新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

今日の株価から思うことー治に居て乱を忘れず

 今日は朝から晴れていました。時々曇り空もありますが、全体としては暖かかったです。株価は予想通り大幅な上げ相場でした。おかげで持ち株のうち2つが買値を更新しました。
 
 といっても利益はわずかで、損失の方が多いです。特に自民党原発再稼働と言っていますが、どうも見通しは暗いようです。参議院選挙前にそれをやれば、相当な逆風が予想されるからでしょう。おかげで電力株は相変わらずさっぱりです。
 
 建設株も公共投資重視を打ち出した割には余り上がりませんでした。輸出産業全体としては値上がりしていますが、電機産業などの値上がりは弱いです。ではどこが強いかと言うと金融証券関係です。アベノミックスのお札をどんどん刷ってばらまくという部分に反応しているようです。
 
 個人金融業辺りが相当上がっていました。過払いで相当利益が減少していたのです。それが復活しつつあるようです。証券株が上がるのは当然です。今回の値上がりを見て参加する個人投資家も多いでしょう。事実円相場は円安に動いていますし、輸出産業にはプラスになるでしょう。
 
 また円高だった頃にドルを買った投資家は相当利益が出ているはずです。特にユーロの値上がりはすごいです。1万ユーロ持っていたら短期間で10万円以上の利益がでたはずです。投資家は利益がでたからと言うって休んだりはしません。
 
 さらに何か話題になっている株を買います。つまり買いが買いを呼ぶ状態です。当面は売りの材料はありません。なぜならアベノミックスは話題だけでまだ何も実行されていないからです。以前書いたように株は予想で買い現実で売るのです。
 
 例えば事故があったらその当初は売りです。多分業績が下がるだろうとに予想するのです。しかし、よほどの大事故でなければすぐに復旧します。そうなればまた買い戻されるのです。無配の株が復配になるだろうという場合もそうです。うわさで買いが入り、企業が復配を発表すると売りになってしまいます。
 
 今回の場合予想では短期では2月までくらい相場の上昇が続きそうです。一番問題のアメリカ経済もとりあえず2ケ月だけ財政の崖が先延ばしになりました。アベノミックスの副作用が出るのはもっと後です。それに安倍政権も夏の参議院選挙までは保守色を出さず慎重にやるでしょう。
 
 ですから本格的な波乱が起きるのは秋口からだと思います。アベノミックスのが果たしてうまくいくのか、その副作用は微々たるものなのかがはっきりしてくると思います。また参議院選挙でも自民党の勝利が予想されるので、近隣各国との関係が悪くなる可能性もあります。企業業績が半年で急速に回復するとも思えません。確かに円安は輸出企業にとって有利ですが、すでに日本の経済の大半は内需にあると言われています。
 
 インフレ政策や円安によって庶民の生活が苦しくなっている可能性もあります。特に金利の上昇は住宅ローンを変動金利で借りている人を直撃します。安倍さんが、急速な円安とインフレの効果を願えば、急速が金利上昇が起こる可能性があります。そうなれば個人消費が落ち込み内需も停滞するでしょう。
 
 もし金利上昇を抑えながら円安を行い公共事業によって内需拡大が起こればアベノミックスは成功ということになります。しかし、おじさんの経験から言えばそんなに簡単にはいかないと思います。なぜなら各国が抱えるガンだメンタル(根本的)な問題は何一つ解決していないからです。
 
 譬えて言えば、高熱の病人を解熱剤で治療しているようなものです。病気の根本を治すための時間稼ぎならよいのですが、熱が下がったことだけで安心してしまうと大変なことになります。まして、再度熱が上がったとき同じ手で行こうとすると病気はさらに悪化し死に至るものとなる可能性があります。
 
 おじさんの意見は基本的に悲観主義ですが、楽観主義で言ってダメッジを被るよりはよいでしょう。治に居て乱を忘れずです。
 
 明日は来週の授業の準備をします。