新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

北朝鮮問題の落とし所

今日は朝方は曇り空だったのですが、午後からは晴れてきました。今日は大事な用があって、朝から夕方まで外出していました。株式市場の方はさすがに買い疲れと利益確定売りで値段を下げていました。円安は99円まで来ましたが、さっき見たら98円まで戻していました。

 さてさてどうなることやら、当面はおじさんとしては静観するつもりです。取りあえずお金が必要なわけでもないし、預金利息も昼食1回分くらいなので、相場の流れに乗っていくだけです。

 ところで、今日は国際情勢ネタです。再び北朝鮮情勢が緊迫してきました。と言ってもどう考えても本気で北朝鮮が戦争を仕掛けることはないと思います。なぜなら、今戦争をしても何も得るものがないからです。

 ですから、今の緊迫した情勢はあくまでも国内向けのもので、何とかアメリカや韓国から援助を引き出そうとしていることは明らかです。ただ前回の核実験などで中国もさすがに怒っています。このまま北朝鮮の言うがままになるとは考えられません。

 アメリカも北朝鮮を爆撃したりすることは考えていないでしょう。イラクアフガニスタンで他国に介入することがいかに高くつくか知っているからです。やっとアフガニスタンから手を引くことができるのに、いまさら新たに大規模な戦争を起こすつもりもありません。

 韓国にしても、今円安の影響で韓国経済が大変です。おまけに政治的にも不安定です。ですから、当面は北朝鮮の我がままな振る舞いを見過ごすしかないと思います。それでも、次第に中国・韓国・アメリカ・日本で北朝鮮の我がままに対してフラストレーションが高まってきています。

 解決のためには中国に働いてもらうしかありません。韓国が北朝鮮を併合することは現状ではありません。余りに国力に差があるからです。また韓国が北朝鮮を併合して国境を接してアメリカの勢力が迫ることも中国は許さないでしょう。

 ただでさえ広い国土の防衛が大変なのに、北朝鮮国境に軍を展開するのは大変です。特に装備の優秀な韓国軍に対峙する精鋭部隊を配置するのは大変です。そうなれば北朝鮮問題の落とし所はアメリカ・韓国から見返りを貰って、北朝鮮を中国が占領することしかないでしょう。

 中国に北朝鮮を占領してもらって、アメリカ・韓国が見返りを払うというのは奇妙に聞こえるかもしれません。ただ迷惑をかけっぱなしの金一族とそれに連なる軍首脳を一掃するのですからそんなに簡単なことではないでしょう。もし中国の指導を受けた勢力が北朝鮮を支配するなら、まず暴発することはありません。

 北朝鮮の核開発を中止させ、鎖国政策を改め開放経済を進めるなら、アメリカも韓国も一定の援助をするでしょう。そのための切り札を中国は持っています。金正男です。軍がクーデターを起こし、金正日前書記の妹さんとその御主人の一族を追放し、金正男をトップにすえて、中国と友好関係を持つのです。

 中国の指導のもとに、改革開放経済を進め、核兵器を破棄し、韓国・アメリカの援助、また日本との戦後賠償交渉を開始するのがベストな解決方法でしょう。これなら、アメリカも韓国も中国の優越的な北朝鮮における地位を認めるはずです。

 もちろんこんなことをアメリカも韓国も中国も考えていることは現在の北朝鮮の体制側は百も承知です。ですから、軍首脳が離反しないように徹底的に監視しているはずです。そのためにも常に緊張状態を作らねばならないのです。

 最終的にはアメリカの決断だと思います。中国にどれくらいの見返りを与えるかです。もし北朝鮮を崩壊させるだけなら簡単です。中国が石油などのエネルギー資源の供給を停止するとか、もっと簡単なのは中朝国境の監視を緩めるのです。

 同時に脱北者北朝鮮に返さないです。そうすれば瞬く間に北朝鮮から国民がいなくなるでしょう。一度動きだしたら軍の力をもってしても無理です。それより前に国境警備の兵士が皆中国に逃げ出すでしょう。しかし、これでは中国だけが損をすることになります。中国は国内に民族問題を抱え隣国の混乱の余波を受けるのです。

 一方韓国やアメリカは北朝鮮の暴発がなくなり、核開発もなくなり改革開放政策となるので、よいことばかりです。これでは中国は承知しないでしょう。見返りを出せと言うことになります。

 答えは分かっていても、複雑にからまった国際関係を解きほぐすのは難しいです。ただ解決の方向ははっきりしているし、今その方向に進んでいます。中国の北朝鮮に対する態度の変化がそれを示しています。

 民族保守派の人たちがいう北朝鮮の内部崩壊はないと思います。それより数年後習体制が軌道に乗った頃、やおら今おじさんが書いた方向に動き出すでしょう。日本人のように短期決戦を大陸国の人は考えません、何年もかかってじわじわやって行くのです。

 まさに深慮遠望です。間違いなく言えるのは今回の北朝鮮危機は現キムジョンウン政権の焦りだと思います。明日は授業準備のため学校へ行きます、