散について言及した党首討論です。

 今迄の民主党の首相は皆とんちんかんなことばかり言ったり、したりしたので評論家の間では悪評ばかりでした。ところが、今回党首討論で堂々と解散を明言し野党に迫った迫力はすごかったです。どじょうなどと言われましたが、最後の引き際はこれまでの首相とは大違いでした。

 それに比べて安倍さんのあわてぶりが良くでていました。民主党に手厳しいサイトの意見でも、あれは野田さんの勝ちで他の野党の党首はさっぱりだったと書いていました。アメリカでも候補者同士の討論での勝ち負けが支持率に影響しますが、今回はそれに似ていました。

 さて、そうは言っても選挙結果ははっきりしています。負け戦で大事なことは、負けにじたばたするのでなく、負けを最小限度にとどめ、捲土重来をきすことです。今回の総選挙後自公両党で政権を担当するのは間違いありません。ただどの程度の議席を占めるかです。また、今回政権を失ったのは党内での意見統一ができなかったからです。
 
 ですから、少数であっても野田さんを中心に民主党がまとまるなら、それなりに次回での復活が可能です。野田さんを中心に岡田さんや細野さんが育っていけば、意外に次回は民主党がおもしろくなるかもしれません。


 鹿児島の補欠選挙の結果を見る限り、民主党はいやだけど自民党もどうかと思う人が結構います。民主党にとってはそこがつけいる点でしょう。小選挙区自民党でも比例区は別の党という人が結構いるはずです。民主党小選挙区では全滅状態ですから、比例区でどれだけ踏みとどまれるかです。

 やはり旗幟を鮮明にしなければなりません。今ぼろぼろと民主党を離党していますが、そのまま民主党にいても落選する人ばかりです。ですから、本当に野田さんに賛成する人だけで民主党を作るべきでしょう。中道をかかげるのもいいと思います。
 
 安倍さんの保守一辺倒の路線に不安を感じている人も多いのです。問題は第三極です。中心は維新の会です。どの程度議席を確保できるかは不明です。第三極で100議席の声もありますが、たとえ100議席獲得しても実質は何もできないでしょう。
 
 なぜなら野党に居る限り具体的な政策を実行できないのです。それに重要な政策で大きな違いがあります。また党首の個性が強すぎます。同じ志を持つものというより、強い個性を前面に打ち出して風を呼び込むと言った感じです。

 ですから、病気で橋下さんが長期入院したり、石原さんが倒れたりしたら、そのグループは何をしていいか分からないと思います。ナンバー2あるいは参謀、補佐役と言った人が見当たりません。まさに個人商店です。店主の個性で商品を売っているようなものです。店主が倒れたら、後をついで商品を売る人がいない状態です。

 急場しのぎで候補者を決めたので、地元には全くつながりがありません。それが良いと橋下さんは言いますが、国会議員は国政と同時に地方の状況や要望を政府に伝える役目もあります。もし、この点を見落とすなら、次回の選挙で大敗します。小泉チルドレン、小沢ガール、それに続いて橋下ベービーということになるでしょう。また、身辺からぞくぞくスキャンダルがでる可能性もあります。

 自公も多数は抑えることができますが、簡単には政治運営はできないでしょう。まず来年の夏までねじれ国会が続きます。また重要な政策についてはあいまいにしてきました。保守的な政策はよいのですが、国政の根幹をなす、外交問題原発再稼働、TPP、財政赤字、消費税、社会保障の問題など今の自民党政権公約でははっきりしません。

 票ほしさに原発再稼働を財界に約束すれば無党派層が逃げるでしょう。TPPに反対する農協や医療団体の票ほしさにTPPに反対すれば財界の支持やアメリカの後押しを期待できません。

 対韓・対中・対ロ関係も難しいです。妥協的態度を見せれば、保守層から裏切り者扱いされます。しかし、それらの外交関係はただ強気で押せば相手が折れてくるものでもありません。北朝鮮との関係もそうです。3年間の民主党政権の間に状況が変わっています。

 外交問題では、第三極は妥協を許すなと攻めてきます。原発問題でも第三極には意見の相違があります。つまり党内での意見一致すら難しくなっています。

 自公政権の将来が決して平坦ではありません。もし、国民が自公連立政権に280議席近い支持を与えれば、別です。逆に240議席程度に留まるなら、第三極の手助けが必要です。そうなれば、政策もかなり保守色の強いものになるでしょう。

 そのあたりをどう国民が判断するかでしょう。来週には第一回目の総選挙に関する世論調査がでるので、それが一つの判断材料になると思います。

 明日は安倍さんの経済政策について書きます。明日は試験問題作りをします。