新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

主要党首批評ー芸能界をモデルに

昨日は大学院の授業がありました。この授業は前期の継続で、ニセ学生です。というのは、前期は講義なので受講できるのですが、後期は演習という名前なので正式に受講できないのです。

 そこは大人の世界ですから、勝手に参加していると言うことで教授の許可を貰っています。昨日は「古墳の森」という単元の発表でした。担当者はおじさんです。授業の前に受講者の一人が、実は近くの古墳を見学に行ってきたというので、そちろの撮った写真などを見ている内に半分くらい終わってしまいました。

 それで、おじさんの発表は来週まで継続になりました。「古墳の森」は古墳時代の神話と自然の関係などです。次の単元は「万葉の森」です。ここまでがおじさんの発表担当です。

 さて株価の方は安倍さんが大胆な政策を打ち上げたので上昇しています。もちろん安倍さんの発言のせいだけでなく、アメリカ経済や中国経済が来年度持ち直しそうだという観測も関係しています。さらにヨーロッパの財政危機も一応落ち着ていることも関係しています。

 しかし、これがいつまで続くかは不明です。ヨーロッパではフランスの国債に警戒信号が出そうですし、緊縮財政に対する不満も蓄積しつつあります。来年以降の世界経済が注目されます。

 さて選挙戦もいよいよ来週の火曜日から始まります。選挙結果予想については、様々なマスコミが報道しているし、世論調査の結果も待ちたいので、予想は来週します。注目点は「未来」です。主張は明確なのですが、小沢さんに対する好き嫌いが大きくでるので、ここの支持率が気になります。

 今日は各党の党首について書いて見ます。政権与党に敬意を表して野田さんからです。野田さんは、芸能界で言えば演歌歌手です。地味ですが迫力があります。評価は様々ですが、大胆に解散に打って出た迫力は相当なものです。対する安倍さんのおろおろした姿は対照的でした。

 一方安倍さんは歌謡曲の歌手です。都会的な洗練された雰囲気があります。選挙区は山口県のような地方ですが、そこはただ国会議員の資格を貰うための場所にすぎません。父親も国会議員ですから、完全な東京育ちです。以前病気で失敗し捲土重来を狙ってまた復活しました。

 芸能人はチャンスがなければどんなに能力があってもだめです。ドリフターズ志村けんも、偶然欠員ができて使ってもらって今の地位を築きました。もし、欠員がなければ、永遠にチャンスはまわってこなかったでしょう。ただ、安倍さんはそのチャンスを大胆な売り込みで定着させようとしています。

 安倍さんの財政政策は玄人筋には散々です。(学者や財界など)まあ常識から言えば考え難い政策です。しかし、せっかくのチャンスなので、何とか自分の理想を実現しようとしているのでしょう。ただその理想が実現した時、日本の国民が本当に幸せかどうかは疑問ですが。

 今話題の人橋下さんはどうでしょう。大阪でデビューしたお笑いタレントが全国バージョンになったというところでしょう。橋下さんの場合、安倍さんより中身はありません。中身がないからいくらでも政策を変えることができるのです。一発芸のタレントさんです。橋下さんがもし首相になったとして、維新の会が長期政権を作り上げる可能性はありません。

 理由は政権を担当するだけの能力のある国会議員がいないからです。優秀な官僚相手に渡り合うのは民主党の例を見ても分かるように相当困難なのです。仮に自民党と連立を組んでも橋下さん自身は市長の間は大臣にもなれないのですから、能力を発揮できません。

 石原さんは、「昔の名前で出ています」です。「あの人は今」とか「懐かしのメロデー」と言う番組がありますが、あの出演者です。毒舌が人気ですが、現実の政策となると難しいでしょう。あの口調で外国の指導者と渡り合ったらまとまるものもまとまらないでしょう。

 「未来」はやはり小沢さんでしょう。名目的な党首はいますが、こちらでしょう。ロック歌手のようなものです。強引に観客を引っ張って行きます。好き嫌いがはっきりしています。嫌いな人は名前を聞くだけでもいやです。おじさんは何回かロックを聞いたことがありますが、好きにはなれません。

 みんなの党の渡辺さんは、以前は売れたが今は売れない歌手と言ったところでしょう。所属事務所(自民党)を出たのはいいのですが、次第に忘れられています。橋下さんの人気にすがって、バンドを組もうとしたけれども袖にされてしまいました。話題も人気も奪われそうです。

 公明党の山口さんは、浪曲語りと言ったところでしょう。すでに時代は変わったのですが、特定のファンだけを相手にやっています。さりとて、ファン(支持者)の意識を考えれば安倍さんのような過激な意見についていけません。安倍さんが本気で国防軍構想を打ち出した時、公明党は政権離脱か自党の理想(平和主義)を捨てるか決断を迫られるでしょう。

 その他の政党は大部屋のタレントさんのようなものです。公明党よりさらに少ないファンを相手にこつこつやっているという感じです。消えはしないけれど限界が見えてきたというところでしょう。

 今回の総選挙ほど政党が消えたり出てきたりすることはありません。なんだか田舎芝居のどたばたを見ているようです。見ているのは日本国民だけでなく、世界の政治指導者も同様です。保守派の人が大嫌いな中国や韓国の指導者もこのどたばた劇を冷静に見ています。

 もちろん、アメリカ・ロシア・イギリス・ドイツ・フランスなどの指導者も同様です。ただ今回のどたばた劇を見ると以前あった「美しい国」という言葉にはおよそ遠い国のような気がします。

 明日は孫の保育園の学芸会があるので、見に行きます。