新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

もとの濁りの田沼恋しきー株式相場にみる総選挙後

今日は午前中は曇り空で午後から一時薄日がさしていました。今日は来年の授業のシラバス作りの予定でしたが、家の大掃除に予定変更です。今年は年末が忙しそうなので、事前に家の片づけや掃除をしています。今日は壁や天井の掃除をしました。

 ところで今日のタイトルは田沼時代から松平定信寛政の改革を批判した狂歌です。前の句は「白河の清きに魚もすみ飽きて」です。田沼時代はわいろが横行しましたが、一種の高度成長の時代でインフレ状態でした。それで松平定信が緊縮財政(節約・倹約政策)を行ったのです。

 当然不景気になりました。それを恨む歌です。今日も株式市況は上昇です。と言ってもそこにはアベノミックス(安倍さんの経済政策)が色濃くでています。株式市況は時としてその時代の経済政策を反映しるのです。もちろん、現実の景気回復ではなく景気回復予想から買われています。

 今日の市況はまさに安倍さんの政策の目指すところを先買いしているのです。安倍さんの政策の目玉を公共事業にあると投資家は見ています。以前書いたように国民はムダな公共事業を削減する方針を支持しました。おかげで建設株は長期低迷状態だったのです。

 ところが安倍さんは昔の土建国家日本を目指すようです。それを最もよくあらわしているのは、本日の年初来高値銘柄20位(今年の最高値)です。何と1位から20位まで全て建設関連株です。つまり建設株が一斉に買われたのです。以前は地方でもコンクリートから人へというスローガンが受け入れられましたが、やはり公共事業の削減による不況が耐えられなかったようです。

 政治家に頼んで仕事を地方に回す昔ながらの政策が好まれているようです。原発の地区でも反原発はさっぱりです。原発事故の危険せいより原発が落とすお金の魅力に勝てなかったようです。それも有権者の選択ですからそれでもいいと思います。東京電力も売買高上位で値上がりしています。一時は倒産のうわささえあったのです。

 新しい政治より昔の少し濁っているがインフレ気味の政策の方が有権者には好ましいのでしょ。もうひとつ値上がりしているのは証券株です。もしインフレが起こるなら庶民の対抗策として考えられるのがまず株式投資です。不動産投資もありますが、こちらは運用が難しいでしょう。

 ただ本当に投資家の期待通りになるか疑問なところです。そうは言っても投資家は予想で買って事実で売るのですから、予想が膨らめば膨らむほど買いが入るでしょう。値段が安くなっていて買いやすい株式が買われるはずです。建設株は長らく公共投資の削減で株価が低迷しています。証券株でもそうです。

 業界トップの野村証券(野村ホールデイングス)などは以前は1000円を超えたいたのに、安値の時だと200円台まできていました。それがまもなく400円に近づこうとしています。半年前から買い始めた投資家はすでにかなり利益が出ています。

 おじさんも今回の安倍さんのおかげで随分評価損が減りました。といっても利益が出る状態にはほど遠いのですが。投資家にとって国民に望ましい政策かどうかより、株価が上がる政策であるかどうかが一番です。安倍さんの政策に反対のおじさんが株式の上昇で利益を得るのもどうかと思うのですが。

 円安については株価より国際環境を関わるので84円以上の円安は早急には無理だと思います。もし円安がさらに進むようなら、今度は輸出産業の株が上がりだすでしょう。短期的には株価は12000円まで円は85円まで行くかもしれません。

 ここから先は予想では買えないので、利食い売りが出ると思います。15000円台に回復するには現実の経済が回復するかどうかにかかってくるでしょう。円安については対ドルはアメリカ経済の回復と関連すると思います。もし財政の崖を乗り越え、景気が回復し金利が上昇すれば90円台まで円が戻す可能性もあります。

 円安についてはいくら日銀はお金を市場に供給してもアメリカ経済が回復しなければ難しいと思います。まあ今の相場が安倍政権へのご祝儀相場にならなければと思います。

 明日は何とかシラバスに取り掛かりたいと思っています。