新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

ヨーロッパの動きに注意ー日米同盟と中独同盟

 今日まで娘の家にお手伝いに行ってきました。娘が所用で不在なので、孫たちのお世話にツマクマと行ってきました。ツマクマは明日帰ってきます。
 
 相場は相変わらず不安定です。G20での動きが影響しているようです。アベノミックスについては通貨戦争だという意見もあります。アメリカは景気が上向きなので、円安をもう少し許容するようです。一方まだ財政不安のあるユーロ圏(フランスやドイツ)などはアベノミックスに対して否定的です。
 
 新興国はもちろん自国通貨の上昇につながるので反対です。懸念されるのはアベノミックス批判から日本政府の動き全体に対する批判へとつながらないかと言うことです。
 
 一月ほど前だったでしょうか、ニューズウイーク日本版か日本の経済雑誌だったか忘れましたが、意外なことが書いてありました。ブログやその他のサイトでもほとんど注目されませんでしたが、おじさんも以前書いたことのある内容と同じだったのです。
 
 それは日米同盟と中独同盟と言う言葉です。日本とアメリカが同盟するように、中国とドイツが同盟する可能性があると書いてあったのです。そんなばかなと思われる人も多いでしょう。もしおじさんが中国に住んでいなかったらおじさんも、そんなばかなと思ったでしょう。
 
 実は中国とドイツは極めて緊密な関係にあるのです。あるいはそれ以上にヨーロッパ各国は中国との結びつきが強いのです。そもそも中国はヨーロッパに進出しています。以前は日本が圧倒的に強かったのですが、現在では中国がそれに代わっています。
 
 まず中国とヨーロッパとの関係を象徴するのが自動車です。日本ではほとんど見ない、プジョ(フランス)やス
コダ(チェコ)などがあります。アウデイやフォルクスワーゲンなどドイツ車は高級車としても、また政府車両としても圧倒的なシェアーを持っています。
 
 中国の都会のパトカーはフォルクスワーゲンが多いです。タクシーもそうです。これは目に見える部分です。その底流には戦前から中国をドイツは支援していたのです。日中戦争のドラマを見ても中国軍はドイツ式のヘルメットをかぶっています。
 
 これはドイツの軍事顧問団がいたからなのです。戦前のドイツと言えば三国同盟のイメージしかないと思いますが、三国同盟以前の日中戦争当時ドイツの軍事顧問団が中国軍を指導していたのです。当時の中国軍の主要拳銃はドイツのモーゼル拳銃ですし、ライフルも確かドイツのモーゼルライフルを使っていたと思います。
 
 また機関銃はチェコ製のものでした。中国と台湾が国連加盟をめぐって外交戦争をしていた頃もヨーロッパ諸国などは早々と中国を承認しました。イギリスなどがそうです。イギリスと言えばアヘン戦争以来中国を植民地にしたので、反感が強いと思われがちですが、そうではないのです。
 
 ビルマ国境周辺の援蒋ルートを使ってアメリカもイギリスも中国軍(この場合国民党軍・・現台湾軍)を援助しました。この間のことを中国のドラマで見ました。中国のテレビドラマは全て政府(中国共産党)の承認を受けているはずです。
 
 その中でイギリス軍もアメリカ軍も中国軍と協力しています。日中戦争時のアメリカ軍の軍人は、中国兵と共に闘いその中で英雄的な死を遂げるのです。このドラマはおじさんがいた時、中国のテレビドラマでその年のテレビドラマトップ賞を争いました。トップは日本でも少し報じられた「潜伏」でした。
 
 その国の国民感情はその国のテレビドラマを見れば良く分かります。テレビドラマはその国の国民一般が見るのですから、国民の好悪が良くでます。無理に嫌われている国の人を英雄にするのは無理です。日本人が嫌われるのは仕方ないのですが、ロシアの軍事顧問団も嫌われ者です。
 
 ロシアの軍事顧問団は間違ったアドバイスをして中国軍の損害を与えるのです。またロシアの軍事顧問は
傲慢で、中国軍を見下しているように描かれちます。アメリカの軍事顧問と全く違います。アメリカの軍事顧問は本当に中国兵と行動をともにし、危険をかえりみず、時に命を捨てて中国兵と中国軍に尽くすのです。(これはテレビドラマの話です。)
 
  中国の大衆の意識が反米ならこんなドラマと作ったら、放送局に抗議が殺到するでしょうし、中国政府(中国共産党)も当然許可しないでしょう。3つくらいのドラマでこのような英雄的なアメリカ兵を見ました。
 
 話しは現代に戻って、G20で新興国の反発が強いと産経新聞が報じていました。この新聞社は自ら保守的立場を表明しているのですが、その産経新聞にしてもアベノミックスに対する反対が世界で起こっていることを報じています。
 
 日本の新聞報道は対中国強硬論一色です。日本は島国で意見が集約しやすいので、自国の意見が世界の標準だと考えてしまいがちです。しかし、日本で日本人が考えていることと、海外での考え方は違うのです。
 
 現在の外交問題でも世界中が中国を非難して中国は孤立しているはずだと考えがちですが、そうとも言えないのではないでしょうか。北朝鮮問題でも、アメリカは秘密裏に北朝鮮と交渉していました。(これも以前書いた朝鮮戦争の米兵の遺骨収集のようです。)
 
 強気一本で行けば道が開けるものではありません。机上で握手しながら笑顔であっても、テーブルの下では足をけり合い、机上では机を叩いて抗議しながら、もう一方の手では握手をするなどと言うのは外交の常識の常識です。
 
 かってニクソン大統領が日本の頭ごなしに中国と国交を回復しました。北朝鮮問題でも日本は制裁一辺倒で交渉などは考えられないようですが、突然アメリカが国交回復交渉を発表する可能性もあります。
 
 戦前ナチスドイツがソ連独ソ不可侵条約を結んだ時、「欧州の政治は不可解なり」と言って辞任した首相がいたようですが、建前と本音が異なる、それが外交なのでしょう。独ソ不可侵条約を結びながらドイツはソ連を攻めました。日ソ不可侵条約ではソ連が攻めてきました。
 
 どんな時でも何が起こるか分からないと思った方がよさそうです。思い込みは危険だと歴史は述べています。おじさんは、いつも人と違うとんでもない意見を書いています。賢明な読者の皆さんは余り信じないようにしてください。
 
 明日は教会です。近隣の教会と合同研修会があります。