新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国での3・11

 今日も晴れです。午前中は寒かったのですが、午後からは暑いほどの天気になりました。北の方は雪なので、不思議な気がします。
 
 株価は今日も上昇です。おじさんの持ち株も少し上昇しました。多数保持している株の方は上昇が今一です。証券会社の株も他の証券会社に比べてやはり上昇が今一でがっかりです。
 
 ところで今日は東北大震災の2周年です。おじさんもそのことについて書くことにします。大震災の当日は中国にいました。ブログの紹介にも書いた通り、旅行でなく大学教師として教えていたのです。おじさんの大学は中国西南部なので、四川大地震の時も大変だったようです。
 
 西南部は地震がないと言われていたし、全く地震の経験のない地域から来た学生も大勢いたので、四川大地震の時は大学構内はパニックになったそうです。学生さんは宿舎に帰るのが怖くてグランドで過ごしたと話していました。デマも飛び交って、また大地震が起きるというメールが飛び交ったそうです。
 
 ところで東北大震災ですが、その時は大学で授業をしていました。自宅のマンションに帰ってからテレビを見て知りました。中国最大のテレビ局CCTV(中国中央電視台)も地震のニュースを連続して流していました。集中的に日本の地震のニュースを流したのは確か1週間くらい続いたと思います。
 
 細かい情報がないので、ヤフーの日本語版のニュースを見ていました。中国のテレビ局の報道では余り実感がわかなかったのですが、ツマクマは領事館の方のマンションでNHKの報道番組を見て余りのすごさに鳥肌が立ったと言っていました。
 
 大学の方からは、もし震災に関連している(例えば東北の出身など)教師がいれば、大学としても最大限の援助を行うとメールがきました。これは授業があっても、帰国してよいと言う意味です。よほどのことがない限り授業があっている時期に帰国することは契約書で禁止されているのです。
 
 福島の原発事故のニュースも大きく報道されました。沿岸部の住民は福島の放射能が中国まで飛んでくると考えてパニックになったようです。おじさんの地方ではさすがにそんなことはありませんでしたが、中国各地では一時塩が放射能に良いというので、バカ売れしたそうです。
 
 デマがデマを呼んで、何と新疆ウイーグル自治区でも塩を売れたそうです。中国からは今でも汚染物質が飛んできたり、黄砂が飛んできたりするのですが、中国側も結構日本から放射能が飛んでくると心配したものです。
 
 その後の情報は企業の方が取っているアジア版日経新聞(中国ではとても高いです。)の記事を見て被害の実情を知りました。と言ってもやはり日本から離れているとどうしても報道が二次的になって切迫感が薄くなります。
 
 こうして1月もすると報道がほとんどなくなりました。中国でも四川大地震の後青海省でも地震がありました。この地域はチベット族が多く住んでいるので政府も最大限の救援活動をしました。ラマ教寺院から仏像を運び出したりした映像もありました。温首相がすぐこの地域に飛んで、がれきの上に乗って救援隊を激励し喝さいを浴びました。その代わり高山病になったとも聞きました。
 
 学生さんの話によれば、この際の救援活動などからこの地域の人の中国に対する考え方が少し変わったそうです。つまりチベットが独立したとしても、財政規模などから考えて災害の時に十分救援活動などできるのかという現実的が考え方が起こったそうです。
 
 2年が経過しましたが復旧復興はまだまだのようです。多少の反対はあってもスピードを重視するのか、コンセンサスを重視し、時間をかけるのか難しいところです。
 
 明日はのんびり過ごします。