新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

「ヨイトマケの唄」の時代ー過去の日本と現在の中国

 今日も晴れで暖かかったです。昨日書いた市況の方はやはり一服傾向が強いようです。株価は一時100円以上下落しました。円安も87円台で一服といったところです。
 
 昨日も書いたように今週一杯で切り返して再度上昇するかこのまま下落していくか注目される展開です。このまま下落するなら、9000円台まで一気に下落し、相場が一度振り出しに戻ることになります。そうなればまさに、予想が現実になって相場の下落ということなのでしょう。
 
 ところで今日は最近時々新聞の投稿欄に登場する「ヨイトマケの唄」について書きます。去年紅白の出場者と歌う歌が発表された時驚きました。「ヨイトマケの唄」が出ていたからです。この歌は放送禁止になっていたと思っていたからです。
 
 それもお堅いことで有名なNHKが、さらに看板中の看板番組である紅白で放送すると発表したから驚きです。おじさんはまだ若かった頃この歌を聞いたことがあります。今の若い方にはうざいと感じるかもしれません。しかし、この歌の通りの時代があったのです。
 
 今頃建設工事をするヨイトマケの人などほとんど見ません。機械化が進んだからです。しかし、昭和30年代はあちこちで見かけました。あの歌では、おかあさんがヨイトマケなので、子供がいじめられると言う内容です。そして、お母さんに慰めてもらおうと思ったら、現場で必死に働いている親の姿を見て引き返すと言うものです。
 
 子供は母親が必死に働く姿を見て自分も頑張ろうとするのです。そして、大学を卒業しエンジニアになります。グレかけた時もあるけれど、母親の姿を思い出して立ち直るというものです。
 
 おじさん自身、小学校1年の時に父親が死に、母親一人で男の子4人を育てました。長男は弟たちを大学にやるため自分は高校を出て働きました。おじさんも中学生の時までくらい皆の食事を作っていました。当時はそんな家庭も珍しくなかったのです。
 
 現在ではそんな苦労話は聞きません。皆豊かになったからでしょう。2年前までいた中国ではヨイトマケの人が大勢いました。建物の解体も機械でなく人力でやっていました。ハンマーとノミでコンクリートの建物を壊していました。道端で物を売っている女性も大勢います。靴磨きのおばさんも大勢いました。
 
 場所を持たず靴磨きの道具だけ持って広場をうろうろして声をかけている人もいました。1回1元(14円くらい)です。荷物運びのおじさんは1回5元(70円くらい)です。30キロ以上ある荷物を担いで坂道を登っていました。
 
 そんな貧しい中でも心ある親は子供を大学に行かせました。中国では大学を出ていないと豊かな生活を得ることができないのです。知り合いの大学院生の母親は字が読めないと言っていました。自分が子供だった時代、水道がなくて水を井戸からくんでいたと話してくれました。
 
 別の教え子さんは、今日本の大学院の学生さんですが、村から始めて大学に行った女性だと話してくれました。おじさんが住んでいた宿舎のとなりの食堂でも娘さんは大学院で数学を勉強していました。両親は全く英語ができないのに、食堂を手伝っていたその娘さんは流長な英語で話しかけてくれました。
 
 観光地に行くと肉体労働で日焼けした両親を日本製のカメラを持ち、日本車の乗った息子が案内していました。貧しさから抜け出すために皆努力したのだと思います。
 
 スポーツでもそうですが、やはり成長にはハングリーさが必要だと思います。豊かで恵まれた状態から困難を乗り越えるのは難しいです。中国の古い言葉に「家貧しくして孝子出ず。国乱れて忠臣出ず」というのがあります。
 
 中国の学生さんが猛烈に勉強するのは、それでしか豊かになれないからでしょう。大学がレジャーランドと化しているのは、社会が豊かな証拠かもしれません。
 
 明日は授業で忙しいのでブログはお休みです。