新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

最近の日本外交についてー安倍政権の外交姿勢

今日はとても温かかったです。しかし、風がとても強かったです。このまま寒の戻りもなく春になれば良いと思っています。今日は銀行回りなどとても忙しかったです。今週からいよいよ授業も本格化するので、授業の準備もしました。

 株価の方はアメリカ市場が大幅安だったので、今日は下げると思ったのですがそれほどでもありませんでした。やはりまだ相場が新しいのでしょう。買い意欲が強いようです。それでもおじさんの持ち株は下がってしまいました。

 さて、このところ様々な日本外交の結果がでています。民主党時代の決められない政治からの脱却を安倍さんは目指しているのでしょう。円安・株高を受けて支持率も結構高く順風満帆といったところでしょう。そのせいか、外交についても次々に決定を下しています。

 国民からも安倍外交についてはほとんど批判がありません。しかし、はたして安倍外交がうまく行っているのかについてはおじさんは疑問を持っています。日本人は細かいことより、全体の空気あるいは雰囲気のようなものを重視します。今日本国内を景気回復の空気がただよっているので、外交についてもうまく行っていると考えています。

 さらに言えばせっかくうまく行っているのだから水をさすようなことはすまいという雰囲気なのでしょう。これまで決定したことをみると、沖縄基地問題、台湾との漁業交渉の妥結、そして最大の外交決定はTPPへの参加です。それに北朝鮮問題をめぐってアメリカの特使との会談です。

 安倍外交を支えるために、中国へ財界人や政界の人が次々に訪問しています。ここで見えてくるのは、日本の妥協的姿勢です。沖縄基地問題でも台湾との漁業交渉の成立でも、日本が大幅に妥協しているのは事実です。

 特に台湾との漁業交渉でこれまでうまく行かなかったのは、日本が台湾側の要求を突っぱねていたからです。しかし、対中国を考え台湾との関係改善を優先したのでしょう。中国は台湾を自国領土の一部と考えているので、台湾にとって有利なことについて口をはさむ余地はありません。

 問題は沖縄基地問題でも台湾との漁業交渉でも結局は沖縄県の住民が不利益を被ることです。極端に言えば本土の人にとってはどうでもいいことなのです。TPPは先に書いた二つの外交決定とは全く異なります。おじさんはTPPに賛成なのでいいのですが、国内では反対の人も多いはずです。

 今日の朝日新聞世論調査ではTPP賛成が断然多かったです。以前はもっと反対が多かったと思うのですが、アベノミックスが成功しているので(成功しているように見えるというのが事実ですが)それなら安倍政権のやることに間違いはないだろうという気持ちだと思います。

 賛成派のおじさんでも日本のTPPに対する姿勢は余りにアメリカに妥協しすぎている気がします。頭を下げてTPPに入れてもらっている印象です。とてもアメリカ側の要求を拒否したり、意見があわないからTPP交渉から脱退するなどと言うことはできないようです。

 これは安倍政権が日米同盟の強化をねらっているからでしょう。尖閣問題でアメリカの支持を得る必要があるからだと思います。先日北朝鮮問題担当のアメリカ特使が韓国の次に中国に行き最後に日本に来ました。あの事実は日本の置かれている立場をよく示しています。

 北朝鮮問題で日本ができることは何もないのです。韓国は当事者だし、中国は北朝鮮を抑えることのできる唯一の国です。アメリカ特使としては、まず中国に行って話をしたかったのでしょうが、同盟国を無視するわけにはいかないので韓国に先に行ったと思います。

 現在の東アジア情勢のカギを握っているのは中国です。日本の場合単に軍事力が弱いからだけではありません。アメリカにとって一番大事な国はやはり中国だと思います。人口・領土の広さ・外交力・などから考えても当然そうなるだろうと思います。

 それは安倍さんも分かっていると思います。北朝鮮への制裁の手段はもう日本にはありません。さりとて中国に何かお願いすることもできません。ただアメリカに頼るだけなのです。保守派の人も安倍政権の妥協的姿勢を非難しません。

 非難したりすれば、かえってせっかく戻って来た保守政権を困らせることになるからです。ただロシアはどうするのでしょうか。この機に乗じて北方領土問題で妥協を求めてくるかもしれません。以前からある2島分割統治論がまたぞろ出てくる可能性もあります。

 さすがにここまで行けば保守派の人も非難するでしょう。さてさてこれからどうなることでしょうか。TPPの行方が気になります。

 明日は授業です。