新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国包囲網は可能か

今日は朝方は晴れていましたが、午後からは曇ってきました。株価はキプロス情勢の見通しがつきそうなので、上昇したようです。

 と言ってもおじさんの持ち株についてはそれほどの上昇はありませんでした。ところで、最近興味深いニュースを見ました。アメリカが主催する海上での演習に中国を招待するというのです。様々な記事を読むとアメリカとしても、一方的に日本の味方をするつもりはなさそうです。

 アメリカの本音は日中両国が衝突することを避けてほしいと言うことでしょう。オバマ大統領が、中国包囲網を本気で考えているわけではなさそうです。それではもし中国包囲網を作るとしたら、どんなイメージになるのでしょうか。

 アメリカー日本ー韓国ー台湾ーフイリッピンーインドネシアータイーベトナムーオーストラリアーインドと言うところでしょう。この中で大国と言えるのはオーストラリアとインドです。かぎになるのはインドでしょう。日本でもインド期待論が高まっているようです。

 しかし、最近の報道によればインドは対中国包囲網には参加しないと表明しているようです。インドは今のような微妙な時期に旗幟を鮮明にするのは得策ではないと考えたのだと思います。確かに中国の動きは迷惑ですが、だからと言って日本の味方をして旗幟を鮮明にし、中国と対立するのも困ったことだと考えているようです。

 やはり中国の経済力はあなどれないと考えているのでしょう。スリランカなどはどうも中国寄りのようです。ベトナムはかって中国と戦争したことがあるし、歴史的に見ても中国に好意は持っていないと思います。ただインドシナ半島から中国へのルート開発はベトナムには魅力的でしょう。

 実際メコン経済圏の確立を目指していると思います。もし中国からミャンマーあるいはベトナムを通るルートが完成したら、経済的な効果ははかりしれないと思います。オーストラリアも資源輸入国としての中国を無視できないでしょう。

 台湾にしても中国との貿易額は膨大なものになります。そうなれば、明確に日本に協力して包囲網に協力してくれそうなのはフィリッピンくらいです。タイも中国との関係は深いです。中国にいた時ニュースで中国軍がタイ軍と共同で軍事訓練をしているのを見ました。中国にはタイ族少数民族としています。おじさんの大学にもタイからの留学生が大勢いました。

 また中国ではタイ米は結構人気でスーパーでも売っていました。おじさんの住んでいたような地方都市でもタイ料理の店が何軒もありました。インドネシアは日本に好意的だと思いますが、中国系の国民も多いので難しいところです。

 日本にいると、中国は横暴で覇権主義の国だから世界中から嫌われており、日本は世界中から好かれていると思いがちです。しかし、中国に住んでみると意外に海外に開かれた国だと思いました。強引であることは事実ですが、アフリカやアジア、中南米などにも進出していますし、中国への留学生も多いです。(ヨーロッパではフランスが一番多かったです。イタリアも意外に多いです。)

 今日本では海外に行くそれも新興国やと途上国へ行く若者が少ないそうですが、中国では大勢の労働者が海外に進出しています。(と言っても海外への出稼ぎですが)結論としてかって日本が受けたようなABCD包囲網のような対中国包囲網を作ることは不可能だと思います。

 それなら、自主独立路線を歩んでアメリカとも手を切り核武装して中国と対決するというのも難しいです。やはり現状を維持しながら、長期間にわたって交渉していく、あるいは地道に味方を増やすしかなさそうです。

 今は上り坂の中国も間もなく人口の高齢化とともにその力も弱まっていくでしょう。それまで持久戦で行くのが一番です。

 明日も忙しそうです。